2019/09/14
デビッド・マシューズ率いるマンハッタン・ジャズ・クインテットが結成35周年記念の来日ツアーを開催中、9月11日に大阪公演が行われた。
フランク・シナトラ、ポール・マッカートニー、サイモン&ガーファンクル、ジョージ・ベンソンなど、名だたるアーティストの編曲家として活躍した鬼才ピアニスト/アレンジャーのデビッド・マシューズを筆頭に、ロドリゲス・ブラザーズとして活躍する正統派トランぺッターのマイケル・ロドリゲス、デイヴィッド・サンボーンの後継者とも言われるサックス奏者 クリス・ハンター、ニューヨークのファーストコールプレイヤーとしても名高いベーシスト リッキー・ロドリゲス、日本では矢野顕子、くるりなどのツアーメンバーとしても活動するドラマー クリフ・アーモンドと、ニューヨークの第一線で活躍する凄腕ミュージシャン達が集結した今回の来日ツアー。
拍手と歓声に包まれメンバーが姿を表す中、デビッド・マシューズが登場すると、より一層大きな拍手が沸き起こった。ジャズレコード誕生から100年を経て、愛され続けるスタンダード・ナンバーは勿論、モダン・ジャズ、ポップス、ラテン・ナンバーなど、数多くのレパートリーの中から披露されていくステージ。しなやかで圧倒的な演奏に、観衆が引き込まれていく。
「おおきに、こんばんは。」とデビッドが流暢な日本語で話し始めると、張り詰めた会場の空気が緩み、和やかな笑いに包まれる。MJQのライブでは、彼がほぼ全部日本語で話しており、そのチャーミングな人柄が垣間見えるトークも楽しみの一つである。「今年で結成35周年。光陰矢の如し、あっという間でした。そしてここまで来られたのも、皆さんのおかげです。」と語る流暢なトークに、会場中から温かい拍手が沸き起こった。
時代の変容と共に、伝統と改革を受け入れながら愛され続けてきた「ジャズ」そのものを体現するかのようなステージ。メンバー5人の奏でる旋律、打ち鳴らされるリズム、一つ一つが表情豊かで、耳馴染みのあるメロディやビートも、彼らが音を重ねる度、スタイリッシュかつクールなMJQサウンドに変貌していった。
ラストはラストは英語で、メンバーへの感謝と賛辞を言葉にするデビッド。音楽とメンバー、そして日本のファンへの敬意を忘れることなく、シーンの第一線を走り続けて来たMJQ、デビッド・マシューズの35年の軌跡を体感できる圧巻のステージだった。
なお、今回のジャパン・ツアーは、9月17日(火)にビルボードライブ東京で公演が開催される。
Text by 杉本ゆかり
Photo by Kenju Uyama
◎公演情報
【マンハッタン・ジャズ・クインテット
結成35周年記念 MJQジャパン・ツアー2019】
ビルボードライブ大阪
2019年9月11日(水)※終了
ビルボードライブ東京
2019年9月17日(火)
1st Stage Open 17:30 Start 18:30
2nd Stage Open 20:30 Start 21:30
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