2016/12/03 12:00
12月に入り、チャートも混戦模様。新譜のリリースが続いているということもあって、入れ替わりが激しいという一方で、意外にもロングセラー曲が上位に残り続けている。その筆頭格が星野源の「恋」だ。
TBS系ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の主演&主題歌というこれ以上無いというほどのタイアップに恵まれた星野源。視聴率の良さも手伝って、10月にリリースされてから2ヶ月立った今もチャートが落ちる様子はない(【表1】)。リリース週後の10/17付で2位をマークし、その後2週連続1位を記録。3位を下ることなく、今週は再び1位に返り咲いた(青のグラフ)。表を見ていただければわかるが、セールス、ラジオのオンエア回数、ルックアップ(PCでの読み取り数)、ツイッターのつぶやき数など、どれをとっても上位のまま。“恋ダンス”効果もあって、動画再生数もピコ太郎に迫るほどの勢いだ(赤のグラフ)。忘年会での余興での活用も予想される上、紅白出演もあるため、おそらく年内はこの状態をキープしそうだ。
発売週新曲の中で、これから長く売れそうな楽曲といえば、桑田佳祐の「君への手紙」ではないだろうか。発売週を迎えた今週のチャートでは3位を記録している(【表2】)。この曲の特色は、久々のミディアム・バラードだということ。最近の桑田は「ヨシ子さん」のようなエキセントリックでインパクトの強い楽曲イメージが大きかったが、今回は正統派勝負。とくにラジオでのオンエア回数はさすがで、2週連続1位をキープ(緑のグラフ)。その他の指標はまずまずというところだが、楽曲の評価が徐々に高まれば急に右下がりに落ちるということはなさそうだ。「ミュージック・ステーション」の2週連続出演といった大きなメディア戦略は落ち着いたかもしれないが、師走の空気に馴染みそうな声とメロディがロングセラーを予感させてくれる。text by 栗本斉
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