2018/06/17
6月18日付"Billboard Japan Top Album Sales"(集計期間2018年6月4日~2018年6月10日)では、MAN WITH A MISSION『CHASING THE HORIZON』が72,638枚を売り上げて2位を獲得した。『CHASING THE HORIZON』は約2年ぶり5作目のオリジナルアルバムで、同日付 "Billboard Japan Download Albums"では首位を獲得している。
デジタルにもフィジカルにも強いMAN WITH A MISSIONだが、フィジカル(CD)の売上動向から最も支持されている地域はどこか調べてみることにした。まず、SoundScan Japanのセールスデータで、店舗での初週売上を地域別に調査。その結果、売上比率が高い地域は以下の通りとなった。カッコ内に各地域の人口比率(総務省統計局による平成28年度都道府県別推計人口より算出)を示す。
1位 関東 32.2%(34.0%)
2位 中部 12.9%(11.8%)
3位 近畿 12.6%(16.3%)
4位 九州 10.4%(11.3%)
5位 東北 9.2%( 7.0%)
すると、売上の順位が地域別人口の順位と異なる部分があることが見えてきた。そこで地域別の売上比率を人口比率と比較してみると図1のようになった。(外側の円が売上、内側の円が人口の比率)
売上比率が人口比率を上回る地域に着目すると、
1位 東北 人口比率に比べ+2.2%
2位 甲信越 人口比率に比べ+1.3%
3位 中部 人口比率に比べ+1.1%
であることがわかった。主に東日本でMAN WITH A MISSIONの人気が高いことが推測される。
では、以前からそうなのか、過去2作についても同様の調査を行った。前作『The World is on fire』を図2、前々作『Tales of Purefly』を図3に示す。
『The World is on fire』(図2)
1位 東北 人口比率に比べ+3.5%
2位 中部 人口比率に比べ+2.1%
3位 甲信越 人口比率に比べ+1.2%
『Tales of Purefly』(図3)
1位 東北 人口比率に比べ+3.3%
2位 甲信越 人口比率に比べ+1.1%
3位 中部 人口比率に比べ+1.0%
これらが示す通り、過去2作についても東北、甲信越、中部が上位を占め、同じような結果となった。今作だけでなく、以前から同様の傾向があったことがわかる。しかも2位、3位には順位に若干の変動があるものの、1位は全て東北だった。MAN WITH A MISSIONは東日本大震災の復興支援活動に熱心なことでも知られるが、東北での人気の高さは彼らの思いがしっかりと伝わっている証といえるだろう。
現在のところ主に東日本で人気の高いMAN WITH A MISSIONだが、映画やアニメ、CMなどのタイアップ曲も多く、熱心なファンでなくとも彼らの楽曲を耳にする機会が多いことだろう。また、今年もフェスやツアーで全国各地を訪れる予定が目白押しだ。そして今年のツアー・ファイナルは阪神甲子園球場での単独公演と発表されている。これらを通じて支持の厚い地域がどのように変化していくのか、今後の動向に注目したい。
関連記事
最新News
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像