2017/05/13 20:00
オーストラリアが生んだ鬼才にして、世界中で熱狂的な人気を誇るシンガー・ソングライター、そして作家/画家/俳優としても活躍するニック・ケイヴ率いる孤高のロック・バンド=ニック・ケイヴ&ザ・バッド・シーズ。心の闇とひたすら向き合いながら魂を込めた楽曲を発表し続けた彼らの30年以上に渡る活動を総括した究極のベスト・アルバム『Lovely Creatures:The Best Of Nick Cave & The Bad Seeds』が遂にリリースされた。
ニック・ケイヴが、ザ・バースデー・パーティ他、いくつかのバンド活動を経て、その後音楽表現のメインとして結成したニック・ケイヴ&ザ・バッド・シーズは、1984年に『フロム・ハー・トゥ・エターニティ』でデビューして以降、現在までに16枚のスタジオ・アルバムと4枚のライヴ・アルバム、そして2枚のコンピレーション・アルバム(初期ベスト盤とBサイド楽曲集)を発表。ニック・ケイヴとマルチ・インストゥルメンタリストのミック・ハーヴェイ、ギタリストのブリクサ・バーゲルトを中心に、数多くのメンバーと活動を共にしてきた彼らは、現在も活動を続ける数々のバンドの中でも、常に開拓し続け、大胆かつ生命力に満ちた存在として、最大の賞賛に値するバンドの一つだと言えるだろう。英国だけで彼らのアルバムは100万枚を超える売上を記録、6度のNo.1や28回のTOP25入り、72回ものTOP40入りを果たしており、ジョニー・キャッシュやメタリカ、アークティック・モンキーズといった幅広いアーティスト達へも多大な影響を与えてきた存在なのだ。
彼らの歴史を総括した究極のベスト盤である本作は、1982年のデビュー作『フロム・ハー・トゥ・エターニティ』から2013年に発表した第15作目『プッシュ・ザ・スカイ・アウェイ』までの魂の楽曲がここに凝縮されている。ライヴでの定番曲とも言える「Stagger Lee」や「The Mercy Seat」といった楽曲や、1995年のヒット曲「We No Who U R」から最近の人気曲「Jubilee Street」の他、映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 Part 1』にも使用されていた「O Children」といった楽曲まで網羅されている。
またこのベスト・アルバムは、ニック・ケイヴとバンドの創立メンバーの一人、ミック・ハーヴェイによって選曲されていることも特筆すべき点だ。楽曲の選曲だけではなく、ブックレットに使われている写真やデラックス・エディションにあるDVDの収録内容に至るまで、この二人と、新旧ザ・バッド・シーズのメンバーの力も借りながらコンパイルされた。この点こそ、この作品が「究極のベスト・アルバム」である理由の大きな一つとなっている。
本ベスト・アルバムは、2枚組CDの通常盤、3枚組のアナログ盤に加え、3枚組CD+DVDという仕様のデラックス・エディション、さらに3CD+DVDに豪華ブックを加えたスーパー・デラックス・エディションの4形態での発売となる。3枚組アナログ盤は本人監修のもと数々の楽曲の中から選りすぐりの全21曲を収録したへヴィ・ウェイト盤仕様であり、また超豪華スーパーデラックス盤は、彼らが発表してきた楽曲を10年毎に1枚にまとめた合計3枚のCDに加え、貴重なライヴ映像やインタビュー映像をふんだんに収録したDVDをコンパイルした計4枚のディスク(3CD+DVDのデラックス・エディションと同内容)に加え、さらに256ページにも及ぶハードカバーの本をセットにした超豪華仕様となっている。本の中身は、ニック・ケイヴ本人が編集した数々のオリジナル・エッセイや、本人やメンバー、家族などの協力のもと集められた貴重な写真を掲載した、バンドの歴史を振り返る回想録的内容となっている。
◎リリース情報
『Lovely Creatures:The Best Of Nick Cave & The Bad Seeds』
ニック・ケイヴ&ザ・バッド・シーズ
2017/5/5 RELEASE
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