2016/12/21
下位とは僅差ながらも、レイ・シュリマーの「ブラック・ビートルズ feat.グッチ・メイン」が、6週目のNo.1を死守した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
予想以上の大ヒットを記録している、レイ・シュリマーの「ブラック・ビートルズ」。本人たちにとっても、6週の首位獲得は想定外だろう。ただ、2位以下とのポイントは僅差に縮まっていて、新曲も続々とランクインしていることから、間もなく首位の座を奪われる可能性は高い。
次期No.1候補として、今週、6位に初登場したのは、テイラー・スウィフトと元ワン・ダイレクションのゼイン・マリクによるデュエット・ソング、「アイ・ドント・ワナ・リヴ・フォーエヴァー」。2017年2月10日公開予定の映画『フィフティ・シェイズ・ダーカー』のサウンドトラック収録曲で、12月9日に急遽配信が開始されると、iTunesのデジタル・チャートで首位を獲得、今週の米ビルボード・デジタル・チャート(ウィークリー)では、「ブラック・ビートルズ」に代わってNo.1をマークした。同曲のミュージック・ビデオは未だ公開されていないので、リリースされれば、ストリーミング・ポントの上昇により首位獲得も期待できる。
ゼインと共に、ワン・ダイレクションのメンバーとして活躍していたルイ・トムリンソンも、いよいよソロ活動をスタートした。その第一弾シングルとなる「ジャスト・ホールド・オン」が、今週のソング・チャートで52位に初登場、UK(イギリス)チャートでは2位にデビューを果たすヒットを記録している。
この曲は、日系アメリカ人のDJ/音楽プロデューサー、スティーヴ・アオキとのコラボ曲で、英オーディション番組『XファクターUK』に出演した際にパフォーマンスされ、大きな話題を呼んだ。この曲も、現在までにミュージック・ビデオやオーディオ・ビデオが公開されていないので、リリースされれば、さらにランクアップすることが予想される。
今週のアルバム・チャートで、初動枚数50万枚近いセールスを叩き出し、4作連続のNo.1デビューを果たした、ラッパー、J.コールの新作『4・ユア・アイズ・オンリー』からは、アルバムに収録されている全10タイトルが、TOP100位内にランクインする快挙を成し遂げた。2016年では、ドレイクの『ヴューズ』(4月発売)や、ザ・ウィークエンドの『スターボーイ』(11月発売)も、アルバムに収録されている全タイトルが、HOT100チャートにランクインしている。
これらは、アルバムの発売週に、収録されている楽曲が公式サイトなどで一気に視聴され、特に人気の高いナンバーは、シングル曲ではなくても、上位にランクインするという仕組み。今週7位に初登場した「デジャ・ヴュ」も、先行シングルとしてリリースされた曲ではないということが驚きだ。その他にも、11位に「イモータル」、13位に「ネイバーズ」がランクインするなど、J.コールの新作『4・ユア・アイズ・オンリー』の収録曲が上位を占めている。
ストリーミング・ポイント(視聴回数)がチャートのポイントとして反映されるようになり、こういったチャート・アクションが度々見られるようになったが、これに関しては、シングル・チャート、アルバム・チャート共に、異論を唱えるチャート・マニアも多い。もはや、シングル曲やアルバムとしての、本来の意義が失われているからだ。
Text:本家一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、21日22時以降となります。
◎【Hot100】トップ10
1位「ブラック・ビートルズ」レイ・シュリマー feat.グッチ・メイン
2位「スターボーイ」ザ・ウィークエンド feat.ダフト・パンク
3位「クローサー」ザ・チェインスモーカーズ feat.ホールジー
4位「24K・マジック」ブルーノ・マーズ
5位「サイド・トゥ・サイド」アリアナ・グランデ feat.ニッキー・ミナージュ
6位「アイ・ドント・ワナ・リヴ・フォーエヴァー」ゼイン&テイラー・スウィフト
7位「デジャ・ヴ」J.コール
8位「ジュジュ・オン・ダット・ビート」ゼイ・ヒルフィガー&ゼイオン・マッコール
9位「レット・ミー・ラブ・ユー」DJスネイク feat.ジャスティン・ビーバー
10位「ドント・ワナ・ノウ」マルーン5 feat.ケンドリック・ラマー
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