2016/12/12 17:00
8年ぶりのアルバム『Fantome』が2016年総合アルバムチャート“Hot Albums”年間1位に輝いたことも話題の宇多田ヒカル。12月9日、自身のデビュー記念日にネットイベント『30代はほどほど。』を開催&生配信した。
<3DVR生配信を体験してもらうイベント『30代はほどほど。』>
宇多田ヒカルは2003年1月19日、20歳の誕生日にネットイベント『20代はイケイケ!』を開催。ネット配信がまだ新しかった当時に延べ100万アクセスを記録、一般社団法人デジタルメディア協会が優れたデジタルコンテンツを表彰する【AMD AWARD】を受賞する歴史的なイベントとなった。そしてこのたび開催されたイベント『30代はほどほど。』では、映像配信サービス・GYAO!による協力のもと“3DVR”生中継を実施。一般応募の当選者に3DVR生配信を体験してもらうリアルイベントも並行して行われた。3DVRとは、あたかも自分がそこにいるような、3次元の仮想空間を作り出す技術。専用のスコープを装着し、そこに映像を映し出すと仮想現実が体験できる。
<「なんでこんな話してんだろう(笑)。何、このイベント! どうしよう!?」>
同イベントには、宇多田ヒカルデビュー15周年記念にDOMMUNEでオンエアされた特番でもDJを務めたPUNPEEがまず登場。自らのマイクパフォーマンスも交えながら宇多田ヒカルの名曲たちをハイセンスなミックスでもって次々とお届け、感慨深い表情で「ずっとアルバムも買ってて、すげぇ長らく敬愛させて頂いていて、今日は同じ場所にいられるってすげぇ幸せというか、(普段は)エモくなるキャラじゃないんですけど!」と熱く語る場面もあった。
そして「30代はほどほど。」とプリントされたスウェット&黒ぶち丸メガネという出で立ちで登場した宇多田は、ラジオブース風のセットからファンとインタラクティヴにコミュニケーション。iPadでみんなからの質問をチェックして答えていくのだが、「90代はよぼよぼまでお願いします」というメッセージに対して「(すでに)90代だけは決まってて『90代はここどこ?』でいきたいと思ってるんですね。そこまで開催できるように頑張りたいと思います。だから腹八分で、睡眠時間もできるだけ確保して、健康に気を遣って生きていきたいと思います(笑)」と答えたり、好きな鍋について「鶏肉だんごの鍋。鶏肉だんごをいっぱい作ると冷凍しておけるし、冷蔵庫に入れておいても次の日とか簡単なスープに出来るので……なんでこんな話してんだろう(笑)。何、このイベント! どうしよう!?」と笑い出したり、とにかくマイペースでゆる~いトークを繰り広げていく。
<「待っててくれたんだなってすごく今回感じたので……」>
その後、しばしの準備時間を経て、満を持しての生パフォーマンス配信へ。自らはピアノを弾き語りながら、スペシャルゲストであるヒップホップMC・KOHHと「忘却」を幻想的かつエモーショナルにお届け。かねてより宇多田ヒカルのファンであることを公言していたKOHHとの生デュエットは、独創的な世界を生み出していく。そこへ朝川朋之によるハーブの音色が加わると、楽曲は流れるように「人魚」へ移行。マイクスタンドの前に立った彼女は、そっと目を閉じながら「不思議とこの場所へ来ると あなたに会えそうな気がするの」と同イベントにおいてはファンへのメッセージとも受け取れるフレーズを歌い届け、3DVR生配信体験リアルイベントの参加者たちもじっくりと大好きな宇多田ヒカルの声に聴き入っていた。
こうしてイベントは幕を閉じた……と思っていたら、なんと彼女のもとへサプライズでバースデーケーキが登場。そしてファンへの〆のメッセージとして「長い休みも「待ってるよ」って言ってくれて……」と途中泣きそうになりながらも「待っててくれたんだなってすごく今回感じたので……ありがとうございました。これからもよろしくお願いします!」と少し照れくさそうに、けれども心底嬉しそうに語っていた。なお、このネットイベント『30代はほどほど。』は、12月16日に再配信されることが決定。それに伴い番組のダイジェスト映像(https://youtu.be/_44kEUkJ5u8)も公開中だ。
取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:山田秀樹
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