2019/11/26 12:20
ポスト・マローンの「サークルズ」が自身4曲目の首位獲得を果たした、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
9月14日付チャートで7位に初登場して以降、TOP10に滞在し続け、登場12週目で遂にトップに浮上したポスト・マローンの「サークルズ」。自身の記録としては、初の1位獲得曲となった「ロックスターfeat. 21サヴェージ」(2017年10月28日付 / 8週)、「サイコfeat.タイ・ダラー・サイン」 (2018年6月16日付 / 1週) 、「サンフラワーwithスウェイ・リー」(2019年1月19日付 / 1週)に次ぐ通算4曲目の首位獲得で、同期間中(約2年間)での記録としては、ドレイクがもつ3曲を超える最多記録を達成した。それに続くのが、アリアナ・グランデ、カミラ・カベロ、カーディ・B、トラヴィス・スコットの2曲。
「サークルズ」は、エアプレイ・チャートで2位から3位に下降しているが、前週と比較してもオンエア回数はさほど落ちていない(週間9,110万回)。また、デジタル・ソング・セールス・チャートでも5位から6位にダウンしたが、売上の低下は7%程度におさえている(14,000ダウンロード)。一方、週間2,340万試聴を記録して、ストリーミング・チャートでは6位から5位に上昇した。
「サークルズ」が新たなNo.1に輝いたことで、2019年のチャートでは首位獲得曲が13タイトルに更新された。この記録は、2011年に同13曲を送り込んで以来8年ぶりの快挙達成となる。今年は、歴代最長記録を更新したリル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロード」が通算19週の1位を独占していたため、トップ争いが少ない傾向にあったが、同曲がランクダウンして以降、下半期は、ビリー・アイリッシュ、ショーン・メンデス&カミラ・カベロ、リゾ、トラヴィス・スコット、ルイス・キャパルディ、セレーナ・ゴメスと、入れ替わりが激しくなっている。
3週目のトップを維持したルイス・キャパルディの「サムワン・ユー・ラヴド」は、ポスト・マローンに押され2位にダウンし、先週4位に浮上したリゾの「グッド・アズ・ヘル」がワンランクアップし、自身2曲目のTOP3入りを果たした。7週間のNo.1をマークした前曲「トゥルース・ハーツ」(今週10位)同様ラジオが強く、今週も9,420万回と高記録を打ち出して2週目のエアプレイ・チャートを制覇。また、「トゥルース・ハーツ」に続き、ポップソング・エアプレイ・チャートでも自身2曲目の1位を記録した。R&B/ヒップホップ・チャートでは2週目、R&Bソング・チャートでは4週目の1位をマークし、HOT 100でのNo.1獲得も狙える位置にいる。
先週5位に浮上したマルーン5の「メモリーズ」も、今週4位に上昇し最高位を更新した。この曲も、エアプレイの上昇やリミックスのリリース等があれば、首位獲得が十分期待できる。というのも、11月に入ってからは上位のポイント差がさほどなく、伸び率次第ではランクアップしやすい状態にあるからだ。先週8位まで下降したセレーナ・ゴメスの「ルーズ・ユー・トゥ・ラブ・ミー」も、エアプレイが急上昇したことで今週5位まで順位を上げている。「ルーズ・ユー・トゥ・ラブ・ミー」は、週間5,370万回を記録し、<Airplay Gainer>を獲得してエアプレイ・チャートで20位から13位にランクアップした。
11月13日にリリースされたビリー・アイリッシュの新曲「everything i wanted」は、先週の74位から大きく飛躍し、今週8位に急上昇。8月にNo.1を獲得した「bad guy」に続く自身2曲目のTOP10入りを果たした。
「everything i wanted」は、今年大ヒットを記録したデビュー・アルバム『ホエン・ウィ・オール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?』以降初の新曲ということもあり、大きな注目を集めた。週間2,640万視聴を記録して、ストリーミング・チャートでは2位にデビューし、17,000ダウンロードを記録して、デジタル・ソング・セールス・チャートでは12位から2位に上昇。エアプレイ・チャートではまだランクインしていないが、オルタナティブ・ソング・エアプレイ・チャートでは35位に初登場している。
ダン+シェイとジャスティン・ビーバーのコラボ・ソング「10000アワーズ」は、先週の10位から9位に上昇し、カントリー・ソング・チャートでは7週目のトップを維持した。また、カントリー・エアプレイ・チャートでも10位にTOP10入りを果たしている。
TOP10以下では、米メリーランド出身の新人ラッパー=アリゾナ・ザーヴァスのデビュー曲「ロクサーヌ」が、前週の27位から12位にジャンプアップし、自己最高位を更新。週間2,990万試聴を記録し、ストリーミング・チャートでは自身初のNo.1獲得を果たしている。上昇率、注目度共に高く、次週はTOP10入りすることが予想される。
ショーン・メンデスをフィーチャーしたリミックス効果により、先週26位に再浮上したテイラー・スウィフトの「ラヴァー」は、今週さらにポイントを伸ばし15位までランクアップしている。前週から60%近く数字を上げ、ストリーミング・チャートでは21位に(1,590万視聴)、エアプレイ・チャートでは25位にそれぞれ上昇した。
「ラヴァー」は、現地時間11月24日に開催された【2019 アメリカン・ミュージック・アワード】でパフォーマンスされたため、アワード効果を受けて次週以降のチャートでも上昇が期待できる。【2019 アメリカン・ミュージック・アワード】では、今週首位に浮上したポスト・マローンの「サークルズ」や、5位に浮上したセレーナ・ゴメスの「ルーズ・ユー・トゥ・ラブ・ミー」も披露されている。
その他、先週19位にデビューしたリル・ベイビーの新曲「Woah」が16位にランクアップし、アルバム『カーク』が大ヒット中のダ・ベイビーによる新曲「BOP」が67位から18位に急上昇。また、今週のアルバム・チャートで2位にデビューしたトリー・レーンズの新作『Chixtape 5』から、T-ペインをフィーチャーした「Jerry Sprunger」が83位から44位にジャンプアップしている。
今週のチャートで、2019年度(2018年12月~2019年11月)のチャート集計が終了し、次週12月7日付チャートからは、2020年度の集計がはじまる。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、11月29日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「サークルズ」ポスト・マローン
2位「サムワン・ユー・ラヴド」ルイス・キャパルディ
3位「グッド・アズ・ヘル」リゾ
4位「メモリーズ」マルーン5
5位「ルーズ・ユー・トゥ・ラブ・ミー」セレーナ・ゴメス
6位「セニョリータ」ショーン・メンデス&カミラ・カベロ
7位「ノー・ガイダンス」クリス・ブラウンfeat.ドレイク
8位「everything i wanted」ビリー・アイリッシュ
9位「10,000アワーズ」ダン+シェイfeat.ジャスティン・ビーバー
10位「トゥルース・ハーツ」リゾ
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