2018/06/06 12:00
アンジュルムが、2018年6月3日にフランス・パリで初の海外公演を開催した。
会場は、パリの北部に位置する「La Cigale」(ラ・シガール)。これまでに、エリック・クラプトン、コールドプレイ、ノラ・ジョーンズ、オアシス、プリンス、レディオヘッドなどのアーティストがプレイしており、日本からも坂本龍一、DIR EN GREY、きゃりーぱみゅぱみゅ、そしてハロー!プロジェクトのグループとしては、℃-uteが2013年にこのステージに立っている。
いよいよ開演すると、会場に集まったファン約800人の期待から来る熱気が次第にホールを包んでいく中、オープニング・アクトとして、フランスのジャパニーズ・アイドルのダンス&ボーカル・カバーユニット、AMAITSUKIが登場。モーニング娘。「Oh my wish!」、こぶしファクトリー「桜ナイトフィーバー」を日本語で完璧にカバーし、客席を大いに盛り上げた。
そして、悲鳴交じりの大歓声に迎えられ、アンジュルムが登場。最新シングルから「泣けないぜ・・・共感詐欺」でライブはスタート。会場は歌詞の「全米、感動、号泣」を唱和するペンライトで埋め尽くされ、メンバーのテンションも高く、「マナーモード」「愛のため今日まで進化してきた人間 愛のためすべて退化してきた人間」「臥薪嘗胆」を続けて歌うも勢いは衰えることはない。
4曲披露のあと衣装をチェンジをしたメンバーが自己紹介。皆それぞれフランスに来ることができた感動の思いをフランス語を交えて伝えた。1人の紹介が終わる度に客席からそのメンバーへのコールが巻き起こる。4日に誕生日を迎える中西香奈にケーキが運ばれるサプライズ演出もあり、会場みんなで「ハッピーバースデー」を合唱。中西が「予想してなかった。」と涙ぐむ一幕も。竹内朱莉が客席の男女それぞれに問いかける場面では、女性の方が多い印象を受けた。
5曲目は和田彩花のモノローグで始まる「恋ならとっくに始まってる」。ここでも大きな歓声があがる。そして、「七転び八起き」「出すぎた杭は打たれない」とハードなナンバーにのせて気迫のこもったステージング、そしてキュートなラテン風味の「魔女っ子メグちゃん」では、笠原桃菜を中心にはじける様なパフォーマンスを披露した。
続くMCタイムではそれぞれがパリでの思い出をフランス語で伝える。室田瑞希「フランス語をいろいろ覚えました」、佐々木利佳子「とても香りのいい固形石鹸をゲットした」 など、慣れないフランス語で一生懸命伝えようとするメンバーに都度大きな歓声が。その後、「次々続々」「愛さえあればなんにもいらない」「乙女の逆襲」と続く。メンバーは1曲1曲をエナジェティックにパフォーム、それに応える観衆。場内はさらにヒートアップ。短いコール・アンド・レスポンスの後「ドンデンガエシ」。イントロから大きな悲鳴が起こり、竹内の「声出していくよ!」にその悲鳴とも聞こえる声援はさらに高鳴る。
そして本編ラストは「大器晩成」。客席中でシングアウト、今日一番の盛り上がりともいえるピークを見せた。ここで2階席から中西の誕生日を祝うお手製の垂れ幕が下がり、歓声が上がりアンコールへ。グループ名やメンバー名をコールするのではなく、アンジュルムのライブでの定番曲となっている、友との絆を歌う「友よ」の一節「Yes,Yes, We are friends!Yes,Yes, We are friends forever 」を連呼。海外らしいアンコールとなり、披露されたのは「Uraha=Lover」。佐々木と上國料が体調不良を訴え参加する事ができず、急遽メンバー8人でのパフォーマンスとなってしまったが、歌唱終了後、客席に感謝の気持ちを伝えて約1時間半行われたアンジュルムの海外初ライブは大歓声の中、幕を閉じた。
公演を終えて、佐々木・上國料は、ともに最後までやり切れなかったこと、来てくれた人に感謝の気持ちを直接伝えられなかったことに悔しさをにじませていたが、「また必ずパリにライブで戻ってくる」と、リベンジを口にしていた。リーダーの和田彩花は、「パリ公演、海外のファンの皆様の熱気とエネルギーに驚きました。日本語で歌を歌ってくれたり、掛け声まで完璧に! 長い間、海外のファンの皆様に会いに行くことが出来なかったのですが、それまで私達のことをたくさん愛してくださっていたのが伝わりました。本当に嬉しかったです。そして、ありがとうございます。という気持ちでいっぱいです。Merci beaucoup. 」。公演終了後のメンバー全員の晴れやかな表情から、今の10人でのパフォーマンスに対する自信と自負を強く感じ取れた。
なお、今月下旬には韓国、香港、台湾とまわるアジア・ツアーも控えている。
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