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2018/05/02

サマソニで初来日! ホワイ・ドント・ウィー、ありきたりなボーイバンドではない事を証明する5つの理由とは?

 現在アメリカのボーイバンドの勢いはイン・シンクやバックストリート・ボーイズなどが世界で絶対的な人気を誇っていたあの頃に比べると少し落ち着きつつあるが、ホワイ・ドント・ウィーを見ているとあながちそうでもないと思えてくる。今アメリカで大注目を浴びている5人組(ダニエル・シーヴィ、ザック・ヘロン、コービン・ベッソン、ジョナ・マレー、ジャック・エイブリー)によるるホワイ・ドント・ウィーは2018年2月より【インヴィテーション・ツアー】でアメリカ各地を回っており、先日4月21~23日に米ニューヨーク市のプレイステーション・シアターで3公演を行い、全てソールドアウト、大成功を収めた。

 22日に行われた【インヴィテーション・ツアー】のニューヨーク公演2日目、観衆の大興奮が収まらない会場は、まるでホワイ・ドント・ウィーが初めてニューヨークに来たのかと錯覚するほどの勢いがあった。会場にいたファンの大半を占めるのは10代前後の若いティーンエイジャー、そして付き添いで来たであろう母親たちだ。本編が始まるまで、サポーティング・アクトのEBEN、そしてMCを務めた米ラジオ局のDJマックスウェルが会場を大いに盛り上げる。 

 「今夜ランプ(お立ち台)で何が起こるのかは、皆もう分かってるよね?」と彼が会場に問いかけると、鼓膜が破れんばかりの歓声と叫び声が返ってきた。会場から放たれる凄まじいエナジー、その威力はホワイ・ドント・ウィーが次世代のホープだという事を確証させてくれる。

◎ボーイバンド界の前任者(イン・シンクやバックストリート・ボーイズ、ワン・ダイレクションなど)と張りあう事はしてない
ボーイバンドと言えばハッピーで明るい歌を歌うと想像できるが、それとは少し違った曲を歌う彼らは、今世界で流行しているヒット曲に自分らしさを加えた音楽を作っていきたいと語っている。従来のボーイバンドのステージングでよく目にするヘビーな振付けには敢えて手を出さずに、ベースが特徴的な楽曲を歌っている。ツアーの20曲あるセットリストの中には、エド・シーランの「シェイプ・オブ・ユー」とリル・パンプの「グッチ・ギャング」のマッシュアップも違和感なく披露され、彼らが従来のボーイバンドとは少し違う事は一目瞭然だろう。

◎シンプルな振付けが新鮮で魅力的
もともとそれぞれシンガーを目指していたホワイ・ドント・ウィーのメンバー達。だからダンスは彼らのレパートリーの中にはないのかも知れない。だがステージで全くダンスをしないワン・ダイレクションと比べれば、メンバー同士でシンクロした動きを披露している彼らはよりまとまって見えるし、もしかしたらそれもダンスの内に入るのかもしれない。体が動くたびにファンから飛ぶ熱狂的な叫びは、彼女たちがシンプルな振付けに満足している事の証でもある。

◎もうすでに熱狂的なファンベースがあるという事
サポーティング・アクトとして最初に出演したEBENのステージは会場を多いに盛り上げ、ムードを演出している。だがそれが終わると会場は一斉に「ホワイ・ドント・ウィー!」と彼らが姿を現すまで繰り返し唱え、興奮を見せている。彼らがステージに上がり歌い始めると、歌うメンバーが変わるごとにファンたちは鋭い叫びをあげ、歌の合間でダンスを踊り、しまいには自分のブラをステージに投げつける若いファンもいる。

◎彼らのステージ・セットアップには可能性を感じる
以前彼らがニューヨーク公演を行ったのは【サムシング・ディファレント・ツアー】で、グラマーシー・シアターを訪れている。メンバー以外何もない、シンプルな演出で歌声を披露していた。だが今回はメンバーの姿が浮かび上がるスクリーンや体のシルエットや歌詞の文字を作り出すライトアップなど、ディテールに凝った演出が施されており、またホワイ・ドント・ウィーのロマンティックな曲「ジャスト・トゥー・シー・ユー・スマイル」では彼らが行ったミート・アンド・グリートの写真がスクリーンに浮かび上がり、大いにファンを沸かせている。そして開演前にDJマックスウェルが会場を煽った通り、メンバーはたびたびランプの上でパフォーマンスを行い、実現する日も遠くないアリーナ公演を予感させる。

◎メンバー全員が輝いている
ホワイ・ドント・ウィーの特徴的なところは、メンバー一人一人が輝くようにパフォーマンスがきちんと配分している事だ。曲をパフォーマンスする時、彼らは歌っているメンバーに注目が行くように体をフリーズしたり、後ろで輪をくむなど、工夫しているのが見て分かる。そして彼らのパフォーマンスを見て一番素敵だと思ったのが、やはりメンバー全員が終始笑顔を絶やさなかった事だ。そんな楽しそうなホワイ・ドント・ウィーを見て、会場も盛り上がっている。今後彼らが行うであろう数多くのヘッドライン・ツアーでも、最高の笑顔とパフォーマンスが届けられるだろう。


◎公演情報
【SUMMER SONIC 2018】
2018年8月18日(土) 千葉・ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ
2018年8月19日(日) 大阪・舞洲SONIC PARK(舞洲スポーツアイランド)
INFO: http://www.summersonic.com