2019/10/31
2019年10月30日にテイラー・スウィフトのApple Music Beats 1インタビューが公開された。リリースから約2か月が経ったニュー・アルバム『ラヴァー』と、前作『レピュテーション』との具体的な違いや、好きなアーティスト、そして女性アーティストとして直面してきた偏見と、後輩アーティストへ向けたアドバイスなどについて語っている(https://youtu.be/TC1UnBDfrQA)。
2017年にリリースした6thアルバム『レピュテーション』について彼女は、“自分の得意分野ではなかった”と明かし、「意識してやっていたことだった。初めてキャラクターというコンセプトで遊んでみたと言うか、まるでミュージカルを書くようなコンセプトでやってみた。(だから)ライブで演奏した時にすごく生き生きすると分かっていた」と説明している。また、「書くのをやめられなかった。私はあのアルバムを書く必要があったし、あのアルバムを出す必要があった。そしてあのアルバムについて説明しないことも必要だった」と語っている。
そして、「あのアルバムについてインタビューを受ければ、音楽のことには一切触れられなかったでしょうね。今回の、私の人生における“ラヴァー”フェーズの場合は、誰も音楽から気がそれることがない」と違いを説明している。『ラヴァー』では“いろいろな意味で原型に戻った”そうで、「人生について、実際に経験したとおりに、ただ私が私として歌っている、という意味でね。“極端”というフィルターをかけずに。“レピュテーション”では全てに極端フィルターがかかっていた。たとえば、怒りを感じているなら激怒、反抗的な気分なら極めて反抗的、落ち込むなら極端に落ち込む、といった感じで」と語っている。
『ラヴァー』について彼女は、「とてもリアルな愛について書いたのは初めてで、17歳の時に書いた“Love Story”のような曲とは違う」と明かし、「(昔書いた楽曲は)映画で観たことや、シェイクスピアや、本で読んだことを、実際にあった片思いの経験だったりとかと混ぜ合わせたものだった。そういった瞬間をソングライターとして広げようとしていった。ほんの少しだけ感じた感情とか、1日の間に2分だけ感じた気持ちだったりとかに集中して探求する。そして思っていたのは、もし自分の人生がようやく健全になったときに同じことができるかな、ってことだった。自分の中で優先順位が整理できた気がするし、成長だってしたし、(そんな自分に)満足もしている。でも、そんな状態で書くなんてどんな感じなんだろう、って思ったりもしたけど、あまり悩む間もないままこのレコードが書けてしまった」と話している。
20代前半の時期はゴシップ・メディアなどに、「自分の交際遍歴のスライド・ショーを作られて、そこに私がパーティーで一度だけ隣に座っただけのような人たちを入れられて、私のソングライティングがスキルや技能ではなくトリックだと判断された」と言うテイラーだが、昨今の#MeToo運動などの成果もあり、“スラット・シェイミング”と呼ばれる、古い女性観に基づいて女性の言動を非難する行為が冷ややかな目で見られるようになってきていることを歓迎している。
そんな彼女は、「世界に何かを発信する人は、それが少しでも成功すれば、同時にあれこれ詮索されることになる」と述べ、「多くの若いアーティストや、会話を交わすような人から、“あなたはいろいろなことをくぐり抜けてきましたよね?今気が気じゃないんです。初めてメディアにバッシングされているんです、どうしたらいいですか?”と聞かれたら、“アートを創作する邪魔をさせちゃだめだよ。ただ作り続ければいい”って答えている」と明かしている。
インタビューでは、親友のセレーナ・ゴメスを絶賛しており、新曲を“これまで彼女が出した中で一番いい”とベタ褒めしている。また、ホールジーについて、“素晴らしいソングライターだし、自分が大切に思っていることについて声を上げる”とシャウトアウトしている。ほかにもフォール・アルト・ボーイのピート・ウェンツとラナ・デル・レイをお気に入りの作詞家として名前を挙げ、最近ブレンドン・ユーリーの家に招かれた際にウェンツに会えた話をしている。
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