2019/08/11
8月12日付のBillboard JAPAN週間“Top Singles Sales”で、STU48のシングル『大好きな人』が296,349枚売り上げ首位を獲得した(集計期間2019年7月29日~2019年8月4日)。
『大好きな人』は前作『風を待つ』から5か月ぶりにリリースされたSTU48の3枚目のシングルで、センターポジションは3作連続となる瀧野由美子が務めた。
今回はSoundScan Japanのセールスデータを使用し、『大好きな人』が地域別・都道府県別でどのような販売動向をみせているかを検証してみる。まず、今作『大好きな人』のeコーマースを除いたリアル店舗での地域別の販売比率と、2019年販売された全シングルの地域別販売比率を比較し、グラフ化したのが図1(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/78708/2)である。
STU48は、「瀬戸内」エリアをの7つの県(兵庫県・広島県・岡山県・山口県・香川県・愛媛県・徳島県)を本拠地としているが、一般的なシングルと比較すると大きく伸びている地方は、広島県・岡山県・山口県を含む中国地方(図中:水色)と香川県・愛媛県・徳島県を含む四国地方(図中:緑)であり、中国地方では一般的なシングルの販売比率は3.9%なのに対して『大好きな人』は43.1%、四国地方の一般的なシングルの販売比率は1.5%なのに対して『大好きな人』は21.2%と、『大好きな人』については実に中国四国地方のみで全国の半数を大きく超える約64.3%ものセールスを上げている事がわかった。
更に詳細に検証するために、都道府県別に販売比率を調査した。『大好きな人』が販売比率が高い都道府県は下記の通りで、かっこ内が全タイトルの販売比率である。また特に販売を伸ばしている中国・四国地方の都道県別の販売比率と全シングルの販売比率を比較したのが図2(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/78708/3)である。
STU48『大好きな人』都道府県別販売比率(かっこ内は全シングル販売比率)
広島県 27.0% (2.1%)
岡山県 13.7% (1.0%)
神奈川県 9.2% (6.1%)
高知県 7.1% (0.3%)
香川県 6.7% (0.4%)
徳島県 6.0% (0.3%)
東京都 5.6% (30.9%)
大阪府 4.7% (10.0%)
愛知県 2.6% (8.5%)
山口県 2.2% (0.5%)
兵庫県 1.5% (2.8%)
福岡県 1.4% (3.5%)
埼玉県 1.4% (4.7%)
愛媛県 1.3% (0.5%)
やはり広島県・岡山県をはじめとして中国・四国地方の県が上位を占め、四国の高知県・香川県・徳島県が3大首都圏より上位になるという、一般的な都道府県別販売比率と大きく異なる結果となっている。また、高知県は瀬戸内海に隣接していないにも関わらず、他の中国・四国の県と同等の販売比率を見せており、STU48の地域における影響力の大きさを感じさせる結果となっている。逆に兵庫県は活動地域の一つに数えられながら、全シングルよりも販売比率が低い結果となっている。
中国四国地方以外では、神奈川県も大きく販売比率を伸ばしているが、これはSTU48キャプテンであり、AKB48を兼任する岡田奈々の出身地が神奈川県県であり、集計期間内の7月31日に川崎でリリースイベントが行われた事もセールスを伸ばす一因となった考えられる。また、瀬戸内海に隣接する大分県も『大好きな人』が1.0%(全シングル0.3%)と健闘している。
瀬戸内地方というかなり広範囲を本拠地とするアイドルグループであるSTU48であるが、その活動は瀬戸内地方のみでなく、中国・四国地方全域の地域活性化に影響を及ぼしているという結果となった。これからもSTU48の活躍の場が更に広がっていくのか注目したい。
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