2017/11/01
ナイル・ホーランのデビュー・アルバム『フリッカー』がNo.1デビューを飾った、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
2015年11月にリリースした5thアルバム『メイド・イン・ザ・A.M.』(全米最高2位)で活動休止を発表したワン・ダイレクション。グループを脱退したゼイン・マリクを除くと、一早くソロ・デビューしたのがナイル・ホーランだった。昨年9月にリリースしたデビュー曲「ディス・タウン」は、米ソング・チャートで20位まで上昇し、イギリスやオーストラリアなどの主要国でもTOP10入りを果たした。
そして、今年5月にリリースした2ndシングル「スロウ・ハンズ」が、全米11位、全英7位の大ヒットを記録し、ソロとしても大ブレイクする。この曲のヒットもあってか、本作の初動ユニット数は152.000を獲得し、アルバムの売上だけでも128.000枚を突破した。カナダやアイルランドでも首位デビューを飾り、イギリス(3位)やニュージーランド(3位)、オーストラリア(2位)でもTOP3入りを果たしている。
ワン・ダイレクションからは、昨年3月にゼインが『マインド・オブ・マイン』で、今年5月にはハリー・スタイルズが『ハリー・スタイルズ』で、それぞれアルバム・デビューし、これまでソロ・デビューした3人全員が全米1位を獲得している。正式な発売日は決まっていないが、デビュー曲「ストリップ・ザット・ダウンfeat.クエヴォ」が大ヒット中のリアム・ペインや、全英チャートで2曲連続のTOP10入りしているルイ・トムリンソンのデビュー・アルバムも、上位デビューが期待できそうだ。
初動ユニット数75,000を獲得して2位にデビューしたのは、ヤング・サグとフューチャーのコラボ・ミックステープ『スーパー・スライミー』。ヤング・サグにとっては、今年6月にリリースした『ビューティフル・ザガー・ガールズ』から4か月振りの新作で、2016年3月発表の『スライム・シーズン3』から、4作連続のTOP10入り、ラップ・チャートでは2作目のNo.1獲得となる。フューチャーは、今年2月に2週連続のリリース、そして2作連続のNo.1獲得という偉業を成し遂げたアルバム『フューチャー』と『Hndrxx』など、これまでリリースした6枚のスタジオ・アルバムが全てTOP10入り(内4作が1位)を果たし、ミックステープも2015年9月にリリースした『ホワット・ア・タイム・トゥ・ビー・アライヴ』と本作が、2作連続のラップ・チャート1位に輝いた。
5位に初登場したのは、カントリー・シンガー=クリス・ヤングの新作『ルージング・スリープ』。昨年10月にリリースした6thアルバム『イット・マスト・ビー・クリスマス』はホリデー・アルバムだったこともあり、48位どまりとヒットには至らなかったが、本作は2年振りのオリジナル・アルバムというこで、好調な出だしとなった。2011年の3rdアルバム『ネオン』から4作目のTOP10入り、カントリー・アルバム・チャートでは、2015年の5thアルバム『アイム・カミング・オーバー』に続く2作目のNo.1獲得となる。米ロック・バンド=フーティー・アンド・ザ・ブロウフィッシュのメンバー、ダリアス・ラッカーのソロ7作目『ホウェン・ワズ・ザ・ラスト・タイム』は8位にデビューした。本作で5作目のTOP10入りを果たしたものの、5位のクリス・ヤングに阻まれ、カントリー・チャートでは首位獲得を逃した。
TOP10以下では、メンフィス出身のラッパー、ヤング・ドルフの4thアルバム『シンキングアウトラウド』が16位に、ヘヴィメタル・バンドのトリヴィアム2年振りの新作『ザ・シン・アンド・ザ・センテンス』が23位にそれぞれデビューした。また、昨年10月に発売されたアカペラ・グループ=ペンタトニックスの『ペンタトニックス・クリスマス』が35位にリエントリーしている。次週以降、過去にヒットしたクリスマス・アルバムが徐々にランクインし始めるだろう。
Text:本家一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、11月1日22時以降予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『フリッカー』ナイル・ホーラン
2位『スーパー・スライミー』ヤング・サグ&フューチャー
3位『ビューティフル・トラウマ』ピンク
4位『ストーニー』ポスト・マローン
5位『ルージング・スリープ』クリス・ヤング
6位『ミスター・デイヴィス』グッチ・メイン
7位『÷(ディバイド)』エド・シーラン
8位『ホウェン・ワズ・ザ・ラスト・タイム』ダリアス・ラッカー
9位『Luv Is Rage 2』リル・ウージー・ヴァート
10位『テル・ミー・ユー・ラブ・ミー』デミ・ロヴァート
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