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2019/11/09 09:00

アレクサンダー・アブレウ&ハバナ・デ・プリメーラ キューバ音楽のエネルギーに溢れた一夜<マイアミ・レポート>

 マイアミビーチの北側、North Beachにある野外ライブハウス「Bandshell」は、様々なライブで盛り上がり地元の音楽好きにも人気のスポットだ。ブッキング、運営を行うのは非営利団体The Rhythm FoundationのJames氏&Laura氏 夫妻で、中南米、ヨーロッパの音楽を通じた文化交流を目指したラインナップに定評がある。

 私が出かけたのは、キューバ人アーティスト、アレクサンダー・アブレウ&ハバナ・デ・プリメーラのライブ。18時のドアオープンに合わせてあちこちから人が集まってきた。キューバ人トランペットプレーヤー&シンガーのアレクサンダー・アブレウは、2008年にキューバンサルサ、ティンバのバンドHAVANA D’Primera を結成。ファーストアルバムから大注目、ロス・バン・バン、チャランガ・アバネーラなど大御所グループに勝るとも劣らない実力派として認知され、2018年にはラテングラミー賞「ベストサルサアルバム部門」にノミネート(CANTOR DEL PUEBLO /Alexander Abreu y Havana D´ Primera)されるなど人気と勢いがあり、キューバ音楽好きなら大興奮の存在だ。

 20時過ぎ、体格の良いアレクサンダー・アブレウがバンドメンバーとステージに登場すると、会場のテンションは一気に上昇。どの曲も大合唱する観客に、ヒット感を目を当たりにした。そして、キューバンスタイルのダンスをかっこよく踊るネイティブのグルーブ感に感服しつつ、私も何曲か踊ってもらえて満足!途中小雨が降るも野外ライブは継続、むしろよりテンションが上がったまま22時に幕を閉じた。日本人は私たちだけだったが、キューバ音楽のエネルギーと楽しさを改めて実感したライブだった。

 キューバと言えば、サルサに魅せられルーツを探るためキューバを訪れた1993年は、ソビエト崩壊で大変な時代、国民生活は配給だった。滞在先のホテル前にいたタクシードライバーと仲良くなり、私がサルサ好きとわかると、彼はキューバンサルサバンドのサイン入りレコードをお土産に用意してくれた。配給で暮らすキューバ人からプレゼントを頂くという、彼の厚意に感動した思い出が鮮明に蘇った夜でもあった。Text:KIYOMI

◎公演情報
【アレクサンダー・アブレウ&ハバナ・デ・プリメーラ】
2019年11月3日(日)
Bandshell

◎KIYOMI
学生時代、友人のバンドライブで司会をした経験から、テレビ、ラジオなどマスコミの仕事を始める。その後、単身移住したNYで(1986年~1993年)NY初日本語ラジオ番組を発案・設立。DJ・制作・広報・営業を手がける。1993年帰国。FM802、FMCOCOLOのDJ、関西初のサルサダンススタジオ(CHEVERE)主宰、映画コメンテイター、TV・RADIO出演、新聞・雑誌寄稿、司会、講師などで活動。好奇心に任せた様々なレポートを発信中。

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