2018/08/03 12:35
冨田勲の名曲の数々をオーケストラでおくる【冨田勲メモリアルコンサート】が9月17日に東京国際フォーラムで開催されるのを前に、『トップをねらえ!』『ふしぎの海のナディア』『新世紀エヴァンゲリオン』『シン・ゴジラ』を手がけた庵野秀明監督より熱いコメントが届いた。
【冨田勲メモリアルコンサート】では、映像を前提に作曲された傑作から、オーケストラ、合唱、シンセサイザー、エレキギター、エレキベース、ドラムス、電気楽器など、様々な楽器を最大に使って、壮大な響きでトミタサウンドを味わうコンサートである。コンサートの最後に演奏する『マイティジャック』は放送開始から50年。その第一話を映画監督の樋口尚文(コンサート監修もつとめる)が新たに編集して約15分の映像動画として構成。特別編集動画にオーケストラと合唱が生演奏で加わるという初の試みもある。
誰もが知る『ジャングル大帝』『リボンの騎士』『ビッグX』など手塚治虫との重要なコラボレーションとなったテレビアニメ。そして大河ドラマ『花の生涯』『徳川家康』『勝海舟』や『新日本紀行』『きょうの料理』などのNHK人気番組の傑作音楽をオーケストラでまとめて聴けるだけでも大変貴重だが、特撮作品の比重が特に高くなっている。
『ノストラダムスの大予言』は、現在ではソフト化もできない、いわば封印作品なのであるが、その音楽は日本映画史に残る傑作であり、アナログシンセと合唱、オーケストラが融合した信じられないような壮大なサウンドが展開される。美しく、そして人々の心に訴える「愛のテーマ」も涙なしには聴けない。10分ほどの組曲として構成。
『キャプテンウルトラ』も10分ほどの組曲として演奏する。シャープな切れ味できらびやかに宇宙空間とバトルを彩るトミタサウンドは必聴。躍動感たっぷりの歌のみならず、オーケストラにエレキギターのテケテケサウンドも取り入れたセンスも特筆されよう。若き日の冨田が瑞々しい感性を閃かせた傑作である。
そして『マイティジャック』。メカ特撮とトミタのスペシャルサウンドの絶妙なマッチングは、壮大にしてゴージャスなだけでなく、ジャズやロックも取り入れたダイナミズムな曲調で、特撮の魅力を最大限に引き出してくれる。冨田勲が映像を想定して作曲した音楽が、はじめて生演奏で映像とともに上演される興奮は筆舌に尽くしがたい。
庵野秀明監督は、いまやアニメ、特撮の枠を超えて世界で評価を受けている。実は飼い猫に「マイティジャック」と名付けるほどの「マイティジャック」ファン。音楽に人一倍こだわる庵野監督から、 「冨田勲メモリアルコンサート」へのメッセージとなっている。
◎庵野秀明監督コメント
「マイティジャックの歌」は、 僕が人生で一番繰り返し聴いている大好きな音楽です。
その曲がオーケストラの生音で聴けるとは、 感激です。 生きててよかったと実感してます。
それだけでも感涙モノなのところに、 ジャングル大帝、 リボンの騎士、 ビッグX、 新日本紀行のテーマ、 勝海舟、 キャプテンウルトラにノストラダムスの大予言まで聴けるとは、 本当に生きててよかったです。
この貴重で豪華なコンサートは1回限りの公演。指揮は冨田勲が絶大なる信頼を寄せた藤岡幸夫(関西フィル首席指揮者)。オーケストラはゴジラ音楽や黒澤映画、特撮・アニメ、現代音楽など、各方面で高い評価を受けるオーケストラ・トリプティーク。譜面監修は冨田勲の愛弟子が担当。関係者も多く関わり、最高のスタッフが作り上げるコンサートだ。コンサートホールの大空間を満たす、 唯一無二のトミタサウンドになることだろう。
◎公演情報
【冨田勲メモリアルコンサート ~特撮・アニメ・映画音楽特集~】
2018年9月17日(月)
OPEN 14:15 START 15:00
東京国際フォーラム・ホールC
チケット:S席7,500円、A席5,500円など
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