2019/10/28
ポスト・マローンの『ハリウッズ・ブリーディング』が返り咲きの首位獲得を果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
9月21日付チャートでNo.1デビューし、10月5日付チャートまで計3週のトップを独占した『ハリウッズ・ブリーディング』。その後、新作の登場などによりランクダウンしたものの、今週までTOP3に居座り続け、4週間振りに1位に再起を果たした。
2019年度のチャートでは、3月9日付チャートで同4週目の首位に返り咲いた映画『アリー/スター誕生』のサウンドトラックがあるが、2019年にリリースされたアルバムの中では『ハリウッズ・ブリーディング』が最長記録となる。『アリー/スター誕生』は2018年10月5日にリリースされ、2018年10月20日~11月3日付チャートで3週トップを維持した後、2月に開催された【アカデミー賞】の効果を受け、今年3月に首位へ復帰した。
『ハリウッズ・ブリーディング』が獲得した今週のユニット数は93,000。前週の99,000から若干落ちてはいるものの、登場7週目にしてこの数字は快挙といえる。ポスト・マローン個人の記録でも、昨年3週間の1位をマークした『ビアボングズ&ベントレーズ』を超える、自己最長記録更新となった。アルバムからは、4曲のシングルが全てTOP10入りを果たしている。
先週1位に初登場したヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインのミックステープ『AI YoungBoy 2』は、2位にダウン。前週から30%近く数字を落としてはいるが、今週も80,000ユニットと高い数字を維持している。3位にランクインしているサマー・ウォーカーの『Over It』(69,000ユニット)もそうだが、ヒット・シングルがないにもかかわらず、これだけのユニット数を記録しているのは、アルバムそのものの視聴回数が好調だからだろう。昨今のチャートでは、ストリーミングが伸びなければ上位にランクインできない。
10月12日付チャートで1位に初登場した、ダベイビー『カーク』は週間49,000ユニットを獲得し4位に、9月7日付チャートで首位デビューを果たしたテイラー・スウィフトの『ラヴァ―』は5位に、粘り強くランクインしている(39,000ユニット)。
今週は大型の新作リリースがなかったため、ビリー・アイリッシュの『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?』は8位から6位に、ヤング・サグの『ソー・マッチ・ファン』は10位から7位に、それぞれ繰り上がりのランクアップを果たしている。一方、先週5位に初登場したリル・ティージェイのデビュー・アルバム『True 2 Myself』は、今週8位まで落ち込んだ。
9位にデビューしたのは、グッチ・メインの最新作『Woptober 2』。初動ユニットは31,000で、そのうちアルバムの売上枚数がわずか2,000枚と、そのほとんどがストリーミングによるユニット数だった。
本作は、今年6月に発表したばかりの『Delusions of Grandeur』からわずか4か月でリリースされた通算15作目のスタジオ・アルバムで、同チャートでのTOP10入りは、最高7位をマークした前作に続く7枚目。なお、『Delusions of Grandeur』の初動ユニットも32,000とほぼ同等だった。2005年のデビューから凄まじい数のアルバム、ミックステープ、コラボレーション・アルバムをリリースしているグッチ・メインだが、最高位は9thアルバム『Everybody Looking』(2016年)と11thアルバム『Mr. Davis』(2017年)が記録した2位で、意外にも首位獲得を果たしたことがない。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、11月1日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『ハリウッズ・ブリーディング』ポスト・マローン
2位『AI YoungBoy 2』ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲイン
3位『Over It』サマー・ウォーカー
4位『カーク』ダベイビー
5位『ラヴァー』テイラー・スウィフト
6位『ホエン・ウィー・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥー・ウィー・ゴー?』ビリー・アイリッシュ
7位『ソー・マッチ・ファン』ヤング・サグ
8位『True 2 Myself』リル・ティージェイ
9位『Woptober 2』グッチ・メイン
10位『インディゴ』クリス・ブラウン
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