2017/07/04 16:42
シンガー・ソングライターとして1960年代後半からアメリカで活躍し、2003年に56歳で死去した故ウォーレン・ジヴォンが所有していた1,000冊近くの蔵書が売りに出されることが明らかになった。
作家のハンター・S・トンプソン、スティーブン・キング、カール・ハイアセンらと交流があったジヴォンのコレクションには、作者のサイン入りのものやジヴォンへの個人的なメッセージが書き込まれたものもある。ジヴォンは生前、キング、デイヴ・バリーやエイミ・タンなどの著名な作家が参加しているロック・ボトム・リメインダーズというバンドでも演奏していた。キングはジヴォンの死後に出版した本を彼に捧げている。
コレクションには他にもW・サマセット・モームやグラハム・グリーンの著書や推理小説も多く含まれているという。モームの著書には手紙や手書きの旅程、航空券などが挟まれていたり、別の本からはレコード会社からのファックスやレストランのレシートが出てきたりと、ジヴォンの生前の生活が垣間見える貴重な資料も付随している。
「彼は本をファイリング・システムのような使い方をしていたの」と話す元妻のクリスタル・ジヴォンは、娘のアリエルと共にバーモント州に設立した静養所兼コミュニティ・センターの運営費に充てる為に蔵書の売却を決断した。一部は図書館に寄贈したが、残りはダンボールに入ったままガレージに放置してあったそうだ。
ジヴォンの本は整理作業の後、徐々にeBayに売りに出される。1冊が既に400ドル(約4.5万円)で売れており、現在は指揮者のロバート・クラフトによるイーゴリ・ストラヴィンスキーの伝記が売りに出ている(ジヴォンは10代の頃、ストラヴィンスキーの元でクラフトとクラシック音楽を学んだ)。
高校は卒業しなかったが手当たり次第本を読んでいたという亡き父についてアリエル・ジヴォンは、「彼は古典的な作家も好きだったし、現代作家も好きだったし、作家と親しくするのも好きだったし、本について語るのも好きだった」と回顧している。
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