2019/06/24 10:00
配信が主流になった今、チャート上ではロングセールス曲が目に付くようになった。一昔前なら、発売日以降は降下するのが普通だったが、今では様々な要素によって右肩上がりになることも珍しくない。そんなロングセールス曲の中で、あいみょんの「マリーゴールド」や米津玄師の「Lemon」と並んで上位にいるのが、King Gnuの「白日」だ(【表1】)。この曲は2月22日リリースだが、今もなお12位と上位をキープしている。
「白日」の特徴的なところは、まずCDリリースがないということ。ダウンロードとストリーミングで配信がスタートし、すぐに上位となってリリース週のチャートは9位。ラジオのオンエア回数もリリースの前週には11位だったので、事前のプロモーションが成功しているというのがよくわかる。また、リリースの翌週にミュージックビデオが公開されたことも大きい。何ら演出もなくバンドの演奏シーンを淡々と映したモノクロの映像だったが、それが彼らの楽曲の魅力をあぶりだしたともいえる。じわじわと再生数が伸びており、4月8日付の動画再生数では5位にまで上昇している。
そして、この曲をロングセールス化したひとつの要因として、4月26日に出演した音楽番組『ミュージックステーション』が挙げられる。この出演によって彼らの音楽及びキャラクターがダイレクトに伝わり、それまでコアな音楽ファンがメインだったユーザー層が、一気に一般層まで広がったといえるだろう。ここを分岐点として、ダウンロードやストリーミングのポイントが再度浮上している。またテレビ出演のインパクトの大きさは、ツイッターの指数にも現れており、5月6日付で18位まで一気に上昇している。この時期はフェスやイベントの出演や雑誌の露出なども多くあり、さらにヒットを後押ししたタイミングだったといえるだろう。
しかし、その後もその勢いはとどまらず、上位をキープしている。なかでも目立つのが、カラオケの指数だ。簡単に歌える楽曲ではないが、一般層に浸透したことによって、カラオケのポイントも急上昇。5月の中旬から伸び始め、この1か月は20位以内を推移している。ここまでくればもう立派な定番ヒット曲といえるだろう。
初期プロモーションの後、良きタイミングでテレビ出演し、最終的にはカラオケで歌われる楽曲となる。それが今のヒット曲の美しいカタチといえるのかもしれない。text:栗本斉
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