2019/11/18
Netflix映画『アースクエイクバード』が11月15日に独占配信が開始された。1980年代の東京を舞台とした本作は、日本人写真家の禎司と恋に落ちる外国人女性、ルーシーが三角関係に心乱され、やがて殺人事件にまで巻き込まれていくサスペンス・ミステリー。禎司役として抜擢されたのは、EXILE/三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE(以下、三代目 J SOUL BROTHERS)のパフォーマーとして活躍する小林直己だ。複雑な過去を抱えたカメラマンという難しい役柄で、アカデミー賞受賞経験もあるアリシア・ヴィキャンデル、そして『マッドマックス 怒りのデス・ロード』などに出演したライリー・キーオといった名女優たちと共演、華々しいハリウッド・デビューを飾る。Billboard JAPANでは今回、そんな小林にインタビューを実施。前編では、小林自身が作品や共演者に対してどのような想いを抱いているのか話を訊いた。
――まず映画『アースクエイクバード』に出演することになったきっかけを教えてください。
小林直己:オーディションを受けたんです。今はビデオ・オーディションが主流なのでビデオを繰り返し送りながら、2か月後くらいに役が決まりました。3、4年前くらいから日本だけでなく、世界中の監督やクリエイターと一緒に仕事がしたいと思って、語学やアクティングのトレーニング、活動のための組織作りを始めていたんです。
――長い準備期間を経て抜擢されたんですね。
小林直己:まさかこんなに早いタイミングで作品に参加できるとは思っていませんでした。脚本を最初に読んだ時から禎司という役には強い共感を覚えていたんです。この禎司と向き合うことで、自分の人生において何か大切なものを得られるんじゃないかと思って。精神的にタフなこともたくさんあったんですが、終えてみると役者としても人としてもすごく成長させてもらえた経験になりました。
――出演が決まった時、EXILEや三代目 J SOUL BROTHERSのメンバーからはどんな反応をもらいましたか?
小林直己:撮影から公開まで少し期間が空いたんですが、みんなは「早く観たい!」と言って応援してくれていましたね。メンバーからのサポートはすごく支えになりました。早く観てほしいです。
――小林さんから客観的に見て、この『アースクエイクバード』はどんな作品だと思いますか?
小林直己:脚本も原作も行間に潜む怪しい雰囲気というか、暗い何かが蠢いている感じなんですよね。主人公のルーシーの姿を追っていくことによって、色んな謎が明らかになっていくサスペンス・ミステリーなんですが、三角関係や想いのすれ違い、嫉妬や愛情でどんどん関係値が変わっていく、人と人との関係性の話でもあると思います。自分が持っていないものを相手が持っていることで嫉妬が生まれたり、逆にそれを求め合って愛情が生まれたりもする。そういったことを追っていくうちに、「自分ってなんなんだろう?」って自身を見つめ直すようになりました。美しい映像美や謎が解けていくストーリーももちろん面白いんですが、自分自身を物語と重ねることで共感できる部分もあるんじゃないかな。
――特に注目してほしい部分はありますか?
小林直己:ルーシーを演じたアリシア・ヴィキャンデルの日本語のシーンがすごく長いところ。彼女はもともと日本語を話さないんですが、それをちゃんと極めたうえでこの複雑なキャラクターを演じている。劇中では日本語と英語が入れ替わっていくんですが、それには全部意味があるんです。日本文化の精神性と深くリンクしたところでストーリーが巻き起こっていくので、日本で生まれ育った人は より 楽しめるんじゃないかなと思います。
――ルーシー・フライ役のアリシア・ヴィキャンデル、リリー・ブリッジズ役のライリー・キーオからはどんな影響を受けましたか?
小林直己:たくさん影響を受けましたね。やはり2人とも素晴らしい女優さんですし、共に言えるのはすごく寛大で、とてもオープンだったこと。オーガニックな雰囲気で色んな人と接して、リード・アクターとして全体を引っ張っていける理由が分かりました。かと思えば、例えばアリシアはカメラが回った瞬間の変化と深さがものすごくて、まるでスイッチがあるようなんです。直前までナチュラルな雰囲気だったのに、スイッチが入った瞬間に瞳がルーシーになる。僕もそれに引っ張られるように集中できた気がします。
――さすがですね。
小林直己:そうなんです。一方で、ライリーはリリーという役柄そのままのような人で、部屋に入ってくるだけで空気がいっぺんに変わるんです。彼女にしかない明るさやエナジーがあるんですよね。2人とも自分自身の個性はそのまま、プロとして切り替えができる。僕もそのスイッチが欲しいです。3か月という長い撮影期間の中、ずっと張り詰めたままでいると体力が持たないんです。きちんとオン・オフがないと、これから色んな作品はやっていけないなと思いました。
<後編はこちら>
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