2016/11/16
現代女性であることが自身にとってどんな意味があるかについてレディー・ガガが執筆したエッセイがアメリカの雑誌ハーパーズ・バザーに掲載された。その中で彼女は昔亡くなった伯母のジョアンに敬意を表すると共に、トランプ次期大統領による卑猥な女性蔑視発言の録音テープを聞いた時の自身の反応について「落ち込んだ」と綴った。
「現代にレディーであるということはファイターであるということ。サバイバーでもあるということ。自分の弱さをさらけ出し、自分の恥とか、悲しいとか怒っているということを自分で受け入れること。それには強さが必要だ」とガガは書いている。
大統領選期間中、堂々と民主党のヒラリー・クリントン候補を支持していた彼女だが、トランプが「自分はスターだから女性に無理やり迫っても断られない」と米TV番組『アクセス・ハリウッド』のインタビュー中にオフレコで発言した内容を聞いた時に感じたことを綴った。性的暴行を受けた過去を公表している彼女は「2016年という今の時代に、TVや政界やあらゆる場所であんな表現で女性のことが語られている事実を知って目からうろこだった」と書いている。
そして「落ち込んだし、傷ついた。あのような表現にはそうさせる力があるから。そんな時に私たちの素晴らしいファースト・レディ、ミシェル・オバマがニューハンプシャー州で、“自分もあれを見て傷ついた”と話しているのを見た。“自分が弱く見えてしまうことや、他人からやり過ぎだ、大げさだ、感情的だと非難されることを恐れて何も言い出せない女性が多い”ということを話していた。だけど、私たちはそうじゃない。私たちは自らの命を守るために闘っているんだ」と書いている。
更に、長い間「反抗的」や「挑戦的」などレッテルを貼られ、服装をけなされ、カトリックとして育てられたことで後ろめたさや恥も感じてきたが、実は自分の反骨精神は、タフな女性が代々続いてきた家系のせいではないかとある時思い至ったと書かれている。
ニュー・アルバム『ジョアン』のプロモーションでよく話しているように、このエッセーでもガガが生まれる12年前に亡くなった父方の伯母ジョアンから受けた多大な影響について語られている。
自身の“希望と信頼”であり、庇護者でもあると思っている伯母との関係についてガガは、“天使やスピリチュアルな案内人と呼べるような大いなる力”とやり取りするような感覚だと説明し、「伯母についてのほとんどのことは家族の話や写真から知った。けれど、激しく怒り毎晩酒を飲む父の姿や、クリスマスのディナーの時にそこにはいない誰かをしのんで泣く祖父母の姿からも、うかがい知ることができた」と吐露している。
さらには有名人であることの中毒性について語り、「私には最高の家族がある。努力もしている。自分の周りにいる人たちを大切にしている。大好きな人たちに職を提供している。そして世界にポジティブなメッセージを送るような音楽を作っている。大切なのはそういうことなんだと思う」と、一番欲しかったものは実はもう持っていたものだったと書いている。
◎レディー・ガガによるエッセイ全文(英語)
https://goo.gl/Kc7Agj
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