2019/02/16
さくらしめじ×コレサワによる2マンライブのオフィシャル・ライブレポートが到着した。
渋谷WWWにて、3か月連続で行われるさくらしめじ主催イベント【ダブルでワクワク!さぁ!集まれダブダブ!】の第一弾として2月15日にコレサワとのツーマンライブが行われた。
さくらしめじの田中雅功が中学時代からコレサワのファンだったことがきっかけで、昨年リリースされたさくらしめじのEP盤『うたはつづくよどこまでも』に楽曲を依頼。「届けそこねたラブソング」を楽曲提供されたことから交流を深め、このツーマンライブへとつながっていった。
定時になるとさくらしめじの高田彪我と田中雅功が、オープニングトークに登場。コレサワのマスコットキャラクター・れ子ちゃんが描かれたTシャツを着て、「まさか一緒にライブをやれる日が来るなんて!」と喜びを伝え、みんなで盛り上がっていきましょうと開幕を宣言した。
バンドメンバーと一緒にアコギを抱えて登場し、「君とぬいぐるみ」でライブをスタートさせたコレサワ。2曲目の「バックアップ」をタイトルコールして元気よく飛び跳ねると会場からは大きな手拍子が沸き起こった。続く「あたしを彼女にしたいなら」の歌詞にあるように152㎝の彼女には、少し大きいアコギを力強く弾きながら、女の子ならではの可愛らしさに少しの毒っ気を混ぜた歌詞を歌う姿に会場がどんどん魅了されていくのがわかった。
MCでは、リハーサルの合間で、さくらしめじと一緒にお昼を食べたという話から、「ふたりは高校生だから、私とは年がずいぶん離れてるので“高校では何が流行ってんの?”とか聞いたりしました。結局、共通の話題はなかったんだけど、彪我くんがシーザーサラダは、シー(海)がザーってしたってことで海のサラダだと思ってたって話を聞いて、バカだな(笑)って思いました。でも、かわいいね」というコレサワとさくらしめじの関係がわかる楽屋話で会場はホットに。
「お姉ちゃんにだけ部屋があったことまだ恨んでるのかな」では、ギターを置き、たくさんのレイヤーが重なるワンピースを揺らしながら手をあげたり飛び跳ねて感情を伝えていく。「最終電車」を情感豊かに、そして優しく丁寧に届けた後は、一転して「いたいいたい」ではロックサウンドを聴かせ、「死ぬこと以外かすり傷」でお立ち台にあがり会場のみんなと一緒にタオルをぶんぶんと回して楽しんだ。
バンドメンバーがはけると「今日はさくらしめじと初の対バンなので、しめじちゃんの曲を1曲。私が歌っても似合う恋愛系の曲を選びました。あー、めっちゃ緊張する」と言って披露されたのは、「きみでした」。
ふたりの掛け合い部分もひとりで歌うアレンジだからか、さくらしめじでは優しいところが逆に強さとして届き、せつないところでは情景が浮かぶコレサワならではの世界観を感じさせてくれた。
再びバンドを呼び込み「盛り上がる曲をやるので、一緒に歌ってください」と「君のバンド」でコール&レスポンスで会場の一体感を高めた。ちいさな“ワンツー”から、「たばこ」をしっとりと歌い上げ、最後に「さくらしめじとここにいるみなさんとすべての元カレに捧げます」と言うMCから「SSW」を熱く歌いあげて約1時間のステージは終了した。
転換を終え、ステージが暗転するとギターを抱えたさくらしめじが登場。バックからのライトに照らされ、久しぶりに演奏される「またたび」へ。彪我の歌声を支え寄り添うように歌う雅功。フォークデュオであることを全面に押し出した1曲で、一気に彼らの世界に入り込ませる。続く「えそらごと」では、お立ち台に飛び乗り会場を大きく見渡す雅功。彪我は、「楽しんでいきましょう!」と客席に声を掛け、ふたりのクリアな歌声を届けた。
MCでは、コレサワが「きみでした」を歌ったことに驚いたと話へ。どうやらふたりには内緒のサプライズ企画だったようで、「すごかったね」「自分たちの曲だけど本当に感動した」「あれはもうオリジナルだった」と口々に感想を述べ、楽屋に向かって「すっごくよかったですー」と喜びの声を伝えた。
中盤、「靴底メモリー」から続くのは、曲中にたまごかけごはんを食べたり、ダンスをしたりとパフォーマンスとともに楽しませることの多い「てぃーけーじー」。雅功が「みんなで“てぃーけーじダンス”を踊りましょう」と提案。彪我のギターをバックにT・K・Gを体で表現するダンス講座が行われる。コレサワのファンにも積極的に声をかけて、みんなで一緒に踊る楽しい展開から一転、驚くほどエモーショナルなアコギの掛け合いでグッとライブ感を高めた。
「せっかく踊ったので、さらに僕らがつくった“しめじ体操”をやりたいと思います!」と雅功が言うと会場からは“しめじ体操?”というきょとんとした空気が。まずは僕たちが見本をと“ニョッキキニョッキキ、胞子がファ~、しめじ体操~ニョッキキ♪と踊ると会場は大爆笑。さくらしめじらしいアットホームな空気でワイワイとした時間を楽しみ、ライブ後半はバンドスタイルで。「スタートダッシュ」「菌カツ!」では、雅功は激しく体を動かし、足をあげ、頭を振り回す。続く「ブン!ブン!BuuuN!」では、ふたりともギターを置きお立ち台にあがってタオルを振りながら一緒に会場を熱くした。さらに、10代ならではの恋心を歌った「ひだりむね」 では、バレンタイン翌日ということで客席にチョコレートを投げるパフォーマンスも。
一瞬の静寂の後、ピアノの音に合わせて、彪我と雅功の歌声が重なり、この日より配信スタートした「先に言うね」が歌われる。
客席に意思の強い視線を送り、言葉に魂を込めるように感情を顕わに歌う雅功。逆に高ぶる感情を抑えるかのように目をつぶりながら歌う彪我。それぞれスタイルは違うが、“メッセージを届けたい”という思いが強く伝わってきた。
「最後の曲です、楽しんでいこう!」と叫び「あやまリズム」へ。頭を振ると汗が飛び散るほど熱気あふれるステージ。ラストの“ごめーん”という歌詞を“ありがとう”に変えて、会場に感謝の気持ちを伝え、ラストナンバーを歌い終えた。
「これでラストだったんですが、せっかくコレサワさんと2マンなので、一緒に歌いたいと思います」とコレサワを呼び込むと、しめじTシャツに「ふたりのスタイルに合わせてみました」とジャケットを着て登場。頭には、一生懸命探したというきのこのヘアアクセサリーをつけている。「それ貸してくれる?」と彪我が首からかけているタンバリンを貸りて、3人で「届けそこねたラブソング」を披露。
コレサワが、「さくらしめじにひとつ階段を登らせよう」とそれまで彼らの楽曲には出てこなかった「キス」というキーワードや「大好きだった」と熱く叫ぶなど、少し大人っぽい表情をもった1曲。それを本人の前で歌えることは喜び以外の何ものでもないはずだ。その証拠に雅功のパートにコレサワがハモると、あまりのうれしさに客席にドヤ顔を見せる場面も。最後の“大好きだった、大好きだったんだ”と畳み掛けるパートを3人で熱く歌い上げ、ジャンプでラストを決めた。
「リハーサルや楽屋で話すともじもじしてるけど、ステージでは男らしくて全然違った! ものすごくかっこよかったよ」とコレサワからお褒めの言葉をいただきデレデレのふたり。
「憧れの人と一緒に楽しいステージを作れたのはすごいことだと思います」と雅功が喜びを伝えると、彪我が「さくらしめじのファンとコレサワさんのファンと一緒に踊ったり体操したり、歌ったりできて幸せでした」と感謝の言葉でライブを締めた。
一見、交わりそうにないふた組がそれぞれの楽曲へのリスペクトを感じさせ、それぞれの世界観をしっかりと伝えた熱いイベントになっていた。
さくらしめじは【ダブルでワクワク!さぁ!集まれダブダブ!】の第二弾として、3月8日大石昌良とツーマンライブを行う。また、5月には、2度目の日比谷野外大音楽堂でのワンマンも決定している。コレサワは、3月10日より全国ツアー【コレサワ ワンマンツアー 2019 おめかしツアー vol.1】がスタートする。どちらも詳細はオフィシャルサイトまで。
Photo by 小坂 茂雄
Text by 大庭 利恵
※高田の高ははしご高が正式表記
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