2018/01/14
新春初集計となる今週のHot100は、「NHK紅白歌合戦」の影響が顕著に出たチャートとなっている。視聴率の低迷が話題になっていたとはいえ、やはりユーザーには大きな影響を与えたといってもいいだろう。
なんといっても目を引くのは、首位を獲得した安室奈美恵の「Hero」(【表1】)。社会的にも非常に話題性は高く、テレビの視聴率調査でも番組内で瞬間最高視聴率を記録したようだ。ダウンロード、ストリーミングでは圧倒的な強さを見せ、セールスポイントではダントツの1位(紫のグラフ)。それに追随するかのようにラジオのオンエア回数(緑のグラフ)や、ツイッターのつぶやき数(水色のグラフ)なども多数ポイントを獲得した。ベスト・アルバム『Finally』も売れ続けており、引退までにまだ何度もチャートを賑わせてくれる可能性を秘めている。
首位以下も、紅白関連楽曲が多数上位にチャートインしている。欅坂46、TWICE、乃木坂46がベスト10、そして11位以降も、三浦大知、SHISHAMO、WANIMA、平井堅と続く。なかでも気になるのが、15位に浮上してきた竹原ピストル「よー、そこの若いの」の存在だろう(【表2】)。2015年リリースの楽曲だが、それまでHot100の圏内に入ってくることはなかった。しかし、今回の紅白出場によって話題を呼んだため、ラジオのオンエア回数では8位(緑の点)、ストリーミングなども含むセールスポイントで15位と、その底力を見せつけた。地道に活動してきた彼にとってはあくまでもひとつのきっかけでしかないだろうが、新しい年に向けた第一歩としては申し分ない結果といえる。
批判も多数あるのだろうが、やはりそれでも「紅白歌合戦」は影響力の強い番組であることに変わりはない。そのことを実感させられる新年のチャートだった。Text:栗本斉
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