2019/11/04 12:00
今年の2月にリリースされた「白日」がロングセールスを続けるKing Gnu。彼らの勢いは衰えることなく、まだまだ続きそうだ。「白日」はすでに36週連続でHot100の20位以内に君臨しており、今週もじわじわと上昇して6位となった。間違いなく、今年を代表するヒット曲のひとつであり、2019年の音楽シーンの顔として彼らは位置づけられるはずだ。
そしてさらに10月11日には新曲「傘」もリリースされ、10/21付で9位、先週は10位、今週は17位となっている(【表1】)。徐々に下降しているとはいえ、それでもCMタイアップということもあって露出も多く、巷では露出も多い。とはいえ、「白日」の驚異的なヒットにはかなわない。いかに「白日」を超えるかというのが、彼らの今後の課題といえるだろう。
「傘」に関していえば、まだいくつかの突破口がある。例えば、「白日」はドラマ主題歌という大型タイアップだったことも大きいが、その後の展開にも恵まれていた。とりわけテレビでの露出が決定打となったこともあり、今回の「傘」でも効果的なテレビ露出があれば再浮上は間違いないだろう。また、「傘」には動画再生数がまだ加算されていない。思わず見入ってしまうような映像のPVが発表されれば、その部分でも相当なポイントを稼げるだろう。
加えて大きなキーとなるのはストリーミングだ。ロングセールスとなるには、ストリーミングで長く聴き続けられることは非常に大きい。そのためには何度でも聴きたくなる楽曲であることは最低条件だが、加えて様々なTPOに合わせられたり、各サービスのプレリストにリストアップされたり、カラオケやダンスの練習用に聴かれたりと、理由はなんであれ、リピートされることが必要だ。おそらく「白日」はこれらの点をクリアしたからこそのロングセールスであるし、King
Gnuの音楽性やバンドの特性から考えると、「傘」やそれ以外の楽曲も「白日」のように長くヒットする可能性は十分にあるのだ。Text:栗本斉
栗本斉:旅&音楽ライター、選曲家。レコード会社勤務の傍ら、音楽ライターやDJとして活動を開始。退社後、2年間中南米を放浪し、現地の音楽を浴びる。その後フリーランスとして活動した後、2008年から2013年までビルボードライブのブッキングマネージャーに就任。フリーランスに戻り、雑誌やライナーノーツなどの執筆や音楽評論、ラジオやストリーミングサービスにおける構成選曲などを行っている。
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