2019/12/06
2019年12月5日に埼玉スーパーアリーナで公演を行なっていたU2が、通常のセット・リストを中断し、前日にアフガニスタン・ナンガルハル州ジャララバードで銃撃されて死亡した故中村哲医師への追悼パフォーマンスを挟む一幕があった。
バンドが今回のアジア・パシフィック・ツアーで披露している通常セット4曲目に当たる「バッド」を演奏し終えたあと、ボノは突然“前日のライブも最高だったけれど、今晩は特別だ”とMCを始め、「今晩僕らは超越(transcend)したいんだ。Transcendをどう訳すのかよく分からないけれど、大体どういうことか分かってくれるだろ?このスポーツ・アリーナを大聖堂にしよう」と観客に語りかけた。
それからボノは、何回も丁寧に中村医師の名を繰り返しながら彼の業績を称え、アフガニスタンでの現地代表を務めていたNGOペシャワール会の活動も称賛した。ペシャワール会は現地で飲料用/かんがい用の井戸や用水路などを整備する活動を続けてきた。
驚いた観客を前に、U2はサイモン&ガーファンクルの1969年の名曲「ボクサー」を演奏し始め、2、3ヴァースとお馴染みのコーラスを披露した。カヴァーを終えると、彼らは普段以上に印象的な「プライド」のパフォーマンスに突入し、『ヨシュア・トゥリー』を完全再現するパートに入る前のオープニング部分の曲順に戻った。
11月8日にニュージーランド・オークランドで開始されてから、ほぼ変わらなかったセット・リストを中断してまでU2が心を込めて敬意を表した中村医師は、20年以上にわたり同国で人道支援に携わっていた。
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