2018/11/16
フランスのシャンソン歌手・バルバラを描いた映画『バルバラ ~セーヌの黒いバラ~』が本日11月16日より公開された。本作の公開を記念して、11月17日には上映に合わせてシャンソン歌手・クミコのトーク&ライブが開催される。
バルバラは1950年代からシャンソン界の女王として君臨したフランスの伝説的歌手。コンサートやステージ開催の宣伝は一切行わないにも関わらず、発売直後にチケットが完売する現象は“神話”と呼ばれた。発表した作品群は様々な国の聴き手に感銘を与え、現在も圧倒的な支持と評価を受け続けている。
クミコとバルバラの運命的出会いは2002年、詩人の覚和歌子が原詞を離れて作詞した「わが麗しき恋物語」をクミコが歌い、日本国内におけるシャンソンでは異例の大ヒットを放った。2018年9月には「わが麗しき恋物語」や「愛の讃歌」などのスタンダードも収録したシャンソン・フルアルバム『私の好きなシャンソン ~ニューベスト~』をリリース。アルバム発売記念として10月14日に開催されたビルボードライブ東京のコンサートでは、アルバム収録曲のほかバルバラの世界的ヒットソング「黒いワシ」を10年ぶりに披露し、会場を魅了した。
映画『バルバラ ~セーヌの黒いバラ~』は、バルバラを演じるために彼女の全てを模倣し、次第にその存在に支配されていく女優・ブリジットと、映画監督・イヴの織り成す物語を描いた劇中劇。「ナントに雨が降る」「黒いワシ」など約50楽曲が劇中に登場し、実際のバルバラのステージ映像を交えながら、バルバラの人生をたどり、2人をバルバラの人生そのものへと誘ってゆく。主演はフランスの女優ジャンヌ・バリバール、監督はマチュー・アマルリック。2017年カンヌ国際映画祭<ある視点部門ポエティックストーリー賞>、2018年セザール賞<主演女優賞><録音賞>を受賞した。
11月17日に開催されるクミコの公開記念ミニライブ&ークイベントでは、バルバラの名曲でありクミコの代表曲でもある「わが麗しき恋物語」を歌い、また映画やバルバラについて語る予定だ。
◎クミコ コメント(全文掲載)
バルバラは、私にとって特別な人です。
彼女の「わが麗しき恋物語」に、新たな日本語詞をつけて唄ったことで、人生が変わったのです。
この歌は2002年、初めてのシャンソンアルバム「愛の讃歌」の中の一曲として収めたものですが、詩人でもある覚和歌子さんの書いた日本語詞は、元の歌詞とはずいぶんと違うものでした。
シャンソンは言葉の音楽でもあります。ですが、いくら原詞に忠実にと思っても、生活習慣も価値観も歴史もまったく違うフランスと日本、そこには超えられない壁が立ちはだかります。
(例えばピアフの「愛の讃歌」も、岩谷時子さんの歌詞でなければ、これほどこの国で愛されるものにはならなかったでしょう)
こうして日本の詩人の言葉でできた「わが麗しき恋物語」は、バルバラのそれとは違うものの、人の心を揺さぶる愛の歌になり、多くの人に受け入れられることとなりました。
そして今年、しばらくぶりにシャンソンアルバムを作りました。
色々な歌を唄っている中、またシャンソンと向き合いたいと思ったからです。
先の見えない今の時代だから、シャンソンのロマンティシズムを唄いたい。
そんな時に、このバルバラの映画と出会いました。
主演のジャンヌさんにもお会いでき、彼女の人生がバルバラと共にあったこと、その歌に背中を押されるように生きてきたことを知りました。
バルバラに運命を導かれたのは、私も同じです。
バルバラへの限りない憧憬を込めて、これからも唄っていきたいと思います。
◎イベント情報
【映画『バルバラ ~セーヌの黒いバラ~』公開記念 ミニライブ&トーク】
日時:11月17日(土)10:50の回上映後、13:00の回上映前に、シャンソン歌手・クミコのミニライブを開催
場所:Bunkamuraル・シネマ(渋谷区道玄坂2丁目24-1)
※対象回は予告編の上映なし、本編からの上映
※対象回のお座席指定券をご購入の方が対象
◎公開情報
映画『バルバラ ~セーヌの黒いバラ~』
2018年11月16日(金)Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
監督/脚本/出演:マチュー・アマルリック(『そして僕は恋をする』『潜水服は蝶の夢を見る』)
主演:ジャンヌ・バリバール(『そして僕は恋をする』『サガン -悲しみよ こんにちは-』)
2017年/フランス/原題:BARBARA/98分/配給 ブロードメディア・スタジオ/宣伝 テレザ、ポイント・セット
(C) 2017 - WAITING FOR CINEMA - GAUMONT - FRANCE 2 CINEMA - ALICELEO
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