Billboard JAPAN


NEWS

2019/12/27

伝説のレゲエ・レーベルWackiesの音楽監督、ジェリー・ハリスへインタビュー

 ビルボードライブでは、2020年幕開け早々、ラヴァーズ・ロックのベテランアーティスト、マキシ・プリースト、そして3月には2020年のグラミー賞〈ベスト・レゲエ・アルバム〉部門に『As I Am』にノミネートされているジュリアン・マーリーなど、期待に胸が膨らむ待ち遠しいライブが予定されている。

 日本におけるレゲエ元年と言えば、1985年に開催された初の【REGGAE JAPAN SPLASH】。その来日メンバーの一人が、私の友人でレゲエシンガー/ギタリスト/プロデューサーのジェリー・ハリスだ。ジャマイカ出身で、その後ニューヨークに移住、伝説のレゲエ・レーベルWackiesの音楽監督を務めたジェリー。また、バーニング・スピアの初USツアーやシュガー・マイノットのサポートメンバーとして参加するなど、数々のアーティストとも共演を果たしている。そして、日本においても【REGGAE JAPAN SPLASH】でフレディ・マクレガーらとともにステージを沸かせただけでなく、MEGARYUやPANGへの楽曲提供や、日本人レゲエアーティストの草分け的存在NAHKIと共にレゲエの素晴らしさを全国に伝えるなど、幅広く活躍している。そんなジェリーに、インタビューを行った。

―尊敬するアーティストを教えてください。
ジェリー・ハリス:ボブ・マーリーはもちろん、やはり70年代、80年代のベテラン勢かな。あと、レゲエ以外にもギャンブル&ハフや、クインシー・ジョーンズもリスペクトしていて、影響を受けているよ。

―あなたにとってのレゲエとは、なんですか。
ジェリー・ハリス:レゲエは、僕のルーツであり文化さ。先祖を敬い、愛、思いやり、慈しみを分かち合えるパワフルな音楽。
ボブ・マーリーが物語るように、バイブルのような大切な存在だよ。

―ニューヨークでは、最近どんなレゲエイベントが行われていますか。
ジェリー・ハリス:ライブハウスSony Hallでも開催されているけど、アウトドアが多いかな。国籍、人種、年齢、性別を超えたイベントが行われているよ。

―日本の音楽ファンへ、メッセージをお願いします。
ジェリー・ハリス:音楽は、人と人をつなぐ大切なコミュ二ケーションツールであり、最高の贈り物だ。特に歌詞の持つ可能性は、無限にあると思っているよ。今は、テクノロジーが進化したことで、簡単に音楽を作れるようになったよね。その結果、ヒット曲も生まれているけど、良い影響ばかりではないんじゃないかなと心配しているんだ。若い人達には、音楽が持つ影響力をもっと理解してもらいたい。ボブ・マーリーの時代のように、ミレニアム世代のアーティスト達にも、LOVE &PEACEを提唱する丁寧な歌詞やサウンドを生み出してもらって、次の世代に繋げてほしいと思っているよ。そして、リスナーの皆さんには、ぜひレゲエのライブで日頃の悩みや、疲れを吹き飛ばしてもらいたいよ。Interview&Text:KIYOMI

◎KIYOMI
学生時代、友人のバンドライブで司会をした経験から、テレビ、ラジオなどマスコミの仕事を始める。その後、単身移住したNYで(1986年~1993年)NY初日本語ラジオ番組を発案・設立。DJ・制作・広報・営業を手がける。1993年帰国。FM802、FMCOCOLOのDJ、関西初のサルサダンススタジオ(CHEVERE)主宰、映画コメンテイター、TV・RADIO出演、新聞・雑誌寄稿、司会、講師などで活動。好奇心に任せた様々なレポートを発信中

ジェリー・ハリス その他の画像・最新情報へ

ACCESS RANKING

アクセスランキング

  1. 1

    <ライブレポート>ano「次に会う時まで必ず生きて」――ツアー追加公演完走、音楽でたどり着いた“絶対聖域”

  2. 2

    ロゼ&ブルーノ・マーズ、11/22大阪開催【MAMA】で「APT.」世界初披露へ

  3. 3

    【先ヨミ】timelesz『because』24.9万枚で現在シングル1位独走中

  4. 4

    <インタビュー>米津玄師 新曲「Azalea」で向き合った、恋愛における“距離”――「愛情」の源にある“剥き身の生”とは

  5. 5

    【ビルボード】ロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」総合首位、洋楽としては約11年半ぶりの快挙

HOT IMAGES

注目の画像