2018/06/19
パノラマパナマタウンのワンマンツアー【CORE HEAT ADDICTION TOUR】の東京公演が、6月9日 代官山UNITにて行われた。
2月からスタートした対バンツアー【HEAT ADDICTION TOUR】で、全国に熱狂を作り上げてきたパノラマパナマタウン。その最終地点となるワンマンツアーは東京と神戸の2か所で開催、今回は東京公演の模様をレポートする。
この日のチケットは見事ソールドアウト。500人の熱狂中毒者たちが代官山UNITに集まった。まず度肝を抜いたのが、メンバーの登場シーンだ。SEと共にメンバーがステージに上がってくるのだが、最後に出てきた岩渕(Vo./Gt.)は噴射機を持って登場。いきなり客席にスモークを浴びせながら、「調子はどう?」と煽る光景は、今日はただでは帰す気がないことを示唆していた。
序盤から「リバティーリバティー」「マジカルケミカル」とキラーチューンでフロアを沸かせるも、「足りねえ足りねえ!」「全員で来いや!」とさらに焚き付け、フロアの熱を高めていく。この日、ステージに立つ4人の佇まいは、いつも以上に自信に満ち溢れていた。だがそれはワンマンだから、ソールドしたから、ということ以上に、『見たことのない熱狂が見たい』そんなシンプルな感情が強く表れていたからのように見えた。
その思いがバンドだけのものでなくなったのが、中盤に披露された「ロールプレイング」だ。この日は岩渕がいつにも増して言葉を投げかけたり、浪越(Gt.)と田野(Ba.)が頻繁にステージ前方に出てきたりと、バンド全体でオーディエンスとコミュニケーションを取ろうとしていたのが印象的だったが、この曲をフックにその熱がどんどん広がっていくのが肌で感じられた。「こんな大事な日に俺達が一番最初に作った曲を」とイントロのカッティングが炸裂すると、会場の温度は一気に沸点へ。そのまま「クラリス」「SHINKAICHI」と初期の楽曲を立て続けに投下。メンバーもオーディエンスも目をギラギラと輝かせ、この空間を存分に楽しんでいるようだった。
MCを挟み、「自分で自分の運命を決めていこうと思います。これからもついてきてくれ!」と、決意の曲「ラプチャー」へ。「周りのバンド達がどんどん売れてくのを見て、いろんな気持ちが毎日あった」と語っていたが、そんな焦燥感さえも力に変えていこうという強い意志が、ひしひしと伝わるような一曲だった。
ラストスパートは「MOMO」「世界最後になる歌は」と彼らの代名詞とも言えるナンバーを畳み掛け、フロアのテンションは最高潮に。500人集めたからと言って、その500人全員に届くかはわからない。しかし、ラストナンバー「フカンショウ」で見えた熱い熱い光景は、誰1人かけてはいけない、まさしく“熱狂”そのものだった。
本編終了後、鳴り止まない「PPT!」コールの最中、モニターに<緊急告知>の文字が。ざわめく中、新曲「$UJI」が10日0:00より配信スタートすることが告知されると、会場からは大歓声が上がった。すると、いつの間にステージに戻ってきた4人が間髪入れずに「$UJI」を披露。ほぼ初披露の曲とは思えない盛り上がりを見せ、全18曲に及ぶワンマンライブは締め括られた。
今のパノラマパナマタウンは脂が乗ってるどころかガソリンまみれだ。自身もオーディエンスも燃やし尽くし、見たことのない熱狂を作り上げていく。そんなバンドが今、ロックシーンの台風の目になろうとしている。次はどんな熱狂を、どんな熱狂の“その先”を見せてくれるのだろうか。これからのパノラマパナマタウンに期待しかない。
◎公演情報
【CORE HEAT ADDICTION TOUR】
2018年6月9日(土)
東京・代官山UNIT
<セットリスト>
01.PPT Introduce
02.リバティーリバティー
03.マジカルケミカル
04.寝正月
05.エンターテイネント
06.Gaffe
07.シェルター
08.ねぇ、東京
09.PPT
10.ロールプレイング
11.クラリス
12.SHINKAICHI
13.ラプチャー
14.odyssey
15.MOMO
16.世界最後になる歌は
17.フカンショウ
EN.$UJI
Photo:小見山 峻
Text:渕井実香
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