2017/07/11 19:00
静かなピアノのイントロからはじまる、ケシャの新曲「プレイング」は、タイトルが示す通り、祈りを捧げるような美しいナンバーだ。ただ、歌詞には誰かに対する“恨み節”が込められていて、時に狂気すら感じるフレーズもある。
全米No.1を獲得した「ティック・トック」(2009年)や、「ウィ・アー・フー・ウィ・アー」(2010年)など、数々のヒット曲を手掛けた音楽プロデューサー、ドクター・ルークに乱暴されたとして、ここ数年は音楽活動を休止し、裁判に集中していたケシャ。冒頭の「あとちょっとで私を騙せたわね」や「あなたに別れを告げるわ」、「私を地獄に落とした」などのフレーズから、この曲は彼に対するリベンジ・ソングであることが分かる。
ただ、相手を罵るだけのネガティブな内容ではなく、「生まれ変わった自分を誇りに思う」、「私が強くなれたことに感謝する」、「あなたが平和な心を見つけることを祈っている」など、自分にも相手(ルーク)に対しても、前向きなメッセージが綴られている。
常に最先端の音楽を発信してきたケシャだが、「プレイング」は流行を一切無視したバラード曲で、ボーカルも無加工、ケシャの歌唱力が存分に堪能できるナンバーに仕上がっている。終始優しく、ひとつひとつ丁寧に歌っているが、時に感情をあらわにしたり、訴えるように力強く歌う場面もみられる。特に、ゴスペルをバックに唸るクライマックスのハイトーンには、感動を超えて絶句させられる。
プロデュースは、2013年の年間ソング・チャートNo.1獲得を果たした、「スリフト・ショップ」の大ヒットで知られるヒップホップ・ユニット、マックルモア&ライアン・ルイスのライアンが担当。制作は、ケシャとライアン・ルイス、そしてオーストラリア出身のシンガーソングライター、ベン・アブラハムが参加している。
「プレイング」は、2017年8月11日にリリースされるサード・アルバム『レインボー』からの先行シングルで、本作には、米ロック・バンドのイーグルス・オブ・デス・メタルや、ファンク・バンドのシャロン・ジョーンズ&ザ・ダップ・キングス、カントリー界の女王・ドリー・パートンといった、シブいゲストたちが参加している。ケシャは、本作を引っさげて【サマーソニック2017】に出演する予定。
Text:本家一成
◎リリース情報
「プレイング」
ケシャ
2017/7/7 RELEASE
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