2017/12/02 12:00
安室奈美恵のオールタイム・ベストアルバム『Finally』が売れ続けている。2018年9月16日をもって引退することを発表した後ということもあり、11月8日にリリースされると同時に初週で100万枚を突破。早くも150万枚に達する勢いとなっている。
3週目となった今週12/4付のHot Albumsでも当然のように首位を獲得(【表1】)。まったく揺るぐことがないという印象だが、これはいつまで続くのだろうか。来年2018年9月16日が引退日と発表されているため、少なくともここまでは上位にとどまり続けるであろうことは予想される。とはいえ、どんどん強豪アーティストの力作アルバムも発表されるだろうから、ここからはいかに話題性を継続し、来年の引退日までをどう盛り上げていくかにかかっている。ただし、チャートをキープするには、セールスだけではない施策も必要だ。
ひとつの例えとして、ゆずのベストアルバム『ゆずイロハ 1997-2017』を挙げておこう。この作品は、今年の4月26日にリリースされて以来、上位をキープして今週も38位となっている(【表2】)。いくらゆずが人気といえども、セールスは徐々に下がってくるのは致し方ない。本作もセールス数に関しては、7/24付を最後にベスト20圏外となった(紫のグラフ)。しかし、ルックアップ(CDのPC読み取り数)に関していえば、今週も9位と依然上位に君臨しているのだ(オレンジのグラフ)。これは何を物語っているかというと、CDの売上は落ちてもレンタルではずっと人気をキープしているということ。逆にいえば、レンタル市場でグレーユーザーをターゲットにした施策を継続すれば、チャート上位をキープできるということだ。
安室奈美恵の『Finally』も、セールスは多少下降したとしても、ルックアップは上位に残り続けるはず。そして、それがどこまで続くかによって、国民的歌手としての真価を確かめられることだろう。
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