2018/01/15
音楽好きには欠かせない一大イベント【グラミー賞】の季節がまたやってきた。本年度はジェイ・Zが主要3部門を含む最多8ノミネートされ、続くケンドリック・ラマー、ブルーノ・マーズとの熱戦が期待されている。世界中が楽しみにしているこの音楽の祭典を、今年もWOWOWが現地から生中継。その案内役を務めるのが、今回で12度目となるジョン・カビラだ。今回Billboard JAPANはカビラ氏にインタビューを行い、賞の行方を予想してもらった。
――先日発表されたノミネート作品の第一印象をお聞かせ下さい。
ジョン・カビラ:ヒップホップ強し、ですね。マルチノミネートされているジェイ・Z、ケンドリック、そしてブルーノ、カリードは普段から聴いていますし、J-WAVEのラジオ番組でも、よくかけています。
――今年はエド・シーランの「シェイプ・オブ・ユー」がラジオでよくかかった印象がありますが、残念ながら主要部門にノミネートされませんでしたね。
ジョン・カビラ:驚きですよね。ただノミネートされただけでも夢のようと話すアーティストは多くいて、特にカリードは3年程前に「グラミーに行けたらな…」とツイートしていたので、遂に夢が叶ったなと。
――ずばり、どのアーティストがグラミーを持ちかえると予想されますか?
ジョン・カビラ:この曲を聴くとあの日を思い出すというような、生きてきた軌跡を音楽という句読点で記していく楽しみがあるので、個人的には2017年のサマーアンセムであったルイス・フォンシとダディー・ヤンキーの「デスパシート」が獲ったら、記憶に厚みが増すなと思っています。もしこの曲が「最優秀楽曲」を獲れば、第1回の「ボラーレ」以来の主要部門賞を勝ち取った外国語楽曲となるので、歴史的な1ページになりますね。
――ジャスティン・ビーバーが当日この曲をパフォーマンスしたら盛り上がるでしょうね。
ジョン・カビラ:確実視しています。「デスパシート」のパフォーマンスなくして今年の【グラミー賞】はないでしょう。きっとブルーノも出てくるでしょうね。昨年はプリンスのトリビュート、また、スティングやリアーナ、ジギー・マーリー達とステージに立っていますが、もし今回も出るのであれば誰と一緒か楽しみです。
――今回の主要ノミニーはラッパーが多いですが、正直、日本人にとっては何を言っているのか分からないところが難点です…。
ジョン・カビラ:今は動画サイトで縦横無尽に観られ、歌詞付きのビデオもあるので、好奇心旺盛な方は、「どうしてこの曲がウケているんだろう?」と解読する楽しみがあるのではないでしょうか。「ここでライム(韻)を踏んでいるんだ」とか、「こうやって歌うと“俺様”自慢なんだ」とか。ここまでの好奇心を持てない方は、トラックやミュージックビデオを楽しむのが近道だと思います。
――「デスパシート」と同じく「最優秀楽曲」にノミネートされているロジックの「1-800-273-8255」は自殺防止を呼びかける楽曲で、SNSが主流の現代に“他人と自分を比較する必要はない”とアピールするアレッシア・カーラが「最優秀新人賞」にノミネートされるなど、時代背景と音楽が密接に関わっていることが分かりますよね。
ジョン・カビラ:政権が変わり、対立と分断が表面化しているアメリカで、社会に漂う重い空気に耐えられなくなって自ら命を絶つ方がいて…。日本でも匿名性のネットの中で鬱積を晴らす結果、傷つけあっている部分もあるので、そういったことを気づかせてくれる楽曲ですよね。音楽には自分の居場所が見つからない人を繋いでくれる力があると信じたいです。
――今回は会場がロサンゼルスからニューヨークに移り、カビラさんにとって初めてのニューヨークからの中継ですね。
ジョン・カビラ:防寒の準備はしっかりしていきます(笑)。新たな場所なので緊張感はありますが、どんなステージになるのか楽しみです。今回も司会は『カープール・カラオケ』でお馴染みのジェームズ・コーデン。歌って踊れて脚本も書ける素晴らしい才能の持ち主で、今回も『カープール・カラオケ』のパロディがあると期待しています! 現地ではコマーシャルが流れている3~4分という短い間にスタジオ展開をしているので、アドレナリン120%になっていることでしょう。
――では最後に【グラミー賞】を楽しみにしている方へ見どころをお願いします。
ジョン・カビラ:今回は60周年という記念すべき節目なので、特別な演出があると思います。乞うご期待です。また【グラミー賞】を2回も楽しめるのはWOWOWだけ! 生中継でワクワクした後に、字幕版で再度楽しめるなんて、かなり贅沢だと思いますよ!
◎番組情報
『生中継!第60回グラミー賞授賞式』
2018年1月29日(月)午前8:30~、WOWOWプライムにて放送(二カ国語版、同時通訳)
『第60回グラミー賞授賞式』
2018年1月29日(月)夜10:00~、WOWOWライブにて放送(字幕版)
番組スペシャルサイト:http://www.wowow.co.jp/music/grammy/
◎リリース情報
アルバム『2018 GRAMMY(R) ノミニーズ』(国内盤CD、全21曲)
2018/1/24 RELEASE
SICP-5649 2,400円(tax out.)
豪華スリーヴケース仕様、歌詞対訳付き
アルバム特設サイト:http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Special/grammy/2018/
<輸入盤/配信(全21曲)>
発売中
https://goo.gl/nm8QYF
※iTunes、iTunes Storeは、Apple Inc.の商標です。
関連記事
最新News
アクセスランキング
1
SEVENTEENが癒し&傷を表現、日本4thシングル『消費期限』コンセプトフォト
2
<インタビュー>LiSA 全国アリーナツアーで決めた“戦い続ける”覚悟――今だから持つ自信と不安、そして至った新曲「QUEEN」
3
<インタビュー>Aile The Shotaが今考える、「リアル」で「ポップ」であるということ――より自らと向き合い、“J-POPSTAR”への道を固めた1stアルバム『REAL POP』
4
【先ヨミ・デジタル】Stray Kids『GIANT』がDLアルバム首位走行中 Sound Horizon/三代目JSBが続く
5
こっちのけんと「はいよろこんで」ストリーミング累計1億回再生突破
インタビュー・タイムマシン
注目の画像