2017/06/23
2017年6月10日、芸術文化の発信地である兵庫県立芸術文化センターを舞台に、【THE GRAND RENAISSANCE】と銘打った玉置浩二のオーケストラ公演が開催された。
圧倒的表現力で現代アジアにおいて至高の歌手と称される玉置。彼が“音楽の宿命的出会い”と信じるフルオーケストラとの共演は、公演を重ねるごとに深化を遂げ、“プラチナチケット”を獲得した国内外の音楽ファンに劇的な感動を与え続けている。
この日の公演でも、5月の東京文化会館の初日公演の勢いはそのまま。玉置浩二の“現在(いま)”が、シリーズ初共演となる盟友、栁澤寿男指揮ビルボードクラシックスオーケストラとの共演によって熱い勢いは増し、さらなる高みへと到達した。欧州音楽界で活躍中の栁澤寿男、その著書「歓喜の歌」にインスパイアされた玉置が世界平和を祈念して作曲した管弦楽作品「歓喜の歌」。昨年11月に欧州初演(ジュネーブ国連本部公演)を飾り、本年9月にはウィーン・コンツェルトハウスでの演奏も決定している(演奏は栁澤寿男指揮バルカン室内管弦楽団)。
コンサート冒頭に演奏されたのはその「歓喜の歌」。栁澤のタクトに、関西の名手から選抜した特別編成の“ビルボードクラシックスオーケストラ”が呼応する。同作品が醸し出す、東欧の地を彷彿するおおらかで力強い旋律が会場のボルテージを高める。そして、玉置が舞台に登場。鳴り響く拍手に迎えられた玉置は一曲目に、新オーケストラ作品「いつもどこかで」を歌い上げ、早くも観客の心は彼の世界へと連れ去られた。さらに、「夜想」「GOLD」「キラキラニコニコ」とたたみかける玉置の圧倒的パフォーマンス。玉置に息を合わせるオーケストラとステージを艶やかに彩る照明が一体となり、ホールにいるものすべてが深遠な音の波に全身を委ねていく。続く「FRIEND」のせつなく、慈しむような歌声は、終盤の圧倒的なロングトーンへなだれ込み、第一部の大きな幕が下りた。
第二部、ビゼー作曲「カルメン第一組曲」の艶のある音色の余韻から覚めるように、「あこがれ~ロマン」を熱唱。「行かないで」では、ファルセットを巧に駆使した流麗そして強靭な玉置の歌唱が、コンサートマスター森下幸路のむせび泣くソロに迎えられ、祈りに満ちた音となって溢れ出る。そして、第一部で演奏された新オーケストラ作品「プレゼント」「氷点」と共に、本シリーズで始めて披露される至極の名曲「あの頃へ」が、本編最後に相応しいドラスティックな瞬間を創出。玉置の歌唱と、栁澤が導く管弦楽の透き通った響きに、聴衆はそれぞれの人生の“あの頃へ”の想いに運び去られた。
割れんばかりのアンコールの拍手にステージへと呼び戻され、「田園」の旋律が鳴り響く。観客総立ちの沸騰したホールに応え、大きな手拍子と共に舞台の新たな最高潮にたつ玉置。そして、最終曲「メロディー」が奏でられた。聴衆の胸奥を徹する玉置のアカペラは大ホールの音楽空間を満たし、その幸福なる余韻に浸りきった。
新たな作品を加えて8月まで続く玉置浩二の新しいオーケストラ公演。7月26日の名古屋公演では、盟友 栁澤寿男とビルボードクラシックスオーケストラが再び登壇。圧倒的な舞台となった兵庫公演に引き続き、玉置と共に創造する壮大な音楽に期待が高まる。
また、6月25日23時よりNHK BS『玉置浩二ショー』に玉置が登場。玉置の歌声を栁澤の指揮するビルボード・クラシックスストリングスの弦楽サウンドが彩る。
◎公演情報
【玉置浩二 PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2017 “THE GRAND RENAISSANCE”】
2017年6月10日(土)兵庫県立芸術文化センター大ホール 完売(終了)
2017年7月26日(水)愛知芸術劇場大ホール (19:00開演)
指揮:栁澤寿男 管弦楽:ビルボードクラシックスオーケストラ
お問合わせ:サンデーフォークプロモーション 052-320-9100(10:00~18:00)
URL:http://billboard-cc.com/classics/the_grand_renaissance/
◎番組情報
NHK BS プレミアム『玉置浩二ショー』第8回
6月25日(日)23:00~
出演:玉置浩二、安全地帯、小野リサ、沖仁、村松崇継、青田典子
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