Billboard JAPAN


NEWS

2020/02/03

【米ビルボード・アルバム・チャート】ロディ・リッチ首位返り咲き、【グラミー賞】効果でビリー・アイリッシュ3位へ浮上

 ロディ・リッチの『プリーズ・エクスキューズ・ミー・フォー・ビーイング・アンチソーシャル』が、2度目の返り咲き首位獲得を果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 2019年12月21日付チャートで1位に初登場し、1か月後の1月18日付チャートで首位復帰、そして今週、3回目のNo.1に輝いたロディ・リッチの『プリーズ・エクスキューズ・ミー・フォー・ビーイング・アンチソーシャル』。2度目の返り咲きを果たしたのは、昨年の4月13日(初登場)、5月4日、6月8日付チャートで記録したビリー・アイリッシュの『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?』以来、約7か月ぶりで、連続記録を含めると、ポスト・マローンの『ハリウッズ・ブリーディング』が2019年9月21日~10月5日、11月2日、11月16日付チャートで同2度目の返り咲きを果たして以来、3か月ぶりとなる。

 『プリーズ・エクスキューズ・ミー・フォー・ビーイング・アンチソーシャル』の週間ユニット数は95,000で、そのうち92,000がストリーミングによるユニット数(SEA)、楽曲単体によるユニット数(TEA)は1,000、アルバムの純粋な売上枚数もわずか1,000枚程度だった。先週のソング・チャート“Hot 100”で、3週目の首位獲得を果たした「ザ・ボックス」の大ヒットが、アルバムのユニット数にも大きく貢献している。

 そのビリー・アイリッシュの『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?』は、現地時間1月26日に開催された【第62回グラミー賞】での効果を受け、前週の10位から3位にTOP3復帰している。同アワードで、ビリー・アイリッシュは<最優秀楽曲賞>、<最優秀賞新人賞>、<最優秀アルバム賞>、<最優秀レコード賞>の主要4部門を含む計5部門を制覇。主要4部門を全て受賞したのは、第23回(1981年)にクリストファー・クロスが達成して以来39年ぶり、2度目の快挙で、女性アーティストとしては初の偉業となる。これを受け、EP『ドント・スマイル・アット・ミー』も33位から22位へ、大きく順位を上げた。

 【第62回グラミー賞】では、オープニングに登場し<最優秀ポップ・パフォーマンス(ソロ)>を受賞したリゾや、計4部門にノミネートされていたアリアナ・グランデ、パフォーマンスが話題となったカミラ・カベロ等も注目されたが、いずれの作品もTOP10復帰は果たしていない。

 先週初登場1位に輝いた、エミネムの新作『ミュージック・トゥ・ビー・マーダード・バイ』は、2位にダウン。初登場で記録した279,000から89,000まで、68%もユニット数を落としている。また、ホールジーの新作『マニック』も、前週の239,000から56,000まで77%もユニット数を落とし、2位から4位に下降。同2月1日付チャートで3位にデビューした故マック・ミラーの遺作『サークルズ』も、164,000から45,000ユニットまで73%数字を落とし、3位から6位にダウンした。

 一方、ストリーミングが依然強いポスト・マローンの『ハリウッズ・ブリーディング』は、前週から若干数上昇の週間54,000ユニットを記録し、5位をキープ。ダベイビーの『カーク』も、先週とほぼ同等の36,000ユニットを記録して、8位から7位に上昇。 ハリー・スタイルズの『ファイン・ライン』も、ポップ・アルバムとしては異例のヒットを記録していて、週間33,000ユニットを記録して9位から8位にワンランクアップしている。

 今週は目ぼしい新作のリリースがなく、TOP10に初登場した作品もない。9位には、先週の7位からダウンしたマネーバッグ・ヨーの『タイム・サーヴド』(31,000ユニット)が、10位には、1月11日付チャートでNo.1デビューした、トラヴィス・スコット率いるジャックボーイズのコンピレーション・アルバム『ジャックボーイズ』(30,000ユニット)が、前週の14位から繰り上がりのTOP10復帰を果たしている。


Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、2月7日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『プリーズ・エクスキューズ・ミー・フォー・ビーイング・アンチソーシャル』ロディ・リッチ
2位『ミュージック・トゥ・ビー・マーダード・バイ』エミネム
3位『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?』ビリー・アイリッシュ
4位『マニック』ホールジー
5位『ハリウッズ・ブリーディング』ポスト・マローン
6位『サークルズ』マック・ミラー
7位『カーク』ダベイビー
8位『ファイン・ライン』ハリー・スタイルズ
9位『タイム・サーヴド』マネーバッグ・ヨー
10位『ジャックボーイズ』ジャックボーイズ

関連商品

ACCESS RANKING

アクセスランキング

  1. 1

    <インタビュー>YUTA(NCT) ミニアルバム『Depth』に込めたソロアーティストとしての挑戦――「たくさんの経験があったから今がある」

  2. 2

    ロゼ&ブルーノ・マーズ、11/22大阪開催【MAMA】で「APT.」世界初披露へ

  3. 3

    【先ヨミ・デジタル】JIN『Happy』がDLアルバム首位走行中 NEXZ/Aile The Shotaが後を追う

  4. 4

    <インタビュー>米津玄師 新曲「Azalea」で向き合った、恋愛における“距離”――「愛情」の源にある“剥き身の生”とは

  5. 5

    <ライブレポート>ano「次に会う時まで必ず生きて」――ツアー追加公演完走、音楽でたどり着いた“絶対聖域”

HOT IMAGES

注目の画像