2017/09/29
米ラスベガスのダウンタウンを会場とするミュージック・フェスティバル【Life Is Beautiful Festival】が2017年9月22日から3日間開催された。会場内の至る所にはグラフィック・アーティストによるウォール・ペイントが描かれ、若手アーティストの作品が展示してあるミニ・ミュージアムなど、アートも楽しめるこのフェスに、今年はチャンス・ザ・ラッパー、ゴリラズ、MUSEなど豪華なアーティストが集結。3日間で合計14万人動員を記録したフェスの模様をお届けする。
◎DREAMCAR
ノー・ダウトのトニー・カナル、トム・ドュモント、エイドリアン・ヤングとAFIのフロントマンのディヴィ・ハヴォックとで結成されたニューバンド。ステージに登場するやいなや階段を駆け下り観客を煽るエイドリアン・ヤング。彼の伸びやかな声にトニー・カナルの精巧かつダイナミックなベースが重なると、異色なバンドの組みわせがパズルのようにぴったりとハマった蚊のようなハーモニーを奏でるのだった。
◎Circa Waves
一番小さなステージながら多くの観客を集めた彼ら。フロントマンのキエランが「イングランドからきたCirca Wavesです。ラスベガスでプレイするのは初めてなんだ。僕たちと一緒に君たちが楽しんでくれるといいな。」と言い演奏がスタート。快活なサウンドがアスファルトに弾け観客のステップを促し、一瞬で多くの観客のハートを掴んだ。
◎2 Chainz
足を骨折した2チェインズことトーヒード・エプス。車椅子に乗り、メイドにコスプレした女性に連れられ20分遅れでステージに登場。ヘッドライナーかと思うくらい満員御礼の観客に終始ご機嫌。「足がコレだけど、ファッキンノープロブレムだぜ」とA$AP Rockyの曲「Fuckin’ Problems」を披露した。
◎Bonobo
フジロックでも満員の観客を沸かせたBonobo。ゲスト・ボーカルのイギリス人Szjerdeneを迎えたバンド・セットはレーザービームやビジュアルイメージを用いたステージセットは圧倒的に美しく神秘的であった。
◎Two Door Cinema Club
メインステージが後方まで埋め尽くされた。数年前に彼らがこんなにアメリカで人気を博すとは思ってもみなかった。フロントマンのアレックスのエネルギッシュなギターが観客を痺れさせる。チャンス・ザ・ラッパー待ちの観客をも虜にしてしまった。
◎Sean Paul
タオルを頭上でグルグル回しヒット・チューンを連発。聴き慣れた曲に合わせ観客が歌い踊る。圧倒的な迫力を見せつけ、ダンスホール・レゲエ界の帝王は未だ健在であることを証明した。
◎Matome
ノルウェーの新鋭プロデューサーのMatomaの手にかかれば、ラスベガスの乾いた空気を一瞬でトロピカルに変えてしまう。「Try Me」ではサビの部分で観客のトライ・ミーの掛け声で盛り上がった。
◎Big Gigantic
エレクトロ、ヒッポホップ、ジャズなどの多様なジャンルの音楽を取り入れる彼らのステージ。ドミニクのサキソフォンと打ち込みとジェレミーのパワードラムは彼らがたった2人でこの空間を作り上げていることを忘れてしまうほど圧倒的な演奏力だった。
◎Blink 182
「What’s My Age Again?」のリフがなり観客とともに大合掌。その後間髪入れずに「First Date」だ。彼らを知らなくとも聞いたことあるキャッチーな歌詞を誰もが口ずさむ。トラヴィス・パーカーのパワードラムにマークのハイトーンヴォイスは結成から25年経った今もなお変わっていなかった。
◎Chance the Rapper
飛ぶ鳥を落とす勢いのチャンス。メイン・ステージに入りきらない人だかりと割れんばかりの歓声で彼の登場を待つ観客。もはや彼一人だけでこれほどの人を集めるのではないかと思えるほどの人気ぶりだ。おなじみの『3』のマークの野球帽にピンクのTシャツ、グッチのGGベルトにデニム、そしてNikeのジョーダンという出で立ちで登場。「ラスベガーズ!人生は美しい!なぜならここがラスベガスだから」と叫ぶ。ステージがハートで埋め尽くされると観客も手でハートを作り頭上に掲げる。彼のステージはいつも愛が溢れて多くの人を笑顔にさせる。老若男女、人種の垣根を超えて彼の音楽で一つになった瞬間だった。
Photo & Text:ERINA UEMURA
Chance the Rapper Photos:Ben Esakof, Jeff Kravitz
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