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2017/03/03

【SXSW】が海外出演者を入管に通報する可能性も? ボイコットに対しフェス側が反論

 米ブルックリンのバンド、トールド・スラントが、【SXSW 2017】(サウス バイ サウスウエスト)の契約書に、“出演アーティストやその代理人が、SXSWの公式ショーケースの継続に悪影響を及ぼすような行動をとった場合”に米国入国管理局に通報することもある、就労ビザなしで“非公式のショーケースでの演奏に合意、演奏した場合、即国外追放、パスポート取り消し、米国税関・国境警備局により米国入国地点で入国拒否される場合がある”と明記されてあることに気付き、出演をとりやめたことが話題になっている。

 トールド・スラントは自身のTwitterに「アートがどこで、どのようにシェアやパフォーマンスされるかを規制するために入国管理局と関係を持ち、それでもって金儲けをしているような団体に寄り添う気はないです」と綴り、「この契約書をすべてのアーティストが受け取っていると追記したいです。これが【SXSW】の公式ショーケース用の契約書です。みんな読んだ?」と出演する他のアーティストたちへ呼びかけた。毎年SXSWでは非公式の場でアーティストがプレイすることもあるが、契約書の表現ではこれも含まれる余地があるのだ。
  
 これに対し、SXSWのCEOで共同創立者のローランド・スウェンソンは声明で、同フェスティバルはこれまで海外アーティストを入国管理局に通報したことは一度もないと反論し、契約書の一文は、“非常に悪質な行為、例えばステージ上の火薬利用に関するルールを守らない、クラブで乱闘騒ぎを起こす、または深刻な安全性の問題を起こすなどの行為に対し、SXSW側が対応する手段を提供する”セーフガードだと説明した。

 非公式なショーケースで演奏することを禁じる規定は、20年間SXSWの契約書に明記されていたが、「就労ビザなしでSXSWで演奏する場合、米国入管法の制限によりショーケース・イベントの出演のみが可能です」とスウェンソンはSXSWのパフォーマンス契約から引用し、これまで通報したことはないものの、「もし他の場で演奏する場合は就労ビザが必要です」と海外アーティストへ注意を促した。


◎トールド・スラントによる投稿
https://twitter.com/Felixixix666/status/837386706512986112
https://twitter.com/Felixixix666/status/837387142007570432
https://twitter.com/Felixixix666/status/837387287059173377

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