2018/09/11
約5年ぶりとなる来日公演を間近に控えたザ・キラーズ。そのフロントマンであるブランドン・フラワーズから公演に向けた最新インタビューが到着した。
全世界アルバム・セールスが2500万枚を超え、昨年9月にリリースされた最新アルバム『ワンダフル・ワンダフル』で、米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で自身初の全米1位を獲得したザ・キラーズ。
ブランドンのパワフルなヴォーカルとカリスマ性、キャッチーなロック・アンセムの数々で、【コーチェラ】、【ロラパルーザ】、【グラストンベリー】など、名だたるフェスのヘッドライナーを務め、唯一無二のライブ・アクトとして、確固たる人気を誇る彼らが、遂にキャリア初となる日本武道館公演を行う。
過去には、来日ライブをキャンセルや会場を直前で急遽変更するなど、トラブルも多かったが、2013年に行われた東京公演については、「あの時はなぜか突然会場の客電が全てついてしまったんだ。そしたら会場中のみんなが大盛り上がりだった。まるでセックス・ピストルズのライヴみたいにね。オーディエンスを見回したら、みんなが興奮しまくり。嬉しいサプライズだったよ」と振り返っている。
そして今回、数々の世界アーティストが演奏してきた武道館で公演を行うことを、ブランドンは以下のように話している。「伝説的な会場だと思うし、ボブ・ディランをはじめ、偉大なミュージシャンたちがプレイしてきたのも知っているし、僕たちがそのステージに立てることを、すごく光栄に思っている」
ザ・キラーズの待望の来日公演は、9月12日に東京・日本武道館にて開催。現在チケットは絶賛発売中となっている。大阪公演のキャンセルについては、以下のメッセージが主催者から発表されている。
「9月13日にZEPP大阪ベイサイドにて予定しておりましたザ・キラーズの大阪公演は、先日の台風21号による影響により国際線のフライト、貨物便のほとんどの運航がキャンセルされている状況を考慮し、やむを得ず公演を中止とさせていただきます。一日も早い復旧をお祈り申し上げますと共に大阪公演を楽しみにして下さっていたお客様には、ご迷惑をお掛けします事を深くお詫び申し上げます。大阪公演のチケットは9/12(水)~9/30(日)の期間、お買い求めのプレイガイドにてすべて払い戻しとさせていただきます。なお、明日9月12日(水)の東京・日本武道館の公演は予定通り行います」
◎5年ぶりの来日公演となりますが、その意気込みから教えてください。
ブランドン・フラワーズ:前回の来日は2013年だから……そう、5年ぶりだよね。あの時の東京公演が物凄く印象的だったんだ。だから今回のジャパン・ツアーは、とても楽しみにしていたよ。
◎前回の東京公演が、なぜそれほど印象的だったのですか?
ブランドン:それまでの東京でのライヴが、そこまでエキサイティングってわけじゃなかったこともあるけれど(笑)……でも、あの時はなぜか突然会場の客電が全てついてしまったんだ。そしたら会場中のみんなが大盛り上がりだった。まるでセックス・ピストルズのライヴみたいにね。オーディエンスを見回したら、みんなが興奮しまくり。嬉しいサプライズだったよ。
◎ガチャピンの着ぐるみファンの登場でも盛り上がりましたよね。
ブランドン:よく覚えてるよ。東京で「リード・マイ・マインド」のミュージック・ビデオを撮影したのは、確か11~12年ほど前だと思うんだけど、あのビデオにも出ていたキャラの着ぐるみ姿のファンがいて、あの曲の演奏中にステージに上がってくれた。忘れられない思い出だよ(笑)。
◎ガチャピンのようなコスチュームを着てファンが来ることって、ザ・キラーズのライヴではよくあるとか?
ブランドン:いや、そんなにないよ(笑)。てか、スコットランドで一度あったくらいかな。その時も同じ(ガチャピンの)着ぐるみだったよ。
◎そもそもあのミュージック・ビデオはなぜ東京で撮影され、しかもガチャピンが登場することに?
ブランドン:監督したダイアン・マーテルのアイデアだったんだ。ツアーで東京に行く予定だったから、それじゃその機会を利用して東京で撮影しようかってことになったんだ。で、あのキャラも登場させようってことに。僕らのミュージック・ビデオの中でも、ベストと言える出来だと思うな。けっこう誇りに思ってるよ。
◎最新アルバム『ワンダフル・ワンダフル』からのシングル「ザ・マン」のミュージック・ビデオは、出身地ラスベガスで初めて撮影されましたよね。
ブランドン:あのビデオの撮影も楽しかったよ。すごくいい作品になったと思う。最後のどんでん返しみたいなストーリー展開も好きだし、ラスベガスのエッセンスが上手く捉えられていると思うんだ。
◎人工的でリアルじゃないと言われるラスベガスですが、あなたにとってはリアルな故郷であるわけですよね。どういうところが魅力的ですか?
ブランドン:何に興味あるかで違ってくると思うけど、ギャンブルが好きなら最高に楽しい街だし、娯楽も豊富だし、街全体にエネルギーが溢れているよ。すごく楽観的だし、僕なんかはすごく刺激を受けるんだ。原動力とも言えるかな。もちろんあの街には挫折も付き物だけど、何か希望を抱いて人々が集まってくる、そんな楽観的エネルギーって言うのかな(笑)……そんなパワーが渦巻いてるよ。僕らにとっては、家族や友人もみんなストリップ通りの辺りに住み、そこで働き、喧騒まみれの中で暮らしているわけで、紛れもなく故郷だし、愛してる。
◎ラスベガスのようなエンタメ都市で育ったことは、自身のエンターテイナーとしての資質にも繋がっていると思いますか?
ブランドン:DNAにエンターテイナーの要素が組み込まれているのは間違いないよ。それにラスベガスで育ったことで、ショーマンシップが身につき、ロック・バンドのフロントマンを務めるみたいなこともやってしまえる。その言い訳にもなってるんじゃないのかな。やろうと思い立つというだけでも。
◎今回の日本公演のセットリストはどんな内容になりそうですか?
ブランドン:これまでに発表してきたアルバムから少しずつ選曲して、あと新曲も織り交ぜて披露するよ。せっかくお金を払って観に来てくれるファンのためにも、いろんな曲を満遍なく。大好きな曲を聴きたいっていうファンの気持ちって、すごく分かるんだ。全ての人に楽しんで欲しいから
◎セットリストは日によって違っている?
ブランドン:そうだね、必ずプレイする曲はあるけど、あとは入れ替えたり、カヴァーをやってみたり。気分次第かな。
◎最新アルバム『ワンダフル・ワンダフル』からは、どの曲を披露する予定ですか?
ブランドン:「ザ・マン」や「ラン・フォー・カヴァー」は、勿論プレイするつもりだよ。あと「タイソンVSダグラス」や……「ザ・コーリング」も時々やるかな。たぶん新作からは4~5曲くらい。
◎最近の海外ライヴではファンをステージに上げて一緒に演奏していますが、日本でもやりますか?
ブランドン:う~ん、どうだろ……もし演奏したいってファンがいたら、ステージ前方まで来てくれれば……。
◎いつも上手く行くんでしょうか?
ブランドン:いや、まさか(爆笑)。でも、3度に1度くらいは、いい出来かな。
◎ファンとの共演は、いつも「フォー・リーズンズ・アンノウン」で?
ブランドン:そういうわけじゃないよ。「ア・ダストランド・フェアリーテイル」でキーボードをファンがプレイしてくれたこともあるし、「ウェン・ユー・ワー・ヤング」で女の子がギターをプレイしたことも。「フォー・リーズンズ・アンノウン」ではドラムとベースをファンにやってもらったよ。
◎じゃ日本のファンには、それらの曲を練習しておくようにと伝えておきますね。
ブランドン:是非ともお願いするよ(笑)。
◎今回の東京公演は日本武道館での開催となりますが、武道館に何か思い入れはありますか?
ブランドン:伝説的な会場だと思うし、ボブ・ディランをはじめ、偉大なミュージシャンたちがプレイしてきたのも知っているし、僕たちがそのステージに立てることを、すごく光栄に思っている。サッカー場や球場、バスケ用アリーナなどではプレイしてきたけど、武道用の会場ではこれまでプレイしたことがないからね(笑)。
◎来日中に何かやりたいことは?
ブランドン:そうだな、自分たちの知らない場所や文化に触れるのは、凄く興味深いことだよね。東京ではショッピングも楽しみたいし、時間があれば京都もブラブラしたいかな。
◎この日本を含むアジア・レグで、長期間にわたるワールド・ツアーも遂に終盤となります。
ブランドン:そうだね、長くやってきたから、バンドの調子も凄くいいし、一体感やまとまりがあると思うんだ。と同時に次は何をしようとか、家族と何をしたいかなって考えてもいるから、ちょっぴりほろ苦い気分でもあるんだ。
◎最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
ブランドン:前回の東京公演が本当に突出していたライヴだったから、また日本のファンの前でプレイできるのがすごく楽しみだよ。久々の日本だし、あちこち行って、いろいろ体験をして吸収したいと思ってる。会場で再会するのを楽しみにしているよ!
◎公演情報
【THE KILLERS JAPAN TOUR 2018】
2018年9月12日(水) 東京・日本武道館
OPEN 18:00 / START 19:00
チケット:アリーナスタンディング 12,000円、スタンド指定席 9,000円
2018年9月13日(木) 大阪・Zepp Osaka Bayside ※公演キャンセル
OPEN 18:00 / START 19:00
チケット:スタンディング 11,000円、2F指定席 15,000円(税込/別途1ドリンク)
INFO: Creativeman https://www.creativeman.co.jp/artist/2018/09killers/
Photo: Anton Corbijn / インタビュー: 村上ひさし
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