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2020/05/13

6ix9ine(シックスナイン)、慈善団体への約2,140万円の寄付を“価値観に合わない”との理由で拒否される

 ギャングがらみの罪で昨年12月に1年の実刑判決を受けたものの、パンデミックの最中に早期釈放された米ラッパーの6ix9ine(シックスナイン)が、2020年5月8日にカムバック・シングル「Gooba」と自身が監督したミュージック・ビデオをリリースした。

 関連グッズなどを含め、1週間も経たないうちに200万ドル(約2億1,400万円)を稼ぎ出したとTMZが伝えているが、本人も早速SNSにダイヤがちりばめられた100万ドルもするというペンダントや札束を自慢している写真を投稿するなど、完全復活をアピールし ている。

 そんな彼がその200万ドルの10%(約2,140万円)を、新型コロナウィルスの影響で学校が閉鎖され、親が職を失うなどの理由から飢えに直面する米国の子どもたちを支援している慈善キャンペーンであるNo Kid Hungryに寄付しようとしたところ、“使命と価値観に合わない”との理由からオファーを断られてしまった。

 シックスナインはインスタグラムに、「このパンデミックの最中、命を危険にさらしながら他者を救っている看護師や最前線のヒーローたちがいることは分かっている。でも、俺らの未来のリーダーたちが、その能力を最大限に発揮しながら成長できるよう、日々の食事や栄養を俺らの公立学校に頼っている子どもたちやその家族を決して忘れてはならない。世の全てのインフルエンサーへ、あんたが恵まれているとしたら、その恵みは自分だけじゃなくて他の人たちも助けるために神が与えたってことを忘れるな、神が一番だ」と、現在は削除されているメッセージを投稿していた。

 No Kid Hungryのコミュニケーション戦略ディレクターであるローラ・ウォッシュバーンは、Complexに寄せた声明で、「No Kid Hungryに寄付をというヘルナンデス氏(シックスナインの本名)の寛大なオファーには感謝しておりますが、寄付は辞退させていただいたと彼の代理人にお伝えしました。子どもに焦点を当てたキャンペーンであることから、活動が我々の使命と価値観に合わないドナー様からの財政的支援はお断りするのが我々の方針です」と説明している。

 キャンペーン側の説明を受け、シックスナインは、「@nokidhungryはこれらの無邪気な子どもたちから食べ物を取り上げる方がましだってよ。こんな無慈悲なこと見たことがない」とインスタグラムで反発した。この投稿も削除されたが、彼のファンがNo Kid Hungryのインスタグラム・アカウントに殺到し、コメント欄を“Loss”(この場合は“損”)を意味する“L”で埋め尽くした。

 シックスナインに関しては、恐喝行為や銃器法違反で起訴されたことだけでなく、2015年に当時13歳だった少女を性的なパフォーマンスに巻き込んだ容疑で執行猶予判決を受けているほか、2018年には米テキサス州で16歳の少年の首を締めた罪と、米ニューヨーク・ブルックリンで免停中に運転した罪でも起訴されている。

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