2019/09/25 12:00
2019年9月23日に放送された米トーク番組『ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』にポール・マッカートニーが出演し、55年前にザ・ビートルズが立ったニューヨークのエド・サリバン・シアターで当時の心境について語った。
バンドが演奏した正確な位置までは記憶していなかったものの、非常に緊張していたことは覚えていたポールは、「(当時の映像を)今見るとあまりそんな風に見えないよね。“全然緊張なんかしていないみたいだ!”って思うよ」と、全米初のテレビ出演時について語っている。初めてのニューヨークは“魔法のようだった”と語る彼は、アメリカ音楽が大好きだったビートルズのメンバーたちは、現地のラジオから流れる自分たちの曲に興奮していたそうだ。
多くの名曲を生み出した秘訣についてコルベアから聞かれたポールは、音楽一家に生まれたことが大きかったのではと話し、毎週のように親戚が家に集まっては父親が弾くピアノに合わせてミュージカルのスタンダードなどを歌っていた思い出を語っている。その体験から蓄積された“データ”を“プリントアウト”していただけだとコンピューターにたとえて説明した彼だが、最終的には、「あと、僕は天才だから」とジョークでオチをつけていた。
バンドがカヴァーした曲で特に気に入っていたものは「ツイスト・アンド・シャウト」だというポールは、ビートルズが書いた曲だとよく勘違いされると明かしている。世界で最も多くカヴァーされている曲のひとつである「イエスタデイ」については、スタッフに一番いいと思う10ヴァージョンを選んでくれと頼み、聴いてみたところ、フランク・シナトラ、エルヴィス・プレスリー、レイ・チャールズなどが良かったそうで、一番はマーヴィン・ゲイによるカヴァーだったと話している。
これらのカヴァーについてポールは、「シナトラ、プレスリー、マーヴィンのカヴァーで面白かったのは、歌詞を変えていたんだよ。僕は途中で、“I said something wrong, now I long for yesterday”(言ってはならないことを言ってしまった。今はあの頃が懐かしい)って言うけれど、彼らは皆“I must have said something wrong”(言ってはならないことを言ったのかもしれない)って言ってた。(間違いを)認めてないんだよ!」と指摘している。
今年5月に同番組に出演したBTSが、ステージ・パフォーマンスでビートルズへのオマージュを捧げたが、彼らがトーク・コーナーでも「ヘイ・ジュード」を即興で歌い始めたシーンをコルベアと一緒に観たポールは拍手を送っていた。ビートルズ楽曲が国境や言語を超えて愛される理由について聞かれた彼は、「簡単な歌詞?」とまた冗談で返していた。
ジョン・レノンに話題が移り、まだ彼のことを思い出すことはあるかと聞かれたポールは、「しょっちゅうだよ。夢に見るんだ。ああいう関係が、あんなに深い関係があれほど長く続くと、その人たちが夢に出てくるのはすごく嬉しいものだよ。バンドの夢もよく見るし、ジョンの夢もよく見る」と明かしている。
ポールが、自身と孫の関係から着想を得て書いた『Hey Grandude!』(ヘイ・グランデュード)と題された絵本が出版されている。
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