2018/10/30
マルーン5の「ガールズ・ライク・ユーfeat.カーディ・B」が6週目の1位をキープした、 今週の米ビルボード・ソング・チャート。
2位以下から追い上げる強豪とのポイントも僅差まで迫り、いよいよ首位交代か……と予想されていたが、今週もエアプレイ・チャートを制し、6週目の1位獲得を果たした「ガールズ・ライク・ユー」。デュオを除く3人以上のグループとしては、2014年の夏に同6週をマークした、レゲエ・ポップ・バンド=マジック!の「ルード」以来、4年ぶりの快挙達成。
そのエアプレイ・チャートでは、週間1億1610万回を記録し、通算14週目のNo.1を死守。この記録は、セリーヌ・ディオンの「ビコーズ・ユー・ラヴド・ミー」(1996年)、アリシア・キーズの「ノー・ワン」(2007年)と並ぶ歴代4位タイで、上位には、16週をマークしたノー・ダウトの「ドント・スピーク」(1996年)とマライア・キャリーの「ウィー・ビロング・トゥゲザー」(2005年)、そして18週をマークした歴代1位のグー・グー・ドールズ「アイリス」(1998年)がある。次週、15週目の1位獲得となれば、歴代単独3位に浮上する。
先週の7位から2位にTOP3入りしたのは、トラヴィス・スコットの「シッコ・モード」。アルバム『アストロワールド』の初登場週である8月18日付チャートで、4位にデビューした同曲は、およそ2か月間TOP10に居座り、今週自己最高位を更新。5ランクアップした理由として、10月19日に公開されたミュージック・ビデオの視聴回数が好調だったことが挙げられる。
「シッコ・モード」は、週間3,850万視聴を記録し、ストリーミング・チャートでは5位から2位に上昇。<Steaming Gainer >(最もストリーミングが伸びた曲)にも輝いている。エアプレイ・チャートでは、5,820万回を記録して13位から11位に、セールス・チャートでは、14,000ダウンロードを獲得して22位から14位にそれぞれランクアップした。なお、ストリーミング・チャート首位は、先週2位に初登場した、コダック・ブラックの「ZEZE」(今週6位)。同曲には、ミーゴスのオフセットとトラヴィス・スコットも参加していて、トラヴィスは同チャートのワンツー・フィニッシュを飾っている。
R&B/ヒップホップ・チャート、ラップ・チャートでは1位に輝いた「シッコ・モード」。主要チャートでの伸び率もよく、一方の「ガールズ・ライク・ユー」はポイントダウンしていることから、次週、入れ代わりの首位獲得となる可能性も十分あり得る。
一方、首位獲得が期待されていた、ジュース・ワールドの「ルーシッド・ドリームズ」は、3位にダウン。ジュース・ワールドは、ラッパーのフューチャーとコラボしたジョイント・アルバム『ワールド・オン・ドラッグス』を、今週のアルバム・チャートで2位に送り込んでいるが、同曲は収録されておらず、アルバムのリリース効果には繋がらなかった。まだ可能性がないとはいえないが、勢いのあるタイトルに押され気味ではある。
先週の6位から4位に浮上した、マシュメロとバスティルのコラボ・ソング「ハピアー」も、TOP3入り目前の勢いをみせている。週間26,000ダウンロードを獲得し、セールス・チャートでは5位から4位に、週間7,460万回を記録し、エアプレイ・チャートでは9位から5位に、ストリーミング・チャートでは14位から13位に(2,170万視聴)それぞれランクアップした。
「ハピアー」 は、オルタナティブ・ソング・チャートでも3位まで上昇していて、 ダンス/エレクトロニック・チャートと、ダンス・エアプレイ・チャートでは5週目の1位をキープしている。オルタナティブ・ソング・チャート入りした曲が“Hot 100”チャートでTOP5入りするのは、2017年12月に4位まで上昇した、イマジン・ドラゴンズの「サンダー」以来およそ10か月ぶり。2018年は、上位を独占したそのほとんどが、ラップ・ソングによるものだった。ストリーミング・ポイントが比重を占めるため、致し方ないことではある。
3曲連続の首位獲得を狙うポスト・マローンの「ベター・ナウ」は4位から5位に下降したが、ポスト・マローンはレイ・シュリマーのスウェイ・リーとコラボした新曲「サンフラワー」を9位に初登場させ、2曲同時のランクインを果たしている。ポスト・マローンは5曲目、スウェイ・リーは、ソロとしては2曲目、レイ・シュリマーのタイトルを含むと3曲目のTOP10入り。
この曲は、12月14日に全米で公開されるアニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』のサウンドトラックに収録される予定の1曲で、映画のシーンが起用されたミュージック・ビデオは、公開1週間で3,000万視聴を記録している。24,000ダウンロードでセールス・チャートでは6位、週間2,420万視聴を記録し、ストリーミング・チャートでは8位にそれぞれデビューした。映画『スパイダーマン』のサントラからは、ニッケルバックのチャド・クルーガーが歌った「ヒーローfeat.ジョージ・スコット」が、2002年に最高3位をマークしている。
TOP10以下からは、カリードとノーマニ・コーディのデュエット「ラブ・ライズ」が、14位から10位に再び返り咲いた。また、先週16位にTOP20入りした、DJスネイク、セレーナ・ゴメス、カーディ・B、オスナによるコラボ・ソング「Taki Taki」は11位まで上昇し、TOP10入り目前となっている。
その他、ホールジーの「ウィズアウト・ミー」(12位)や、米ニューヨーク出身の若手ラッパー=シェック・ウェスの「Mo Bamba」(16位)、ケイティ・ペリーやリアーナ、マルーン5などのNo.1ヒットを手掛ける、売れっ子プロデューサーのベニー・ブランコがデビュー曲としてリリースした「イーストサイドwithホールジー&カリード」(20位)などが上昇中。パニック!アット・ザ・ディスコの新曲「ハイ・ホープス」(21位)の動向も気になるところ。
Text:本家一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、11月2日以降掲載予定となります。
◎【Hot100】トップ10
1位「ガールズ・ライク・ユー」マルーン5 feat.カーディ・B
2位「シッコ・モード」トラヴィス・スコット
3位「ルーシッド・ドリームズ」ジュース・ワールド
4位「ハピアー」マシュメロ&バスティル
5位「ベター・ナウ」ポスト・マローン
6位「ZEZE」コダック・ブラックfeat.オフセット&トラヴィス・スコット
7位「ヤングブラッド」ファイヴ・セカンズ・オブ・サマー
8位「ドリップ・トゥー・ハード」リル・ベイビー&ガンナ
9位「サンフラワー」ポスト・マローン&スウェイ・リー
10位「ラブ・ライズ」カリード&ノーマニ・コーディ
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
1
SEVENTEENが癒し&傷を表現、日本4thシングル『消費期限』コンセプトフォト
2
<インタビュー>LiSA 全国アリーナツアーで決めた“戦い続ける”覚悟――今だから持つ自信と不安、そして至った新曲「QUEEN」
3
<インタビュー>Aile The Shotaが今考える、「リアル」で「ポップ」であるということ――より自らと向き合い、“J-POPSTAR”への道を固めた1stアルバム『REAL POP』
4
【先ヨミ・デジタル】Stray Kids『GIANT』がDLアルバム首位走行中 Sound Horizon/三代目JSBが続く
5
こっちのけんと「はいよろこんで」ストリーミング累計1億回再生突破
インタビュー・タイムマシン
注目の画像