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2017/03/22

Juice=Juice 武道館実現後も更なる高み見据えたアクト! 覚醒したつばきファクトリーは先輩にも動じない姿勢示す(ハロプロ'17連載vol.2)

 モーニング娘。'17、アンジュルム、Juice=Juice、カントリー・ガールズ、こぶしファクトリー、つばきファクトリー、ハロプロ研修生が一同に会し、1月2日より全国各地で開催された【Hello! Project 2017 WINTER】。先月末に全公演が終了し、そして今週末3月25日と26日に【Hello! Project ひなフェス 2017】が開催されるこのタイミングでハロー!プロジェクト各グループのアクトを振り返りつつ、その凄みについて連載形式で記したい。今回はその第2弾となる。

※モーニング娘。'17 13期がデビュー戦から覚醒! そして天才まーちゃん活動再開へ「優樹はモーニング娘。に戻ります!」(vol.1)はこちら→ http://bit.ly/2neM996

<つばきファクトリー覚醒! 先輩相手に「ふじもんちゃうわ! きしもんや!」>

 vol.2でまず紹介したいのは、2017年に入って「覚醒した」的な評価が一気に高まっているつばきファクトリーだ。大阪オリックス劇場公演が行われた2月18日と19日は、待望のメジャーデビューシングル『初恋サンライズ/Just Try!/うるわしのカメリア』のリリース直前ということで、偶然立ち寄った街中でも飲食店でも「初恋サンライズ」のハイトーンボイスが気持ち良く耳に突き刺さってくる等、つばきファクトリーがいよいよ本格的にアイドルシーン/音楽シーンへと挑戦状を叩きつけていくムードに包まれていた。

 そして大阪で観た【Kaleidoscope】における彼女たちは、結成当初から色濃く纏っていたお嬢様イメージから一変。強烈なキャラクターが一同に会したハロコンの中で、ハロプロ研修生を除けば一番の後輩グループであるにも関わらず、パフォーマンスでもMCでもまるで「今は私たちが主役!」と言わんばかりに主張の強いアグレッシブな姿を見せていく。中盤「気高く咲き誇れ!」を一丸となってシャウトするように歌い叫んだ瞬間は、今思い出しても鳥肌が立つ。長いハロプロの歴史の中で幾度となく体感してきた、あの完全に波に乗り出している感。それが満を持してつばきファクトリーの佇まいからも感じ取ることが出来た。

 その象徴的なシーンのひとつとして挙げたいのが、大阪出身“きしもん”こと岸本ゆめのと、同じく大阪出身の先輩・中西香菜(アンジュルム)の絡み。各グループが揃うMCコーナーで「先輩の話に恐縮して入り込めない。どうやったら先輩方のお話の中に入っていけるのか……」と岸本は悩みを打ち明けたのだが、中西が「同じ大阪出身なんで、気とか遣わずにツッコんできてほしいなって、ふじもんには思うんですよねー」とボケるとすかさず「ふじもんちゃうわ! きしもんや!」とツッコミ。その想定外の鋭さに観客は大爆笑! その後も間髪入れず「あ、どこでも行けるドアを出してくれるネコ型ロボットだ」「ドラえもんちゃうわ!」「ごめんごめん、熊本のイメージキャラクター……」「くまもんちゃうわ!」とコテコテの浪花漫才を繰り広げ、見事この日の主役の一人となった。

 個性と云う点で先輩グループの影に隠れる印象のあったつばきファクトリーが、先輩グループ相手にも自分を前へ前へ打ち出せるようになった今。3月25日と26日に開催される【ひなフェス 2017】では過去最大の注目を集めることは間違いないだろう。

<Juice=Juice パフォーマンス至上主義のファン唸らせ続ける驚愕アクト>

 そんな可愛い後輩たちが可憐に咲き誇る中、あの5人は再び驚愕のアクトを繰り広げた。登場した瞬間に「やっぱすげえ」と笑ってしまうほどの存在感。その主は、全国70会場223公演に加え海外2か国2公演と、当初の設定を超える225公演ものワンマンライブを約1年半で完遂し、目標であった初の日本武道館へ到達したJuice=Juiceだ。武道館直前のインタビュー(http://bit.ly/2fqf0U3)で自ら語ってくれたが、あまりに壮絶だったミッションを見事乗り越え、その果てに“素晴らしき世界”を創造(http://bit.ly/2n6CPoS)してみせた彼女たちである。燃え尽きた状態がしばらく続いても当然と言えたが、あれから2か月足らず。日本武道館という夢を掴んで以来初となるハロコンのステージに立った5人は、登場するなりフルスロットル。ハロー!プロジェクト新リーダーに和田彩花(アンジュルム)が就任し、誰もがハロプロの顔となりうる状況になった訳だが、そんなムードに翻弄される様子もなく、彼女たちはひたすらに自身と向き合い、そしてただただ観客と心を重ねていく。

 武道館の感動的な光景が蘇る「Goal~明日はあっちだよ~」では、新たなゴールへと向かってまたみんなと共に駆け抜けていかんとする意思を感じさせ、あの日と変わらず激しく熱量の高いシンガロングを生んでいたし、Juice=Juiceにとって今回最大の見せ場と言っても過言ではなかった【Kaleidoscope】における「CHOICE & CHANCE」「ロマンスの途中」「選ばれし私達」の畳み掛けでは、冒頭から凄まじいボリュームのコールが響き渡る。パフォーマンス至上主義のハロプロを愛する者なら、その瞳をギラギラさせたメンバーが5者5様に振り切れたボーカルワークを響かせ、各々自由にはしゃぎ回りながらも揃えるところは一寸違わず揃えてみせるダンス、そしてとにかく200%のテンションで客席を煽ってくる表情、これらは大好物中の大好物な訳で、どこまでもヒートアップしてしまうのは当然のこと。しかも今の5人のパフォーマンスと表情は更なる高みを明確に見据えており、その姿は見つめているだけで武者震いするほどだ。もはや5人を前にして熱狂しないことなど不可能。

 なお、Juice=Juiceは、全国ツアー【Juice=Juice LIVE AROUND 2017~NEXT ONE~】の真っ只中。80'sアイドルをエレクトリック・ライト・オーケストラがサウンドプロデュースしたかのような衝撃曲「銀色のテレパシー」などライブでしか聴けない新曲も披露しているので、まだ未聴の人にはぜひチェックしてもらいたい。先程「パフォーマンス至上主義のハロプロを愛する者なら」と記したが、同時に「楽曲至上主義のハロプロを愛する者」もこのグループはスルーできないだろう。

vol.3へつづく―――

取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:Jumpei Yamada

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