2017/02/10
1967年夏に米カリフォルニア州サンフランシスコを中心に、北米とヨーロッパ各地で巻き起こったカウンターカルチャー・ムーブメント、”サマー・オブ・ラブ”。今年、50周年記念イベントの開催が予定されており、目玉として無料コンサートが企画していたが、会場の使用許可が下りないことが分かった。会場に予定されていたのは、ゴールデン・ゲート・パーク。サンフランシスコ・クロニクル紙が報じたところによると、イベントのプロモーターであるブーツ・ヒューストン宛に市から送られてきた手紙に、ヒューストンが”非常に多くの重要な事実を偽り”、ライブの安全と警備上の問題が懸念される為、公園の使用許可は出さないと厳しい言葉で書いてあったという。
市側は更に、集客の見込みや警備対策、場内の医療設備などに関してヒューストンが矛盾する発言を繰り返したとし、「計画の基本的な安全面の要素が継続して不透明である点と、計画立案に関して残念なごまかしと虚偽の陳述を貴殿が繰り返していることから、市民を危険にさらすようなイベントの許可を出すことはできない」と通達してきたのだ。
一方のヒューストンは、この手紙は誹謗中傷であると話し、自分はコンサート・プロモーターとして完璧な実績があり、1970年代からゴールデン・ゲート・パークや他の場所でイベントを問題なく開催してきたと主張。彼によると、市側は2週間前にイベントの告知と宣伝を許可したにもかかわらず、今になってどうにかして手を引いてイベントをキャンセルさせようとしており、市のいう”虚偽の陳述”もでっち上げだと言うのだ。ヒューストンは、「市は私が嘘をついたと言って、私の信用を落とそうとしている。全く事実ではない」と電話で米ビルボードにコメント。今週中に市側に不許可に対する不服申立てをする予定で、イベント開催の望みは捨てていないと話している。
そして「サマー・オブ・ラブはサンフランシスコのポロ・フィールドで始まったんだ。このイベントはあのムーブメントの全てを祝うものだ。中止することはサンフランシスコだけでなく、世界を平手打ちするような行為だ」とヒューストンは憤っている。
ゴールデン・ゲート・パークのポロ・フィールドで行われる予定だったサマー・オブ・ラブ50周年記念フリー・コンサートには、ジェファーソン・エアプレインの残存メンバー、ジャニス・ジョプリンのビッグ・ブラザー&ホールディング・カンパニー、サンタナ・ブルース・バンドなど、およそ24組のアーティストを既にブッキングされていた。
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