2018/12/28
2018年の米チャートを賑わせたヒット曲や話題曲の中には、今年の米音楽界におけるトレンドや、社会の動きが歌詞に凝縮されているものがいくつも見られた。
今年も残り少なくなるなか、米ビルボードがこれらの楽曲を起点に、米国における2018年の音楽事情/社会情勢を振り返っている。本日は、米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”に100曲送り込んだ初の女性アーティストになったニッキー・ミナージュの「チュン・リー」をピックアップする。
「They need rappers like me/ So they can get on their fucking keyboards and they can make me the bad guy, Chun-Li」(私みたいなラッパーをあいつらは必要としてるんだよ/ファッキン・キーボードに向かって私を悪者にするためにね、チュン・リー)
ニッキー・ミナージュは、今年ニュー・アルバムをリリースしたものの、メディアによる手厳しい報道が音楽の内容よりも先行してしまった印象だ。アルバム『クイーン』のリリースは何度も延期された挙句、米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”ではまたしても1位に届かず、彼女は不満をSpotifyやレコード・レーベル、そして1位を獲得したトラヴィス・スコットにぶつけた。ほかにも彼女は、未成年が被害者の性犯罪を認めた米ラッパーの6ix9ine(シックスナイン)を擁護して批判され、カーディ・Bとのビーフがハーパーズ バザーの【ニューヨーク・ファッション・ウィーク】イベントで乱闘騒ぎにまで発展してしまった。
「チュン・リー」の歌詞にあるように、世間の自分に対する風当たりが強いことを以前より自覚していた彼女だが、今年はいい話題に恵まれない上に、自身のラジオ番組『クイーン・ラジオ』でこれらの騒動に言及するたびに火に油を注ぐ形となってしまった。
◎「Chun-Li」MV
https://youtu.be/Wpm07-BGJnE
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