2020/01/13
毎年恒例、大阪の年末を熱くする一大イベント【FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY】(以下、レディクレ)が2019年12月26日、インテックス大阪にて幕を開けた。第11回目となる今回は、主催であるFM802の開局30周年というメモリアルイヤーのラストを締めくくるもので、12月25~27日という初の3デイズ開催。初日は計26組もの豪華アーティストが集結し、それぞれ渾身のアクトで大観衆を約10時間にも渡り魅了し続けた。もちろんどのステージも最高のパフォーマンスで会場を沸騰させたが、今回はなかでも注目が高かった6組をピックアップし、一部その様子をご紹介しよう。
まずは4つあるステージのうち、「Z-STAGE」の一番手を務めたsumika。彼らはメロディアスな4人らしいナンバーを中心にセレクトし、"チャイニーズ"なギターやラップなども織り交ぜ、楽しさを加速させたりリラクシンな時間を作ったりと多面的に盛り上げた。さらに"レディクレだから…"(片岡)と新曲も初披露したうえ、レディクレやFM802について"出演者がFM802のことが好きで出てるっていう空気にあふれてる。(中略)純粋にFM802の人たちが(ミュージシャンを)好きだと思ってカットせず曲を丸々かけてくれる。そんな場所ほかに知らない”と語り、観客の心を震わせた。
またバンドの絆を見せつけたのは、12月21・22日に行われた京都の冬の風物詩的イベント「ポルノ超特急」とのコラボステージ「FM802 RADIO CRAZY×ROTTENGRAFFTY 20th ポルノ超特急臨時大増便?」だ。これは30周年(FM802)×20周年(「ポルノ超特急」)というダブルアニバサリーを記念したもので、「ポルノ超特急」のホスト・ROTTENGRAFFTYを軸に、ヤバイTシャツ屋さん、coldrainのMasato、四星球の北島康雄、10-FEETが代わるがわる参加。各組の人気曲の連続、交流の深さを感じるボケ&ツッコミ、メンバーの“仮装”、いつもとひと味違う今日だけのプレイとくれば、大ジャンプにヘドバンにサークルピットにと観客も盛大に爆発した。もちろんラストの総出演では、フロアもステージもカオス状態になったのは言うまでもない。
その頃「L-STAGE」にはFM802の番組「MUSIC FREAKS」でDJを担当するビッケブランカがステージに…。ウインターチューンを奏でて聖夜のムードを高めつつ、熱を帯びる歌声や爽快なファルセット、さらにクラシカルな質感をブレンドした遊び心もスケール感もある展開などで“ビッケ印”の極上ポップサウンドを繰り出した。そして番組収録で頻繁に大阪を訪れるという彼は“大阪への思いが強くなっているわけですよ”と語ると同時に、FM802で「秋の香り」がヘビーローテーションとなったインディーズ時代を振り返り“(大阪は)僕を育ててくれる場所だなと思います”とも語った。
そして“2019年の顔”と言っても過言ではない活躍を見せたKing Gnuも初日に登場! 当然「L-STAGE」は入場規制がかかり、サウンドチェックも本編か?と思うほどの大歓声が…。ノイジーかつ凶暴かつ重厚かと思えば、時として幻想的で清らかで美しく変貌する音楽は、言葉も聴かせて耳に残りキャッチーさも十分。絶妙なバランスで成り立つそれらがポピュラリティを発揮して今年の大躍進も大納得といったところだった。また常田のアジテーションや井口の飄々としながらもクスッとさせてくれるMCは今夜も健在。まだまだ隠された魅力が噴出しそうな2020年の4人に期待は高まる一方だ!
また常田のアジテーションや井口の飄々としながらもクスッとさせてくれるMCは今夜も健在。まだまだ隠された魅力が噴出しそうな2020年の4人に期待は高まる一方だ!
そんなKing Gnuと同様に、2019年、大きな飛躍を遂げたOfficial髭男dismが初日「Z-STAGE」のトリ。「ノーダウト」や「Pretender」といったキラーチューンのグッドメロディ&グルーヴでオーディエンスを揺らしたり泣かせたりしたのに加え、今日はホーンも加わり華やかさでもノックアウトしてくれた。特にステージを練り歩くメンバーとともにたくさんの人がスウィングして一つなる光景はまさに圧巻。すべての人が多幸感に包まれた瞬間だった。そしてそれはメンバーも感じていたに違いなく、藤原は"今夜、レディクレでみんなと歌えたことが一番誇らしい!"という言葉を残していった。
ここまで各アーティストが沸かし続けた初日、そのバトンをつなぎオーラスを飾ったのは、FM802の番組『ROCK KIDS 802』に縁のあるメンバーで構成するスペシャルバンド・ROCK KIDS 802 EXTRA BANDだ! その布陣はトオミヨウ(Key)、高橋武(フレデリック・D)、辻村勇太(BLUE ENCOUNT・B)、阪井一生(flumpool・G)、小野武正(KEYTALK・G)と強力で、そこにGEN(04 Limited Sazabys)、菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)、Jose&Shun(TOTALFAT)といった人気ボーカリストが順に加わり、今年、FM802 と同じ30周年イヤーを迎えたTHE YELLOW MONKEYのトリビュートライブを繰り広げた。名曲のオンパレードや満を持して登場した吉井和哉自身がボーカルを取る「悲しきASIAN BOY」など、ただでさえ感極まる内容だったが、今夜はそれだけでは終わらずサプライズが…。まず渋谷すばるが登壇して「バラ色の日々」! そしてこれに続いてTHE YELLOW MONKEYの3人も姿も現し、4人で新旧のナンバーを鳴らすから、これにはしびれないわけがない? そして最後にはROCK KIDS 802 EXTRA BANDと4人のボーカリストも再登場して大所帯での「太陽が燃えている」でフィナーレへ。FM802からの想像を遥かに超えて劇的なクリスマスプレゼントで12月25日のレディクレは感動が渦を巻くなか幕を下ろした。
ちなみに、4つのステージ以外のスペースにもアーティストやFM802のDJ陣が足を運んで随時公開収録や弾き語りなどを実施。いつどこでも音楽を満喫できる"ミュージックパラダイス"を来場者・約20,000人が堪能し尽くした。
さらに、初日を含め3日間のライブの模様はFM802の各番組内でオンエアされるほか、2020年1月13日(月・祝)19時から9時間にわたりオンエアする特別番組『RADIO de LIVE CRAZY』で放送決定!お聞き逃しなく。
文:服田昌子
撮影:井上嘉和/阪東美音/田浦ボン/ハヤシマコ/松本いづみ/渡邉一生
◎イベント情報
【FM802 30PARTY FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2019】<終了>
12月25日(水)、26日(木)、27日(金)
会場:インテックス大阪
イベントURL:https://radiocrazy.fm/
◎特別番組情報
【FM802 RADIO CRAZY 2019 -RADIO de LIVE CRAZY-】
日程:1月13日(月・祝)
時間:第1部 19:00- 浅井博章、深町絵里
第2部 22:00- 落合健太郎、土井コマキ
第3部 25:00- 樋口大喜、板東さえか
【RADIO CRAZY】のライブ音源のみの9時間生放送。
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