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2020/02/01

M!LK、7人最後のステージ「これから僕たち5人で上を目指していく」

 M!LKのオフィシャル・ライブレポートが到着した。

 メンバーそれぞれが俳優としても活躍する7人組ボーカルダンスユニットのM!LKが、1月31日にワンマンライブ【7人7色~Winding Road~】を豊洲PITで開催した。この日をもってメンバーの板垣瑞生と宮世琉弥がグループを卒業するということで、7人最後のステージを見届けようと、会場にはキャパシティMAXとなる3000人のみ!るきーず(M!LKファンの呼称)が詰めかけて超満員に。結成から5年の歴史を辿りつつ、終盤には5人組となったM!LKのパフォーマンスと新曲も披露して、それぞれの新たな門出を涙と笑顔で祝福した。

 2018年の夏に新メンバー3人を迎え、同年11月には7人組となって初のワンマンライブを、この日と同じく豊洲PITで行ったM!LK。7人にとっての“始まりの地”で7人のM!LKを締めくくるというだけでも運命的だが、スモークの中からメンバーが登場して1曲目の「ハロー!」が贈られると、ひと際大きな歓声が場内から湧き起こる。7人初ワンマンと同じ曲での幕開けに、一瞬、時計が巻き戻ったかのような錯覚を覚えるが、ポップで朗らかな中にも強い意志を感じさせる密度の濃いパフォーマンス、何より笑顔を交し合う7人の心許し合った様子に確かな時間の経過を実感。佐野勇斗の「最後だぞ!」という檄に、「Brave Saga」では高々とペンライトを振り上がるフロアからコールの大合唱が起きて、早くも場内は熱狂の嵐だ。

 「7人最後のライブです、しっかりと目に焼き付けてください!」という山中柔太朗の挨拶で始まった7人体制の第一弾曲「Over The Storm」では、引き締まった歌とダンスで、この2年の成長をアピール。ジャングルの生き物たちの鳴き声をフィーチャーしたコミカルな「ジャングリズム」も、シャツを捲り上げて素肌を見せる“お色気担当”の宮世を筆頭に、各メンバーのソロダンスを織り交ぜたアレンジでグッとクールかつワイルドに印象を変えてみせる。エキゾチックにトリッキーな「MAGIC CARPET」でも、曽野舜太が大笑いの直後に投げキスで沸かせたりと、これまでになく大人な振る舞いで魅了。この7人になってからの楽曲が、M!LKというグループの幅を大きく広げたことを証明する。

 「今日は3千人の方が来てくださって、メチャクチャ景色が綺麗です」とリーダーの吉田仁人がペンライトで輝くフロアを感慨深げに眺めると、「次はM!LKのすべてがギュッと詰まったメドレーとなっております!」という塩崎太智のMCから、デビュー曲「コーヒーが飲めません」を皮切りに、歴代のシングルを発売順に次々投下。2枚目の「反抗期アバンチュール」で“まだまだ子供なの”(曽野)と歌っていた彼らはグングン成長して、「新学期アラカルト」では7人の名前を場内の3千人と大合唱し、佐野のシャウトで始まった6枚目の「テルネロファイター」では、ペンライトを振りたくるみ!るきーずのコールと共にロックなエモーションを大爆発させる。かと思えば、昨年リリースの「かすかに、君だった。」ではメ白から黄色、赤、青と色を変えるバックモニターと共に鮮やかに表現。「これだけたくさんの曲を出せたのも、ここにいるみ!るきーずのおかげ」と塩崎が感謝すれば、板垣も「この10分では表現できない感動をこれまでみんなと体験してきたと思う」と漏らし、吉田は「全部いい曲なんだよね。だから、これからもずっと歌い続けたい」と嬉しい言葉をくれた。

 「ここからは卒業する二人のメンバーからのメッセージと、特別な楽曲を用意したので」という吉田の台詞から、まずは一昨年に加入した山中、曽野、宮世の3人がステージに。加入時の思い出を語り合い、宮世が「合格のメールを貰ったときはレッスン場で飛び上がった」と話せば、曽野からは「「May」は振りを覚えるのが大変すぎて、5月生まれなのにMayが嫌いになった(笑)」という裏話も飛び出した。そして「僕たち3人から届けたい曲があります。一緒に歌ってくれますか?」(宮世)と“同期”の3人だけでパフォームしたのは、加入後初のシングルに収録されていた「Feel Alive」。“M!LK”の文字が浮かぶステージ上のLEDモニターは宮世のイメージカラーである紫に染まって、“出会い”の尊さを謳いながら手を握り合い、肩を組む3人の姿を目に焼き付けようと、み!るきーずたちは食い入るようにステージを見つめる。そして宮世は「みなさんに手紙を書いてきました」と、手を震わせながら、正直な心境を自らの口で伝えてくれた。み!るきーずを支えるのではなく、支えられてばかりの自分に自信を無くしてしまったこと。そして「僕も男の子だから、守ってもらう存在じゃなくて、み!るきーずのみんなを守れる存在になりたい。だから“今のままじゃダメだ”と強く思ったんです。と言い切った。

 「だけど一つだけ言いたいのは……前向きな卒業です。今までのパフォーマンスに偽りはありません。俳優になりたいからM!LKに加入したとかは絶対にありません。これでみんなとお別れじゃないし、かけがえのないものをたくさん作ってくれた大切な場所だから、俺も忘れたくても忘れられない。これからもイメージカラーは紫です。バカでマヌケでワガママな琉弥ですが、絶対売れます。そして、M!LKは最高のグループです。これからもM!LKのことを宜しくお願いします!」

 そして宮世と入れ替わりに板垣が登場し、「僕は卒業を発表したときにブログに書いたことが9割なので。その1割の話をする前に歌を歌いたいんだけど、どうしても一人じゃ歌えないのよ」と、佐野を呼び込み。役者やモデルとしても共に活動してきた“いたちゃの”コンビで、「僕ら二人にしかできない、この曲聴いてください」と、二人のために作られたユニット曲「ひこうき雲」を久々に披露する。ミディアム調のノスタルジックなナンバーで声を重ねていくと、2番に入って吉田と塩崎も加わり、5年間苦労を共にしてきたオリジナルメンバー4人で、息の合ったハーモニーを聴かせてくれた。

 本来、板垣一人で行うはずだったMCは、彼の希望で佐野、吉田、塩崎とのクロストークという形に。それを突っ込まれると「だって、俺ら仲いいじゃん! 仲が悪いからやめるとかじゃないって、それだけは絶対証明したかった。彼らが素敵だと思ったから、彼らにM!LKを任せたいと思ったから、自分は卒業っていう道を選んだ。自分の中で決断しなきゃいけないタイミングがたまたま今だっただけ」と、“俺様”なイメージに反するピュアな素顔を垣間見せる。そこに吉田も「瑞生が俳優の道をやりたがっていたのは最初から聞いていたし、そこを俺らが止めてたところもあったから、今回は背中を押してあげたいと思えた」と付け加えてくれた。

 「4年、5年と、ずっと悩んで出した結論。やってないのに“これ無理だ”とか“やりたくない”って言うのは違うと思うから、この5年M!LKを経験させてもらったことは自分の蓄えになったし、本当に感謝しかない。簡潔に言うなら、これからの背中を見て、それで決めてほしいです。これからの俺の作品を観て“違うな”と思ったらファンにならなくていい。でも、絶対に“素敵だな”と思わせられるはず。こんな素敵な人たちに背中押してもらってるんだから、絶対に失敗できないし、一人前の大人として、表現者として、一本の道で勝負したいんで、また、どこかで背中を見てください。過去M!LKだったことは変わらないし、M!LKの血は受け継がれているので、これからもM!LKを応援してください」

 自信にあふれた言葉は実に彼らしく、「5年後、10年後に、また同じステージに立ってもいい」と付け加えると、吉田は「今日ここで泣かせた人たちを笑顔にできたら出してやってもいい」と最高の激励を贈った。

 ここでステージに7人がそろい、山中が「みんな見てないものありません?」と水を向けてから、いつもは序盤で行うはずの自己紹介を3000人とのコール&レスポンスで作り上げてゆく。そうして場内の心を一つにしたところで「それでは僕らの全身全霊を込めて」(板垣)と歌われたのは、結成5周年のアニバーサリーソングとして制作され、トータルセールスで10万枚を超えてゴールドディスク認定された最新シングル「ERA」。彼らの5年の道のりを、そのまま描写したようなリリックの一言一言には普段以上の熱がこもり、そのままラストソングの「My Treasure」へと雪崩れこむ。晴れやかなポップチューンで躍動し、共にラップしながら手を取り合ってはしゃぐ板垣と塩崎の同学年コンビや、涙でぐしょ濡れになりながら抱き合う彼らの姿を見て痛感したのは、7人にとってM!LKこそ“Treasure=宝物”なのだということ。だからこそ限られた時間の1秒1秒を味わいつくしたいという彼らの想いが、その全力のパフォーマンスからひしひしと伝わってくる。

 歌い終わるとステージには板垣と宮世だけが残り、これまで支えてくれたみ!るきーずたちに「本当にどうもありがとう!」と笑顔で手を振った。「まだまだ僕らの物語も進みます、これからも一緒に歩んでいきましょう!」と告げると、白いジャケットを羽織った5人がフロアの最後方に設けられたステージに登場し、み!るきーずたちを挟んで卒業する二人に対面。5人を代表して佐野が、宮世に「M!LKに入ってきてくれてありがとう。お前はすごく可愛い弟みたいな存在でした。何か困ったことがあればいつでも電話して、またウチに来てください!」と。板垣には「また、役者の道で一緒にダブル主演とかできたら、M!LKで主題歌とか歌える日が来たら嬉しいです」とメッセージを伝え、「二人とも売れろよ! 俺らも必ず頂点まで上り詰めるから。またどこかで会おう」と涙をこらえる。二人からも一人一人に感謝の言葉が述べられ、宮世は一番付き合いが長かった曽野に「今まで舜太にはたくさんお世話になりました。俳優になってもいつか共演したり、プライベートでも遊びに行きましょう」と。板垣は同い年の塩崎に「貴方は文句ないですよ。パーフェクトヒューマンです! その独創性や人とは違う部分で新しいものに挑戦してほしいなぁって思います。ありがとう、一緒にいてくれて」と想いを告げた。

 「瑞生と琉弥、身体だけは壊すな。じゃあな」という吉田の言葉から、お互いにサムズアップを交わして、扉の向こうに消えた板垣と宮世。そして“5人の新しいスタート”という文字が映るモニターに5人でのリハーサル映像が流れると、その映像とシンクロするようにステージ上で円陣を組む5人にカメラが切り替わり、曽野の初めてとなる「どうも、僕たちはM!LKです!」という挨拶から始まったイントロは、なんと先ほど歌われたばかりの「ERA」。最初は驚きの声をあげたみ!るきーずたちも、より力強さを感じさせる5人歌声と、先ほどまでの泣き顔と打って変わり、笑顔さえ浮かべる彼らの頼もしい表情に、満場の拍手を贈った。

 そして「これから僕たちは5人で突っ走っていきたいと思います」と静かに佐野が宣言すると、5人それぞれがリアルな心境を吐露してくれた。

 「二人から卒業の意志を聞いて、5人で話し合ったとき、俺は正直不安だったんです。でも、4人の目を見たらキラキラしていて、だから自信を持って“5人で続けたい”って言えました。俺と舜太は経験値も少ないけど、それぞれにしか出せない色を最近見つけることもできたし、一人ひとりにフォーカスが当たる作品を、どんどん出していきたい。これから5人が提供するエンターテイメントを期待していただけたら嬉しいです」(山中)

 「今日のライブは皆さんに届けるものなので、皆さんの表情を1曲1曲噛みしめながら続けてたらあっという間で。“このままライブ終わりたくないな”っていう、特別なライブになったと思います。4人になったとき、新メンバーという手段を取ったのは全くもって間違いじゃなかったし、琉弥も俺らに大切なものを残してくれた。琉弥にも大切な経験値になったんじゃないかなと思うので、背中を押してあげたいです」(吉田)

 「前に勇斗くんが“今の自分は過去の自分が創って、未来の自分は今の自分が創る”って言っていて、それが僕の中の信念になってます。だから、絶対あきらめない。僕のM!LKに対する熱い気持ちは変わらない。これからも僕たちM!LKを見ていてください!」(曽野)

 「二人がいなくなるって決まったとき、5人でやる意味があるのか? そもそも自分がステージで歌って踊っている意味があるのか?と考えました。でも、僕たちを愛してくれるみ!るきーずの皆さんや家族、スタッフがいるから、目標を達成するまで頑張らなきゃダメだなって。5人は今、すごく前向きに活動してます。これからも皆さんにたくさんの幸せを与えられたらなと思っているので、これからもついてきてください」(塩崎)

 「メンバーの卒業はホントに寂しいことではありますけど、それでも応援してくださる皆さんがいることに心の底から感謝の気持ちでいっぱいです。これから僕たち5人で上を目指していくわけですけど、卒業したメンバーもたまにでいいんで観に来てください。紅白の司会、ドームツアーっていう目標は変わってません。100%叶えるので、これからも僕たちを応援してください」(佐野)

 さらに「5人の決意を込めた曲を聞いてほしいなと思います」(吉田)、「いつかこの5人で、いや、M!LK8人全員で大きなステージに立ちます。聞いてください」(佐野)と前置いて、3月11日に発売されるニューアルバムから新曲「Winding Road」をお披露目。生音の温もりを備えた高揚感あるダンスナンバーに乗るリリックは、今の彼らが置かれた状況と気持ちにピタリとシンクロするもので、“明日の君に誇れる僕らであるため 僕らを続けよう”と謳い上げる朗々たるボーカルは、聴く者の胸に強く突き刺さった。

 「これからM!LKは5人になります。また、これからメンバーと手を取り合って、皆さんを必ず笑顔にしていきます。これからの僕らに期待していてください」と挨拶した吉田は、マイクレスで「今日は本当にありがとうございました!」と叫び、全員で深々と一礼。そして差し込む光に向かって進んでいく5人の姿がモニターに映り、“To be continued”の文字で、M!LKにとって大きな節目となるライブは幕を閉じた。

 日をまたいで2月1日には、この日のライブダイジェスト映像がオフィシャルYouTubeにて3日間限定で公開。3月にはMUSIC ON! TVにて独占放送されるので、会場に足を運べなかった人はぜひチェックしてほしい。また、5人体制となっての新たなアーティスト写真や、3月11日にリリースされるアルバム『Juvenilizm-青春主義-』の収録内容も解禁され、3月8日からのリリースイベントも発表された。さらにM!LKの公式インスタグラムが開設され、最新曲「Winding Road」のMVが1コーラス公開されている上に、各音楽サービスでも先行配信がスタート。7人のM!LKを濃縮したステージで、涙を振り切り“次”を見せた5人のM!LKは、ここからが始まりだ。

レポート:清水素子
カメラマン:笹森健一、小坂茂雄

◎セットリスト
【7人7色~Winding Road~】
2020年1月31日(金)東京・豊洲PIT
01.ハロー!
02.Brave Saga
03.Over The Storm
04.ジャングリズム(Zepp ver)
05.MAGIC CARPET
~シングル楽曲メドレー~
06.コーヒーが飲めません
反抗期アバンチュール
新学期アラカルト
夏味ランデブー
疾走ペンデュラム
テルネロファイター
ボクラなりレボリューション
かすかに、君だった
07.Feel Alive
08.ひこうき雲
09.ERA
10.My Treasure
11.ERA(5人Ver)
12.Winding Road

◎リリース情報
アルバム『Juvenilizm-青春主義-』
2020/03/11 RELEASE
<通常盤(CD)>
<初回限定盤(CD+40Pフォトブック+三方背仕様) >
<Limited盤(CD+Blu-ray+40Pフォトブック+身蓋箱) >
※全形態共通 全18種類のトレカから1枚ランダム封入

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疾走ペンデュラム
M!LK「疾走ペンデュラム」

2017/01/11

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夏味ランデブー
M!LK「夏味ランデブー」

2016/08/10

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2016/08/10

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新学期アラカルト
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2016/03/30

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反抗期アバンチュール
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コーヒーが飲めません
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