Billboard JAPAN


NEWS

2017/08/19

ミーゴズ/ミーク・ミル/リル・ヨッティら参加、『スティル・ストライビング』エイサップ・ファーグ(Album Review)

 2017年8月4日にリリースされた、エイサップ・トゥエルヴィのデビュー・アルバム『12』に続き、米ニューヨークのヒップホップ集団・エイサップ・モブから、エイサップ・ファーグが第二弾となるミックステープ『スティル・ストライビング』を、2017年8月18日にリリースした。

 ミックステープとしては、2014年にリリースした『ファーグ・フォーエバー』から3年ぶり、オリジナル・アルバムを含むと、昨年4月に発表した2ndアルバム『オールウェイズ・ストライヴ・アンド・プロスパー』から、およそ1年ぶりの新作となる。

 本作からは、米ニューヨーク出身の女性ラッパー、レミー・マーをフューチャーした先行シングル「East Coast」が4月7日にリリースされ、8月4日にはこの曲のリミックスが発表されたばかり。本作には、リミックス・バージョンの方が収録されていて、バスタ・ライムスやスヌープ・ドッグといった大御所から、現在「アンフォゲッタブルfeat.スワエ・リー」が大ヒット中のラッパー、フレンチ・モンタナやリック・ロス、そしてエイサップ・モブの中心メンバー、エイサップ・ロッキーといった豪華人気アーティストたちが、揃って参加している。

 7月にリリースした3rdアルバム『Wins & Losses』が大ヒット中の、フィラデルフィア出身のラッパー、ミーク・ミルが参加した「Trap and a Dream」は、アルバムのオープニングにふさわしい、勢いのあるナンバー。2曲目の「Rubber Band Man」も、同テイストの東海岸らしいヒップホップ・チューンで、「Oh Boy」(2002年)などのヒットで知られるハーレム地区出身の中堅ラッパー、キャムロンがゲストとして参加している。

 「Olympian」にクレジットされている、同ハーレム出身の新星ラッパー、デイヴ・イーストは、本作と同日の8月18日に、デビュー・アルバム『Paranoia: A True Story』をリリースした。5曲目の「What Do You Do」にフィーチャーされた、カナダ・トロント出身のヒップホップ・アーティスト、ナヴも、今年の2月にデビューしたばかりの新人。両曲とも、90年代っぽさを感じさせる、クールでメロウなナンバーだ。全米TOP10入りを果たしたD.R.A.M.の「Broccoli」や、カイルの「iSpy」でコラボし人気沸騰中のラッパー、リル・ヨッティが参加した「Aww Yeah」も、重すぎず、聴きやすい。

 赤いドレッドがトレードマークの、米イリノイ州シカゴ出身のラッパー、フェイマス ・デックスのラップがアクセントになっている「Coach Cartier」や、米ニューヨーク・ハーレム出身の新人、プレイボーイ・カルティ参加の「Mad Man」は、電子音が飛び交うトラップ・ソング。硬派な東海岸らしいアルバムだが、所々にこういった最新の音も取り入れている。トラップをお得意とする、3人組ヒップホップ・ユニット、ミーゴズがクレジットされている「Nasty (Who Dat)」も、今っぽい。

 制作陣には、5月にリリースされたリル・ヨッティのデビュー作『Teenage Emotions』を手掛けたデジタル・ナスや、アーロー・ブラックの「The Man」(2013年)を大ヒットさせたDJカリル、トラヴィス・スコットやグッチ・メインなどの作品を手掛ける、Honorable C.N.O.T.Eなどがクレジットされている。


Text: 本家 一成

◎リリース情報
『スティル・ストライビング』
エイサップ・ファーグ
2017/8/18 RELEASE
デジタル配信

エイサップ・ファーグ その他の画像・最新情報へ

ACCESS RANKING

アクセスランキング

  1. 1

    <ライブレポート>ano「次に会う時まで必ず生きて」――ツアー追加公演完走、音楽でたどり着いた“絶対聖域”

  2. 2

    <インタビュー>米津玄師 新曲「Azalea」で向き合った、恋愛における“距離”――「愛情」の源にある“剥き身の生”とは

  3. 3

    【先ヨミ】timelesz『because』24.9万枚で現在シングル1位独走中

  4. 4

    【ビルボード】ロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」総合首位、洋楽としては約11年半ぶりの快挙

  5. 5

    ロゼ&ブルーノ・マーズ、11/22大阪開催【MAMA】で「APT.」世界初披露へ

HOT IMAGES

注目の画像