2017/08/26
テイラー・スウィフトが、2014年10月にリリースしたアルバム『1989』から、およそ3年振り、通算6作目となるスタジオ・アルバム『レプュテーション』を、2017年11月10日にリリースすると発表した。右半分がニュースペーパーの文字で塗りつぶされているモノクロのジャケット・アートも公開され、話題を呼んでいる。これを手掛けたのは、ファッション・フォトグラファー・デュオの、マート・アラス&マーカス・ピゴット。
自身の公式ツイッターとインスタグラムでは、アルバム・リリースの告知と共に、先行シングルが8月24日(現地時間)に公開されることを発表した、テイラー。ファンが待ち望んだ新曲のタイトルは、「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ」。タイトルからして、何やら恨み節のようなものを感じるが、歌詞の中にも「誰か」に対する批判的なメッセージが綴られている。「カルマ」という言葉が出てくるあたり、「自分のやったことは自分に返ってくる」ということを訴えたいのだろう。
ネット上では、曲の最後につぶやく「昔のテイラーは今電話に出れない。なぜって?彼女は死んだから」というパートが意味深だと、話題になっている。
ソングライターには、テイラーの「アウト・オブ・ザ・ウッズ」(2016年)や、ロードの最新作『メロドラマ』などを担当したジャック・アントノフと、UKチャート1位を記録した『アップ』(1992年)などのヒット作をもつ、イングランドのエレクトロ・ポップトリオ、ライト・セッド・フレッドのメンバーがクレジットされている。いずれも、ダンス・ポップをお得意とする面々だ。ジャックは、プロデュースも担当している。
彼らが制作に携わったこともあり、サウンドはエレクトロ色の強いダンス・ポップ・チューンに仕上がっている。不安定なコード進行や、不気味に鳴り響くシンセ音が、歌詞のダークな世界観を表現している。途中鳴り響く拍手のような音が、「誰か」を追い込んでいるようにも聴こえる…。
ファーギーの「ファーガリシャス」(2006年)を彷彿させるラップ調のフックなど、これまでのシングル曲にはなかったタイプの革新的なボーカル、サウンドが印象的な、「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ」。サウンドのみならず、SNSの投稿を全て削除したことからも、全てを「心機一転」したい様子がうかがえる。
ファンの反応を見る限り、予想を良い意味で裏切られたという人もいれば、その逆もいる。前作『1989』の続編的なアルバムを期待していた方には、新曲「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ」も、新作『レプュテーション』も、違和感を感じるかもしれない。ただ、好き嫌いは別として、完璧主義者のテイラーだけに、クオリティの高いアルバムを完成させてくれることは、間違いないだろう。
米ビルボード・ソング・チャートでは、現在(2017年9月2日付)ルイス・フォンシ&ダディ・ヤンキーの「デスパシートfeat.ジャスティン・ビーバー」が、15週目の首位獲得を果たしている。最長16週で歴代首位を死守しているのが、1995年にリリースされたマライア・キャリーとボーイズIIメンの「ワン・スウィート・デイ」。次週、「デスパシート」が16週目に到達すれば、「ワン・スウィート・デイ」に並ぶ歴代1位タイに浮上するが、17週目の記録を阻止するのが、テイラーの「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ」ではないかと、報じられている。
前作『1989』からは、「シェイク・イット・オフ」、「ブランク・スペース」、「バッド・ブラッド」の3曲が、全米No.1を獲得した。新作『レプュテーション』からは、何曲のヒットが生まれるのか。チャートアクションにも注目したい。
Text: 本家 一成
◎リリース情報
「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ」
テイラー・スウィフト
2017/8/25 RELEASE
https://umj.lnk.to/TS_lwymmd
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