2019/06/16
6月10日付のBillboard JAPAN “Top Albums Sales”で、aikoの『aikoの詩。』が90,673枚を売り上げ首位を獲得した(集計期間2019年6月3日~2019年6月9日)。
『aikoの詩。』はaikoの3枚目となるベスト・アルバムで、アルバムとしては前作、『湿った夏の始まり』より丁度1年ぶりのリリースとであり、1stシングル「あした」から、最新シングルである38thシングル「ストロー」までのシングル曲を全て収録するシングル・コレクションとなっている。
また、同一集計期間において氷川きよし『新・演歌名曲コレクション9 -大丈夫/最上の船頭-』が14,923枚を販売し7位を獲得し、前週(集計期間2019年5月27日~2019年6月2日)ではB'z『NEW LOVE』が213,805枚を販売し1位を、椎名林檎『三毒史』が57,202枚を販売し2位を、布袋寅泰『GUITARHYTHM Ⅵ』が21,802枚を販売し3位をそれぞれ獲得している。
これらのアルバムは、平成の時代から長く聞かれてきたアーティスト達の、令和になってから初めてリリースしたタイトルであるが、それぞれのアルバムの初週の地域別販売比率をSoundScanJapanの販売データを使用し調査したグラフが図1(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/76566/2)である。また比較対象として、2019年に入ってからの全アルバムの地域別の販売比率を使用した。
アーティスト別にみていくと、aikoは関東で若干低く、地元である近畿と、九州で若干高いがほぼ全アルバムと同様の比率となっている。B'zは関東が低く中部・九州と、稲葉浩志の出身地である中国が高い。椎名林檎は近畿が若干低いが、ほぼ全アルバム平均と同様の比率となっており、理想的な人気の分布となっていると言えるだろう。布袋寅泰は関東と近畿が低く、九州・東北・甲信越が高い。氷川きよしは東日本が全般的に低く、近畿・中部・中国が高い。
全体的には、これらのアーティストの出身地は布袋寅泰以外は西日本であり、全アルバムと比較すると椎名林檎と布袋寅泰以外は若干西寄りの傾向が見られる。ただし、aiko(近畿)、B'z(近畿・中国)、椎名林檎(中部→九州)・布袋寅泰(関東)・氷川きよし(九州)と、どのアーティストも出身地が大きく伸びているというわけではないようだが、aikoやB'zはそんな中でも地元での支持を着実に得ていると言えるだろう。近年のアルバムセールスにおいては特定の地方で重点的に販促活動を行い都市圏のみ比率を伸ばすアーティストや、出身地・TV番組出演等の関連地域以外の地域では今一つ販売比率を伸ばせないアーティストが多い中、これらのアーティストは国内において十分な知名度を持っており、全ての地方にファンがいて、令和の時代になっても変わらず愛され続けているようだ。
令和の時代になり、平成時代に大人気だったこれらのアーティスト達の新しい時代での更なる活躍に、今後も注目したい。
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