2019/01/08
一昨年の10月に逝去したエンケンこと遠藤賢司。『夢よ叫べ』から『ちゃんとやれ!えんけん!』まで、1996年から2013年のMIDI在籍時代にレコーディングされた楽曲のアウトテイクを集めた3枚組(2CD+1DVD)がリリース。
ディスク1は生ギター編として、『夢よ叫べ』収録曲を中心にコンパイル。デイスク2は通好み編として、生ギターやエレキギターを織り交ぜてオリジナリティある演奏を。DVDにはレコーディングに集結した細野晴臣や鈴木茂ら名演奏家とのスタジオ風景など、ライブとはまた異なる貴重な様子を見ることができる。
一聴してすぐ分かるのはアウトテイクとは思えないパフォーマンスと録音、そして楽曲自体のクオリティの高さだ。16年ぶりとなるスタジオ録音盤『夢よ叫べ』リリースに向けて、またはそれ以降の名作群のリリースに向けて、文字通り身を削るような真剣勝負を挑む純音楽家の姿がここにある。生ギターやエレキギターの音色もまた、彼にしか出すことのできなかったレベルの美しい音がここにある。
DVDのレコーディング風景では、声を絞り出し音を刻み込む彼の姿にまず心を打たれる。と同時に周囲のスタッフやゲストアーティストとのリラックスしたやり取りにおける彼の優しい眼差しもまた印象的だ。これらを世に出したスタッフの意図がよく分かる。エンケンはどんなときでもエンケンだった。
〇商品情報 『遠藤賢司玉手箱 未発表室内録音集 MIDI時代』
2019年1月9日発売 MDCL-1562 4,000円(税抜)
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