2018/06/04
ショーン・メンデスの新作『ショーン・メンデス』が初登場1位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
本作『ショーン・メンデス』は、2016年にリリースした2ndアルバム『イルミネイト』から約2年振り、3作目のスタジオ・アルバム。その前作と、2015年のデビュー・アルバム『ハンドリトゥン』もNo.1を獲得していて、本作で3作連続の快挙達成となる。UK(イギリス)やドイツ、ニュージーランドなどでもTOP3入りし、オーストラリアでは初の首位獲得を果たした。
初動ユニットは182,000で、そのうちアルバムの実売は142,000枚、ストリーミングによるみなし売上は34,000枚(5,520万視聴)。2018年のアルバム初動売上枚数としては5番目、ポップ・アルバムとしては、2月にNo.1デビューを飾ったジャスティン・ティンバーレイクの『マン・オブ・ザ・ウッズ 』が獲得した293,000ユニットに次ぐ2番目となる記録で、ショーン自身の記録としても、前作『イルミネイト』が獲得した145,000ユニット(そのうちアルバム・セールスは121,000枚)を超える、自己最高記録を更新した。
3作連続の1位を獲得したソロ・アーティストとしては、 歴代3位の若さ(19歳10か月)で、2008年のマイリー・サイラス『ブレイクアウト』(15歳8か月)、2011年のジャスティン・ビーバー『アンダー・ザ・ミスルトウ』(17歳8か月)に次ぐ記録となっている。
本作からは、「イン・マイ・ブラッド」や「ロスト・イン・ジャパン」など、アルバム発売前に4曲のシングルがリリースされていて、その「イン・マイ・ブラッド」は現在までに全米(HOT100)で20位、UK10位、カナダやオーストラリアでは9位まで上昇している。デビュー作からは「スティッチズ」(最高4位)、 2ndアルバムからは「トリ―ト・ユー・ベター」(最高6位) がそれぞれTOP10入りしているが、本作からの全米TOP10ヒットは今のところない。
2位をキープしたポスト・マローンの『ビアボングス&ベントレーズ』は、今週も104,000ユニットを獲得し、初登場(2018年5月12日付)から5週連続で10万ユニット超えを達成した。気が早い話だが、年間アルバム・チャートでも間違いないく上位にランクインするだろう。
3位にデビューしたのは、米バージニア州出身のラッパー=プシャ・Tの新作『Daytona』。2015年12月にリリースした2ndアルバム『King Push』から2年半ぶり、3作目のスタジオ・アルバムで、最高4位をマークした2013年のデビュー作『My Name Is My Name』に続く2作目のTOP10入り、そして自己最高位を更新した。初動ユニット数は77,000で、そのうちアルバム・セールスが39,000、ストリーミングによるみなし売上が36,000枚と、ラッパーのアルバムとしては珍しい、セールスがストリーミングを上回る結果となった。
本作のプロデュースは、6月1日に新作『Ye』をリリースしたばかりのカニエ・ウェストによるもので、そのカニエがおよそ900万で買い取った、故ホイットニー・ヒューストンの自宅バスルームをジャケットに使用したことが大きな話題となり、ヒットに繋げた。この写真は、 ホイットニーの薬物依存が最も酷かった2006年頃のもので、カニエはアルバムのコンセプトに基づいて使用したと話しているが、元夫のボビー・ブラウンはじめ、遺族からは批判が殺到している。
続いて4位にもヒップホップ界からエイサップ・ロッキーの新作『テスティング』が初登場。前作『アット・ロング・ラスト・エイサップ』からおよそ3年振り、通算3作目のスタジオ・アルバムで、デビューから3作連続のTOP10入りを果たしたが、前2作に続く3作連続のNo.1デビューとはならなかった。初動ユニットは75,000で、3位のプシャ・Tとは僅差だったが、こちらはセールスが13,000枚、ストリーミングによるみなし売上が60,000枚と、ポイントのほとんどはストリーミングによるものだった。
先週、K-POPアーティストとして初のNo,1デビューを果たした、BTS(防弾少年団)の『LOVE YOURSELF 轉 “Tear”』は6位にランクダウン。週間ユニットも先週の135,000から46,000に大きく落としている。
米シカゴ出身の新人ラッパー=Juice WRLD(ジュース・ワールド)のデビュー・アルバム『Goodbye & Good Riddance』が先週の15位から8位に上昇し、自身初のTOP10入りを果たした。本作は5月23日にリリースされたため、先週の集計分と今週の集計分に分散され、集計分の多い今週上位ランクインとなった。今週だけでも43,000ユニットを獲得していて、2日後の25日にリリースしていれば、TOP5入りも間違いなかっただろう。
Text:本家一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、6月8日以降予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『ショーン・メンデス』ショーン・メンデス
2位『ビアボングス&ベントレーズ』ポスト・マローン
3位『Daytona』プシャ・T
4位『テスティング』エイサップ・ロッキー
5位『インベージョン・オブ・プライバシー』カーディ・B
6位『LOVE YOURSELF 轉 “Tear”』BTS(防弾少年団)
7位『Harder Than Ever』リル・ベイビー
8位『Goodbye & Good Riddance』Juice WRLD 『Reckless』NAV
9位『グレイテスト・ショーマン』サウンドトラック
10位『KOD』J.コール
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