2019/10/08
Salyuが、9月13日にビルボードライブ大坂、10月2日、3日にビルボードライブ東京にて【東阪ビルボードライブツアー2019】を開催した。
これまでにも数々のコンセプチュアルなステージをビルボードライブで繰り広げてきたSalyu。今回は、自身初の編成となるストリングス・カルテット+ガットギターの6人編成でオンステージ。本稿では、10月3日に行われた東京公演の2ndステージの模様をレポートする。
定刻ぴったりにメンバーがステージに登場。少し間を開けて、きらびやかな衣装に身を包んだSalyuが舞台に上がる。「夜遊びにお付き合いいただきありがとうございます」と挨拶し、ライブは「emergency sign」からスタート。独自の柔らかさを持ったSalyuの歌声が、ストリングスのアンサンブルに溶け込み、他とない緊張感を生み出していく。
「この日のために、丁寧にアレンジしてくれました」と編曲を担当した林田順平(Vc.)の紹介を挟み、エキゾチックな雰囲気漂う「エロティック」へ。続けて、ギターの淡々としたアルペジオが緊迫感を煽る「landmark」では、伸びやかな歌唱を披露。歌い出しが控えめな分、サビでの爆発力が映える一曲に、曲の終わりには大きな拍手が巻き起こった。
中盤は、シンプルなアレンジが抒情的な歌を引き立てる「プラットホーム」、ボーカル、チェロ、ガットギターのトリオ編成で披露された「Messenger」、突き抜けるようなロングトーンのボーカルが印象的な「be there」など、さまざまな歌の表現とアレンジでオーディエンスを魅了する。MCでは、今年15周年を迎える自身の活動を振り返りながら、バンドメンバーを紹介。今回の公演は、ピアノとの共演が多かったSalyuの「いつかストリングスばかりの編成でやってみたい」という思いから実現したという。
「エンディングに向けて、バラードをお届けしたいと思います」と、フィナーレは温かなムードの楽曲を続けて披露。「ライン」「Lighthouse」と包容力のある歌声を響かせ、しっとりと本編を締めくくった。
アンコールでは、オーディエンスとの談笑も交えながら、「こんな近い距離でライブができることはなかなかないので楽しかったです」と感謝を伝えるSalyu。ラストソングは、今年9月に公開された映画『いなくなれ、群青』主題歌「僕らの出会った場所」。解放感に満ち満ちたナンバーを朗々と歌い上げ、この日のライブの幕を下ろした。終演後、割れんばかりの拍手に包まれながら、「またお会いしましょう」とステージを後にした。
◎公演情報
【Salyu 東阪ビルボードライブツアー2019】
2019年9月13日(金)
ビルボードライブ大阪
2019年10月2日(水)3日(木)
ビルボードライブ東京
〈メンバー〉
Salyu (vocal)
with カルテット:
林田順平(cello)
梶谷裕子(violin)
須磨和声(violin)
三品芽生(viola)
and
市川和則(guitar)
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