2017/08/07
【hide presents MIX LEMONeD JELLY 2017(以下MLJ)】が8月5日、東京の新木場STUDIO COASTにて開催された。
MLJとは、まだ日本にフェスという言葉がなかった1990年代に「楽しいこと、面白いものをたくさん集めて、お祭りをやろう!」とhideが発案して始めたイベントである。今年も彼のその精神を受け継ぎ、共鳴したアーティストが約30も集結して、盛大なお祭りとなった。
会場には、RIGHT STAGE、LEFT STAGE、BLUE SKY STAGE、ISLAND STAGEという名前のステージが4つ。BLUE SKY STAGEはその名の通り野外、ISLAND STAGEはDJ中心のステージとなっている。
灼熱の炎天下のBLUE SKY STAGEでは、熱い熱いライブが繰り広げられていた。トップバッターのカルメラはホーンセクションのいる8人組で、ジャジーな雰囲気ながらノリのいい楽曲で観客を沸かせた。hideファンのメンバーがいることから、今回の出演が決まった名古屋のアイドルグループ「チームしゃちほこ」。5人色違いの衣装に身を包み、キュートで元気いっぱいの歌声を聞かせてくれた。女性ロックバンドexist+traceは、クールで激しいサウンドでファンを魅了した。続いて、hide with Spread Beaverのキーボーディストとして、ゆかりの深いDIE率いるKISS THE WoRLD。中盤から、defspiralのTAKA・RYO、CUTTが飛び入りして、「ROCKET DIVE」で観客を盛り上げた。
Gremlinsは、現在、活動を休止中のナイトメアのギタリストHitsと、ドラマーKNZの2人からなるユニット。眉の上に小さな角をつけた独特のヴィジュアルのHitsは、「僕自身もギターと出会う、音楽と出会うきっかけがhideさんだったので、今日、出られてとても嬉しいです」と、MC。ベースにナイトメアの盟友Ni~yaとギタリストになお(DaizyStripper)を迎え、ノリのいいダンサブルな楽曲を披露した。MAGUMI AND THE BREATHLESSは独特の世界観で、見る者を圧倒。カルメラのホーンセクションも参加して、よりいっそう華やかなステージを見せた。
STARMARIEは5人組女性ダンスユニットで、ドールのようなパフォーマンスを見せてくれた。heidi.は、和テイストのギターサウンドで夏らしさを演出。アップテンポのダンスチューンで会場を踊らせた。BLUE SKY STAGE のトリを飾ったDaizyStripperは、外見もセトリもhideへの愛が全面にあらわれていた。なんと全員が、hideのコスプレ。ギタリスト2人は、hideモデルのギターを持っている。最後に歌った「letter」はhideへの想いを書いた曲で、心をこめて歌い上げた夕霧は、想いが届いたかを確認するように空を見上げて、「hideさんに出会えた俺たちは、最高に幸せ者だ!」と叫び、ステージを下りた。
ISLAND STAGEは、入口付近の比較的小さなスペースだったが、常にお客さんがあふれるほどの人気だった。hideのイベントではおなじみの桃知みなみ、DJダイノジ、DJ HIROAKI ASAIと続いた後、Kiyoshiはギターを持って登場。アコースティックギターでオリジナル曲を2曲、「限界破裂」「DOUBT」を歌った後、ゲストにTAKA(defspiral)を呼び入れてしっとりと「FLAME」を歌い上げた。hide Film GIGでは、1997年のMLJ初回の貴重な映像が流された。その後、DJ INAは45分間ノンストップのhideメドレーで、中盤からはお客さんをステージの上に呼んで踊らせ、hideのライブを彷彿させるシーンを見せてくれた。元ヴィジュアル系バンドのミュージシャンという変わった経歴を持つ桂りょうばは、古典落語の人情噺「しじみ売り」を披露。Island stageは、DJあり、トークあり、ライブあり、落語ありと、バラエティに富んだステージだった。
4つのステージがすべて終わり、この日のイベントのトリはRIGHT STAGEのZEPPET STORE。hideに見いだされて、LEMONedレーベル発足のきっかけとなったバンドである。「hideさんに愛されて愛されまくったZEPPET STOREですが、今年もステージに立たせていただいて感謝しています。完成品は間に合わなかったけど、hideさんに届くように歌います」といって演奏された「ROSE」を、観客はじっくりと聞き入っていた。すべてのステージが終わった後、MCの浅井博章が登場し、再び出演者をステージに呼び込む。ラストは、全員で「ROCKET DIVE」を演奏して、この日のイベントは幕を閉じた。
ライブという楽しいお祭りの余韻が名残惜しくて、「まだまだ遊び足りないよー!」と叫んでいたhideも、この日のMLJの楽しくて自由な空気を見て、きっと空の上から目を細めていただろう。「hide」というひとつのキーワードだけで、多くのアーティストとファンが集まるエネルギッシュでクリエイティブなこのイベントは、これからも多くの人を楽しませ続けてくれるに違いない。
Text:大島暁美
Photo:nonfix creative(大武 紘明 齋藤 正 宮崎 慎之輔 高澤 哲平 中村 義昭)
提供:hide presents MIX LEMONeD JELLY 2017 / HEADWAX ORGANIZATION CO.,LTD.
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