2019/01/07
21サヴェージの新作『I Am > I Was』が2019年初週の1位を飾った、1月5日付米ビルボード・アルバム・チャート。
同チャート2位を記録した2017年7月発表のデビュー作『Issa Album』から、約1年半ぶりにリリースされた2ndアルバム『I Am > I Was』で、自身初のアルバム・チャートNo.1獲得を果たした21サヴェージ。その間には、ミーゴスのオフセットとメトロ・ブーミンによるコラボ・アルバム『Without Warning』(2017年10月)も発売されたが、最高位は4位どまりだった。なお、ソング・チャート(Hot 100)では、フィーチャリング・アーティストとして参加したポスト・マローンの「ロックスター」(2017年)が、通算8週の1位を記録している。
本作『I Am > I Was』の初動ユニットは131,000で、そのうちアルバムの売上枚数が18,000枚、およそ10万枚強がストリーミングによるみなし売上だった。アルバムからの先行シングルはリリースされておらず、ボーカル、もしくはラップ・パートで参加したゲストのクレジット表記もないという斬新な試みだったが、このユニット数が21サヴェージの人気を物語る。なお、参加ゲストには前述のポスト・マローンやチャイルディッシュ・ガンビーノ、J.コールなど豪華ラインナップが集っている。
続いて2位にも、ラップ界からア・ブギー・ウィット・ダ・フーディの新作『Hoodie SZN』が初登場した。2017年9月リリースのデビュー・アルバム『The Bigger Artist』(最高4位)から1年半ぶり、2作目のスタジオ・アルバムで自己最高位を更新。初動ユニットは90,000と高いが、アルバム・セールスはわずか6,000枚で、そのほとんどがストリーミングによるユニットだった。前作『The Bigger Artist』はR&B/ヒップホップ・チャート、ラップ・チャートで首位をマークしたが、本作では21サヴェージに拒まれ惜しくも2位に留まった。
集計期間がクリスマス・ウィーク(2018年12月21日~27日)ということで、ホリデー・アルバムが一斉にランクアップし、TOP10には3作ランクインした。
まず3位には、マイケル・ブーブレの『クリスマス』が前週の4位から上昇し、TOP3入りを果たしている。週間ユニットは75,000で、本年度のチャートでは最高位を更新した。なお、本作は2011年にリリースされたもので、同年のチャートでは1位を獲得している(TOP10入りは発売から8年連続)。通算2億視聴を突破した「イッツ・ビギニング・トゥ・ルック・ア・ロット・ライク・クリスマス」など収録曲のストリーミングが好調で、これらのポイントもユニット数に大きく貢献した。
前週の15位から7位にランクアップした、ナット・キング・コールの『クリスマス・ソング』や、14位から8位に上昇したマライア・キャリーの『メリー・クリスマス』も、収録曲のストリーミング・ポイントがユニット数の大半を締めている。なお、マライアの「恋人たちのクリスマス」は、同週のソング・チャートで3位まで上昇し、1994年のリリースから24年を経て最高位を更新した。『メリー・クリスマス』の最高位は1994年12月17日付チャートで記録した3位で、TOP10入りは1995年1月にマークした6位以来、23年ぶりとなる。
クリスマスの影響もあり、映画のサウンドトラックも好調。レデー・ガガ主演の『アリー/スター誕生』は4位にワンランク・ダウンしたものの、週間62,000ユニットと高水準をキープしている。年間アルバム・チャート4位を記録した『グレイテスト・ショーマン』のサントラ盤は、週間56,000ユニットを獲得し10位から5位に上昇。リリースから1年が経過しているが、前週より29%もポイントアップしてのランクアップとなった。『スパイダーマン: スパイダーバース』のサウンドトラックは前週の5位から13位にダウンしたが、年末のセールスが好調で、翌週(1月12日付)のチャートでは再びTOP10に返り咲くだろう。
前週1位に初登場したコダック・ブラックの『Dying to Live』は9位まで急落し、ミーク・ミルの『チャンピオンシップス』も2位から6位に、トラヴィス・スコットの『アストロワールド』も6位から10位にそれぞれダウンしたが、次週のチャートではクリスマス・アルバムが一斉に除外されるため、再びラップ勢が息を吹き返すことが予想される。
Text:本家一成
◎【Billboard 200】トップ10
1位『I Am > I Was』21サヴェージ
2位『Hoodie SZN』ア・ブギー・ウィット・ダ・フーディ
3位『クリスマス』マイケル・ブーブレ
4位『アリー/スター誕生』サウンドトラック
5位『グレイテスト・ショーマン』サウンドトラック
6位『チャンピオンシップス』ミーク・ミル
7位『クリスマス・ソング』ナット・キング・コール
8位『メリー・クリスマス』マライア・キャリー
9位『Dying to Live』コダック・ブラック
10位『アストロワールド』トラヴィス・スコット
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